ばあさまの独り言

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医療従事者へ感謝の一年

2020年12月28日 | 随筆
 この一年はコロナのために外出も控え目にしなければならず、厳しい年でありました。私達も目に見えないコロナに充分配慮して、マスクを離さず外出は控え目にして、近くのスーパーや大型のドラッグストア・花屋など、殆ど決まったコースで一回り歩いて帰る日々の連続でした。
 遥か遠くの山々に夕陽が沈むのも、家並みの低い地域ですから見はるかせるのですが、この地域の家々は比較的手入れの行き届いた植え込みがあったりで、花木や庭園の多い処です。歩いて居ると精神衛生にも良い地域なのです。仮に一年中同じコースを辿ったとしても、花が咲き鳥が唄い、人々も親切で住みやすい地域だと思っています。  
 ご近所の子供達が集まった公園や、ザリガニを捕っていた小川も整備されて、下水道等も全て暗渠になって都市化が進みました。しかし、ここも例外なく少子化の波に呑まれて、小路に遊ぶ子供達の声も余り聞こえなくなって、少し寂しいです。
 一方健康に留意する人々は、幾つか出来たスポーツジムに集まって、適度の運動をする、話す、笑うなど、良い時代になりました。私も十数年間ジム通いを楽しみました。
 内科・外科・整形外科・皮膚科・眼科・歯科などの医院も徒歩10分以内に出来ましたし、大病院も徒歩の通院が可能です。体育館や図書館も身近にあって、以前よりもずっと恵まれた地域になりました。
 そんな環境の中で、最近特に感じる事は、医療従事者の心の温かさです。私は股関節置換手術を受けていて、日頃は「転ばぬ先の杖」で外出時は杖を持つことも多くなりました。入院時は、ひときわ看護師さん達の行き届いた心配りに、感動することが多くありました。毎朝、早めにそっと見に来て下さって、優しい言葉を掛けて下さるとか、本当に細やかな配慮を頂きました。
 日頃から健康でありましたから、そのような言葉を掛けて頂く機会がなく、一言一言身に沁みて嬉しく思いました。現在掛かりつけの内科医院の看護師さん達もとても親切で、何時も有り難く思っています。何気ない一言でも、心遣いの行き届いた温かい言葉を掛けて頂くと、その思いやりに思わず感激してしまいます。医療従事者のこの温かい配慮に『病んでいる人は、何を一番求めているか』を教えられもしました。
 以前、入院してもしなくても良いといわれましたが、大事をとって一泊入院した眼科の入院がありましたが、あれほど楽しい入院は経験した事がありませんでした。
 個室に一人の入院の時も、ほんの一時二~三人同室の時も、入院時のあの「のんびりとした楽しさ」は,見守って下さっていた看護師さんに依る処が大きく、痛みを強く感じないで過ごせた事とか、動かせない身体に不便を余り感じないで過ごせたとか、本当に医師や看護師さんの細やかな配慮によって、どれほどか心が慰められたのでした。
 最近ドイツのメルケル首相が、「医療従事者に感謝します」と仰っておられましたが、私もこのコロナの時代に、身を犠牲にしていると思われる行き届いた配慮に深く感謝しています。
 日本は国民皆保険制度に守られていますし、診療機関にも恵まれています。また国民のマナーもレベルが高く、命令されたり罰則がないからと言ってルールが守られないということも少なく、気持ち良く協力して過ごせます。日本では当たり前のようなこの平和を、遠くに感じざるを得ない国も沢山あります。私達は新しい年に当たって、この平和な国の維持に率先して協力して、お互いにに住みやすい国造りに一層心がけたいと思っています。
 今年は春早々からコロナウィルスに襲われて、右往左往しました。そしてこのことで何より強く感じたのは、この様な非常時に直面して、今の日本人はどのような態度をとる民族なのか、と云うことです。身の危険も省みず、職業人としての倫理観に邁進している医療従事者の皆さんんに、今こそ感謝と励ましの言葉を捧げようではありませんか。本来日本人の真の価値観とは、そうであった筈だと思い起こしましょう。国民が一体となって、この危機を乗り越えた先には、オリンピックが待っています。

 年末に当たって、私は2014年に書き留めたレシピに従って、年末年始の献立の準備をしています。年々少しずつの改定をしながら、その年に応じた献立で、造る楽しみや食べる楽しみを味わっています。
 今年一年も過去になってしまうことを惜しみながら、新しい年に希望を持って生きて行きたいと願っています。どうぞ皆様も良いお年をお迎え下さいますように。

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