「言葉は人柄を現す」と言われます。最近すっかり遠ざかっていた週刊誌を一冊買って来ました。11月26日発行の「週刊新潮」です。読んでビックリ、記者と呼ばれる人の言葉づかいと品性の下劣さに驚かされました。
恐らく「全ての雑誌記者」ではないのでしょうが、この記事を書いた人、そしてその文章を掲載してもよろしいと判断した上司も、きっと同類なのでしょう。
記事の見出しに「日テレのバカ広報」とあって、私は記事の内容を度外視して、この表現に驚いたのです。バカと言う言葉は、少なくともこのような公の雑誌で使用する言葉ではありません。そんなことさえ知らない品性下劣な人が書いている雑誌なのか、とがっかりしました。
同じ雑誌にもう一つ、稲田朋美政調会長の夫の稲田龍示弁護士に対して、<世間を知らないバカ弁護士>とありました。提訴されたようですが、当たり前です。このどちらのケースも、何故バカなのか、読者には納得のゆく説明がありません。これではまるで小学生レベルでしょう。
私の母も私が幼かった頃に、男の兄弟の喧嘩言葉を注意して、「馬鹿馬鹿と他人(ひと)を馬鹿と言う馬鹿は、己の馬鹿を知らぬ馬鹿なり」といましめていた記憶があります。この言葉をそっくり記者に献上したいと思います。
もう一箇所、稲田朋美政調会長の<「文字を書くのが苦手」。かつて、その品性に欠ける彼女の文字を目にした支持者は唖然呆然としたという。>とありました。「・・・という」これは明らかに推測記事です。推測して書けばどんな記事でも書けますが、「事実に基づかない記事は、決して書かない」と言うのが記者の最低限のモラルであり、それさえも読者に疑われるようでは失格です。
断っておきますが、私は人の好き嫌いで言っているのではありません。バカという言葉にガッカリし、悪筆が何故品性に欠けるのか不可解です。
ちなみに、悪筆イコール低俗な人間では決してない例を挙げましょう。夏目漱石、芥川龍之介も編集者泣かせであったと言われています。理系では、エジソン、アインシュタイン、他にはナポレオン、ベートーベンも悪筆だったそうです。ベートーベンがあまりの悪筆で、有名な「エリーゼのために」が読めなかったとか。今は多くの人に愛されている曲ですが、この人達も品性に欠ける人なのでしょうか。
話を言葉に戻します。私の読んでいる地方紙に、小学校5年生の次のような文章が載っていました。
「チャレンジ」5年 梶田夏紬子(なつこ)
私が今がんばっていることは、言葉づかいです。私は言葉づかいが悪い時があって、友達を傷つけてしまったことが何回かあるからです。私もいやな言葉づかいをされるといやな気もちになるので、自分がされていやなことは、人にしないようにしたいです。また優しい言葉づかい、フワフワ言葉は、人を笑顔にしてくれます。だから、言葉を大切にします。
ひとのきもちを大事にしたい、ということも、自分がされていやなことは、人にもしないという考えを聞くと、ほんとうに清々しい気持ちになります。大人の方が子供たちに、見習わなければならないと感じます。
ところで私は、この「フワフワ言葉」という言葉を知りませんでした。そこでネットで引きましたら、次のものが目を引きました。
<その1>
「わふわ言葉からはじめませんか - 法務省(Adobe PDF)- htmlで見る
<その2> ネットに載っていた「仁木小学校の生徒指導便り」から
平成18年12月5日 仁木小学校生徒指導便り
「ふわふわ言葉」と「チクチク言葉」
人は,だれもがかけがえのない存在です。理由もなく他人から嫌なことをされたり,傷つけられたりすることは,あってはならないことです。
仁木小学校では,11月の生活目標を「チクチク言葉をなくし,ふわふわ言葉を増やそう」と決め,友達に対する言葉づかいに気をつけようと全校で取り組んできました。
ところで,保護者の皆さんは「チクチク言葉」と聞いて,どんな言葉をイメージされますか?下に示したのは,ほんの一例にすぎません。
<ふわふわ言葉とチクチク言葉の例>
ふわふわ言葉 チクチク言葉
(言われるとうれしい言葉) (言われると傷つく言葉)
・ごめんね ・死ね,殺すぞ,地獄へ落ちろ!
