今年も残り少なくなりました。「歳月人を待たず」といいますが、確かにまごまごしていて何時も置いていかれるばかりの人生を過ごして来たようです。でもふり返って見ますと、ぎっしりとつまった様々な出来事があり、学ぶことが沢山ありました。うれしい事も悲しい事も辛い事も、そこから何かを学び、みなその後の人生に役立つ教訓となりました。
人生には何一つ無駄が無いと言われますが、確かにそれを実感出来ます。人間には忘れるという、優れた力があるとも言われます。良く物忘れをする私には、何だかホットするような言葉ですが、忘れるから生きていられるという経験もしました。今年の大災害に遭われた人や、愛する人を失われたばかりの人には、未だ生々しい想い出があり、決して忘れられるものではないと思われるでしょう。確かに全てを忘れ去ることは出来ませんが、少なくとも心の痛みは、年月と共に次第に薄れていきます。
そうして過去に出会った様々な出来事が、どれもこれも全て私にとって受けなければならなかった必然として、丸ごと愛しむような気分になります。偽善だ、と言われるかとも思うのですが、冷静に考えてみても、みないただいた人生として、受け入れることが、私を幸せに導いてくれる道だと言えます。
今年も新聞にこの一年間の十大ニュースが発表されました。私は、我が家の十大ニュースを纏めて書き出し、新聞記事と共にアルバムに貼りました。毎年恒例の仕事になって、もう20年以上になります。その内容は、一人一人の家族にあった事、家を改装したり、思いで深い買い物があったり、旅行に行った事等、直ぐに十位は挙げられます。年々訃報も増えて、決して良い事ばかりではありませんが、こうして書き出すことで、一年間をふり返る手掛かりにしています。
この一年間も、何とかブログを書き続けられました。その時その時に頭に浮かんだテーマについて、思いつくままに書き綴ってきたのですが、沢山の人達に読んで頂き、ご厚意を頂きました。何よりこのお礼を忘れてはなりません。また、あの大災害の時は、私自身も体調を崩す程にショックで、当分の間は映像のニュースを敬遠した程です。思いがけず日本人の秩序ある行動や、思いやりの心を外国の人々に褒められて、私まで光栄に思ったりもしました。そして改めて日本人は、素晴らしい民族なのだという思いを深くしました。この国に住む私は矢張り幸せ者です。
沢山の善意に囲まれて、私の今の幸せが在るのだという思いを、一層強く感じもしました。一方身分をわきまえず時折厳しい意見を述べたりして、後で我が身を恥じたりもしました。最近は、怒りの声を上げるばかりでなく、小さくとも良い出来事や、良い政治や善意の人々にも、もっとしっかり目を向けて行かなければ、と思うようになりました。毎日歩いている道も反対側から歩いてみると、景色が変わって見えるように、気付かなかった新しい発見があるような気がします。
何しろ狭い社会に生きて、視野の狭い人間の私です。世の中は川の流れのように、常に動いていて、写真に切り取ったその瞬間だけが真実だと言われます。夫の喜寿の記念に合わせて撮った写真より(修正されていると思いますが)、来年はもう少し優しい顔のばあさまでありたいと願っています。
どうぞ皆様も何よりお身体をお大事に、お元気でお過ごし下さい。心からのお礼を申し上げて今年の最後にしたいと思います。
オハジキを庭で拾いぬ宝石のやうなり亡き娘の遊びしものぞ
音もなく雪積む家に一人ゐて静寂といふ優しさを知る(全て実名で某紙に掲載)
人生には何一つ無駄が無いと言われますが、確かにそれを実感出来ます。人間には忘れるという、優れた力があるとも言われます。良く物忘れをする私には、何だかホットするような言葉ですが、忘れるから生きていられるという経験もしました。今年の大災害に遭われた人や、愛する人を失われたばかりの人には、未だ生々しい想い出があり、決して忘れられるものではないと思われるでしょう。確かに全てを忘れ去ることは出来ませんが、少なくとも心の痛みは、年月と共に次第に薄れていきます。
そうして過去に出会った様々な出来事が、どれもこれも全て私にとって受けなければならなかった必然として、丸ごと愛しむような気分になります。偽善だ、と言われるかとも思うのですが、冷静に考えてみても、みないただいた人生として、受け入れることが、私を幸せに導いてくれる道だと言えます。
今年も新聞にこの一年間の十大ニュースが発表されました。私は、我が家の十大ニュースを纏めて書き出し、新聞記事と共にアルバムに貼りました。毎年恒例の仕事になって、もう20年以上になります。その内容は、一人一人の家族にあった事、家を改装したり、思いで深い買い物があったり、旅行に行った事等、直ぐに十位は挙げられます。年々訃報も増えて、決して良い事ばかりではありませんが、こうして書き出すことで、一年間をふり返る手掛かりにしています。
この一年間も、何とかブログを書き続けられました。その時その時に頭に浮かんだテーマについて、思いつくままに書き綴ってきたのですが、沢山の人達に読んで頂き、ご厚意を頂きました。何よりこのお礼を忘れてはなりません。また、あの大災害の時は、私自身も体調を崩す程にショックで、当分の間は映像のニュースを敬遠した程です。思いがけず日本人の秩序ある行動や、思いやりの心を外国の人々に褒められて、私まで光栄に思ったりもしました。そして改めて日本人は、素晴らしい民族なのだという思いを深くしました。この国に住む私は矢張り幸せ者です。
沢山の善意に囲まれて、私の今の幸せが在るのだという思いを、一層強く感じもしました。一方身分をわきまえず時折厳しい意見を述べたりして、後で我が身を恥じたりもしました。最近は、怒りの声を上げるばかりでなく、小さくとも良い出来事や、良い政治や善意の人々にも、もっとしっかり目を向けて行かなければ、と思うようになりました。毎日歩いている道も反対側から歩いてみると、景色が変わって見えるように、気付かなかった新しい発見があるような気がします。
何しろ狭い社会に生きて、視野の狭い人間の私です。世の中は川の流れのように、常に動いていて、写真に切り取ったその瞬間だけが真実だと言われます。夫の喜寿の記念に合わせて撮った写真より(修正されていると思いますが)、来年はもう少し優しい顔のばあさまでありたいと願っています。
どうぞ皆様も何よりお身体をお大事に、お元気でお過ごし下さい。心からのお礼を申し上げて今年の最後にしたいと思います。
オハジキを庭で拾いぬ宝石のやうなり亡き娘の遊びしものぞ
音もなく雪積む家に一人ゐて静寂といふ優しさを知る(全て実名で某紙に掲載)