今クールのドラマは結局全部脱落したのですが、一応全部見たのはNHKの「紙の月」だけ。初回を見た際には「注目です!」と書いたのですが、ちゃんとレビューを書いてなかったのであらためて。
原作は角田光代の小説で、このドラマでは主演が原田知世。共演は満島真之介、水野真紀、西田尚美、ミッキー・カーチス、富士真奈美など。ちなみに原作は読んでおりません。全5回なので短めでした。
原作を読んでいないので完全にドラマだけの感想ですが「なんか不思議」「物足らない」「つかみ所がない」という印象。その印象はほとんどストーリーと主演女優(すなわち原田知世)によるところが大きいのですが、犯行の動機がイマイチしっくりこなかったのが第一。
銀行員の女が若い男に貢ぐというと愛欲に溺れてドロドロの果てに…というのが通常ですが、主演が原田知世だとそういう雰囲気にはなりません。例えば井川遥とか寺島しのぶならそういうのがピッタリでしょうけど、それが制作側の狙いなのでしょうし。
なので、男とドロドロの関係になって横領して貢ぐドラマとなると「早いとこ捕まって警察の取り調べで全裸で拷問されてしまえ!」とか思う部分も少なからずあるのですが、なにしろ主演があの知世ちゃんなのでいつばれるかとハラハラしてしまうわけです。(いや、実際そういう拷問はないでしょうけど)
なので犯人が悪人に見えず、動機もしっくり来ず、貢がれた相手も割と普通で、そういう意味では不思議なドラマだったわけです。世間一般の評価はわかりませんが、ご覧になった方はどんな感想だったでしょう? 一番の問題は私が原田知世という女優に色気を感じないのが原因かもしれません。
ちなみに映画化もされるようですが、主演は宮沢りえだとか。彼女にも肉欲でドロドロというイメージは一切ないので、そういうのが原作の狙いなのかもしれませんが映画は多分見ないなぁ。