・こんにちは おはよう ・あほ バカ たあけ まぬけ とろい
・バイバイさようなら ・カス
・おやすみ ・うざい,くさい,くそやろう
・ありがとう ・きもい,ハゲ,ブス,デブ,ダイコン
・だいじょうぶ どうしたの ・チビ,タコ,のろま
・一緒にあそぼう 帰ろう ・最悪,最低,絶交
・お友達だよ お友達になろう ・向こうへ行け!こっちへ来るな!
・よろしくね ・そんなことも知らんの?
・なかよくしよう すごいね ・何様のつもり? (以上子供たちから)
最近では,子供もよく見るバラエティー番組でも,芸能人達の会話の中にいくつも配慮の足りない言葉を耳にします。また,子供達が大好きなテレビゲームでは,アクション系・バイオレンス系の「死ね」「消えろ」など,耳を疑うような言葉が飛び交います。言葉遣いは,模倣と繰り返しによって築かれていくものです。私たち大人も襟を正し,正しい日本語を学び伝えていくことが必要です。 また学校だけでなく,地域の皆さんみんなで気をつけ合うことが,思いやりのある人間関係をつくる上で大切なことだと考えます。今一度日常生活に中に「チクチク言葉」はないかご家庭でも見直していただき,反対に「だいじょうぶ?」 「ありがとう」などふわふわ言葉がいっぱいになるようご協力をお願いします。 (以上生指導便りより)
文章を書いて、それを多くの人に読んで貰うことを使命とする週刊誌記者のみなさん、どうかチクチクことばは使わないで下さい。何故ならば、読者の胸の中に強い不快感が残り、以後の記事は読む気になれなかったからです。非難中傷する場合でも、相手には人権のあることをお忘れにならないようにお願いします。
恐らく「全ての雑誌記者」ではないのでしょうが、この記事を書いた人、そしてその文章を掲載してもよろしいと判断した上司も、きっと同類なのでしょう。
記事の見出しに「日テレのバカ広報」とあって、私は記事の内容を度外視して、この表現に驚いたのです。バカと言う言葉は、少なくともこのような公の雑誌で使用する言葉ではありません。そんなことさえ知らない品性下劣な人が書いている雑誌なのか、とがっかりしました。
同じ雑誌にもう一つ、稲田朋美政調会長の夫の稲田龍示弁護士に対して、<世間を知らないバカ弁護士>とありました。提訴されたようですが、当たり前です。このどちらのケースも、何故バカなのか、読者には納得のゆく説明がありません。これではまるで小学生レベルでしょう。
私の母も私が幼かった頃に、男の兄弟の喧嘩言葉を注意して、「馬鹿馬鹿と他人(ひと)を馬鹿と言う馬鹿は、己の馬鹿を知らぬ馬鹿なり」といましめていた記憶があります。この言葉をそっくり記者に献上したいと思います。
もう一箇所、稲田朋美政調会長の<「文字を書くのが苦手」。かつて、その品性に欠ける彼女の文字を目にした支持者は唖然呆然としたという。>とありました。「・・・という」これは明らかに推測記事です。推測して書けばどんな記事でも書けますが、「事実に基づかない記事は、決して書かない」と言うのが記者の最低限のモラルであり、それさえも読者に疑われるようでは失格です。
断っておきますが、私は人の好き嫌いで言っているのではありません。バカという言葉にガッカリし、悪筆が何故品性に欠けるのか不可解です。
ちなみに、悪筆イコール低俗な人間では決してない例を挙げましょう。夏目漱石、芥川龍之介も編集者泣かせであったと言われています。理系では、エジソン、アインシュタイン、他にはナポレオン、ベートーベンも悪筆だったそうです。ベートーベンがあまりの悪筆で、有名な「エリーゼのために」が読めなかったとか。今は多くの人に愛されている曲ですが、この人達も品性に欠ける人なのでしょうか。
話を言葉に戻します。私の読んでいる地方紙に、小学校5年生の次のような文章が載っていました。
「チャレンジ」5年 梶田夏紬子(なつこ)
私が今がんばっていることは、言葉づかいです。私は言葉づかいが悪い時があって、友達を傷つけてしまったことが何回かあるからです。私もいやな言葉づかいをされるといやな気もちになるので、自分がされていやなことは、人にしないようにしたいです。また優しい言葉づかい、フワフワ言葉は、人を笑顔にしてくれます。だから、言葉を大切にします。
ひとのきもちを大事にしたい、ということも、自分がされていやなことは、人にもしないという考えを聞くと、ほんとうに清々しい気持ちになります。大人の方が子供たちに、見習わなければならないと感じます。
ところで私は、この「フワフワ言葉」という言葉を知りませんでした。そこでネットで引きましたら、次のものが目を引きました。
<その1>
「わふわ言葉からはじめませんか - 法務省(Adobe PDF)- htmlで見る
<その2> ネットに載っていた「仁木小学校の生徒指導便り」から
平成18年12月5日 仁木小学校生徒指導便り
「ふわふわ言葉」と「チクチク言葉」
人は,だれもがかけがえのない存在です。理由もなく他人から嫌なことをされたり,傷つけられたりすることは,あってはならないことです。
仁木小学校では,11月の生活目標を「チクチク言葉をなくし,ふわふわ言葉を増やそう」と決め,友達に対する言葉づかいに気をつけようと全校で取り組んできました。
ところで,保護者の皆さんは「チクチク言葉」と聞いて,どんな言葉をイメージされますか?下に示したのは,ほんの一例にすぎません。
<ふわふわ言葉とチクチク言葉の例>
ふわふわ言葉 チクチク言葉
(言われるとうれしい言葉) (言われると傷つく言葉)
・ごめんね ・死ね,殺すぞ,地獄へ落ちろ!
・こんにちは おはよう ・あほ バカ たあけ まぬけ とろい
・バイバイさようなら ・カス
・おやすみ ・うざい,くさい,くそやろう
・ありがとう ・きもい,ハゲ,ブス,デブ,ダイコン
・だいじょうぶ どうしたの ・チビ,タコ,のろま
・一緒にあそぼう 帰ろう ・最悪,最低,絶交
・お友達だよ お友達になろう ・向こうへ行け!こっちへ来るな!
・よろしくね ・そんなことも知らんの?
・なかよくしよう すごいね ・何様のつもり? (以上子供たちから)
最近では,子供もよく見るバラエティー番組でも,芸能人達の会話の中にいくつも配慮の足りない言葉を耳にします。また,子供達が大好きなテレビゲームでは,アクション系・バイオレンス系の「死ね」「消えろ」など,耳を疑うような言葉が飛び交います。言葉遣いは,模倣と繰り返しによって築かれていくものです。私たち大人も襟を正し,正しい日本語を学び伝えていくことが必要です。 また学校だけでなく,地域の皆さんみんなで気をつけ合うことが,思いやりのある人間関係をつくる上で大切なことだと考えます。今一度日常生活に中に「チクチク言葉」はないかご家庭でも見直していただき,反対に「だいじょうぶ?」 「ありがとう」などふわふわ言葉がいっぱいになるようご協力をお願いします。 (以上生指導便りより)
文章を書いて、それを多くの人に読んで貰うことを使命とする週刊誌記者のみなさん、どうかチクチクことばは使わないで下さい。何故ならば、読者の胸の中に強い不快感が残り、以後の記事は読む気になれなかったからです。非難中傷する場合でも、相手には人権のあることをお忘れにならないようにお願いします。