半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

今年も猛暑の中の稲刈り

2024年09月08日 | 農的体験・生活

週末(土)(日)は稲刈り本番。そして前日はオダ組みの日です。数年前からオダは竹からアルミパイプに変わり、足場を結ぶ手間が減りました。


 しかし、暑くて大変。風が吹くと良いのですが風が止むと先週の雨がまだ溜まっているので、湿気がムンムン来るのです

 農家の根本さんはこの時期は朝3時から仕事をするほど忙しい時期。しかも先週の雨続きで田んぼはぐちゃぐちゃで稲刈りが思うようには進められていないので「もう1回雨が降ったらおしまいだ」と言う感じで例年通りてんぱっております。

 そんな感じでオダ組はいつも私の1人仕事。もちろん根本さんの仕事ぶりに比べれば大した事無いのですが、この時期でこの暑さはさすがにきつい


 かつ、日に照らされたアルミパイプは直に触ると焼けどしそう

 アルミの足6本分ぐらいをまとめて、えっちらおっちら運ぶわけですが、肩に載せているアルミが少し首に触れると、「熱っ」と声が漏れるほどです。

 夏場に足場組をしている人達は本当に大変なんだろうな~、と思いながら、休み休み、何とか組みました。

そして稲刈本番。何はともあれ暑かった

去年は線状降水帯が発生して延期になったので、今年より1週遅いのですが、足元はぐちょぐちょで気温が高かったので湿気が凄く、気持ち悪くなるほどでした。

今年も同様で、午前は気温がグングン上がるので、午後の部より体には堪えました。早い人は30分で退散。頑張った人も1時間半ぐらいでギブアップ。

午前&午後のWヘッダー開催なので、午前上りが早くなって、私としてはお昼ご飯を食べる時間が取れて良かったかな

それにしても台風や線状降水帯、雨でプールのようになった田んぼよりは、暑くても足元がある程度しっかりしている方が稲刈りらしいです。先週の台風、西日本の方には大変だったわけですが、あまり大きな声で言うのは恐縮ですが、まあ本心としては、こちらに来なくて良かったです。西日本の人、すみません

そして日曜日は100人超え

設営と同様運営も私1人。暑かったですが、それでも何とかやり切りました。

ほんと、稲刈りは快晴というより台風か猛暑というのが当たり前になってきたな~。

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収穫の秋、新米の秋

2024年09月04日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の「朝取り野菜ボックス」のお手紙です

 9月に入り朝晩の涼しさが感じられる日が続いています。ただ、最高気温は30℃超えがまだまだ続くので、一昔と比べたら異常な暑さなのですが、耐え得るほどの暑さになってきたな~という感じです

 夏が終わる頃にしなければならないのは秋冬野菜の種蒔きの準備です。

 人参の種は8月上旬に蒔き無事に発芽しましたが、9/10頃からは大根、ホウレン草など主要作物の種を蒔く時期です。そのためには夏野菜を片付けなくてはならず、先週、今週とカボチャの片づけや草取りなどしましたが、まだ片づけていないところがあります。

 それは、まだ活発に実をつけるゴーヤ、ウリ、オクラなどです。仕事の都合では片付けた方がやりやすいのですが、もったいないので残しています

 と言うのも秋冬野菜が育ってくるまでは他に採れる野菜が無く、夏野菜の残りで食い繋ぐしか無いからです。収穫をしたスイカは冷蔵庫にまだ数玉あり、キュウリ、ゴーヤ、はぐらウリ、オクラもまだまだ採れますので、涼しくなってきてはいるものの、もうしばらくウリ類を中心にお世話になります

 さて、秋のイベントと言えばやっぱり稲刈りでしょう

 先週は台風の影響で雨ばかりでしたが、9/1はスーパーナリタヤさんとのコラボ稲刈り。前日までの雨で田んぼはプールのように水が溜まり、当日も雨の予報が出ていましたが「大丈夫だよ」と根本さんの声で決行。するとなんと奇跡的に雨は止み、蒸し暑い中でしたが楽しく稲刈りが出来ました

 また、参加者に「初めての方?」と聞くと、たった2組だけ。つまりナリタヤさんのイベントもほぼリピーターになってきました。それほど田んぼは魅力があるのでしょうね~。

 ちなみにナリタヤさんは、イベントでお弁当を出してくれます。そのお弁当のご飯に根本さんのお米を使ってくれるので、根本さんはお弁当の分だけ先に稲刈りをして新米を間に合わせたそうです

 根本さんのお米は食味コンテストで千葉県1位を受賞した事がありますが、昨年、私が紹介した日本トップクラスの米作りの勉強会に参加し感化され、農法を大きく変えました。

 秋の稲刈り直後に鶏糞や納豆菌を撒いて畑を耕し、畝を立てて酸素を送り込み、稲ワラの分解を促進します。すると、春の田植え時期に稲ワラや鶏糞は水溶化して、微生物や稲がすぐに吸収出来る栄養源になるのです。

 その状態で田植え時はもちろん都度、白神天然酵母や植物性乳酸菌ラブレ、シリカ、ホタテの殻などをふんだんに使い手間も何倍もかけました。

その結果が今回のお弁当のご飯に表れていて、1年目にしてお米の粒の大きさが今までとは全く違い、「今までの網では通らなくなっちゃった」と、米粒を通す網目の大きさを変えたそうです。また、食べてみてもモチモチしていて「これ、もち米が入っているの」と思うほどでした。

 明らかに今までとは違った美味しさになった根本さんのお米ですが、資材代が半端なくかかっています。数年前から農業の肥料代は2~3倍になったという事はニュースでご存じの方もいると思いますが、根本さんはさらに様々な資材を投下し、トータルで資材代は3倍ほどになっているとのこと。

 この資材代をどう値上げに反映させるか、でも今までのお客様にあまり高くはしたくない、と悩んでいましたが、昨今の米価高騰もあり、赤字にならない程度に値上げをする事に致しました。

 昨年度に比べれば少し高くなっていますが資材代分だけ上乗せしており、今のパニックの米価高騰などは考慮していません。また、以前の「年間予約注文」を再開することになりました。詳細は別紙に記載していますので、ご覧頂ければと思います

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昔の日本人の心

2024年09月02日 | 自分の時間

民俗学って、やっぱり面白いですよね~

昔の日本人が何を見、何を聞き、何を体験し、どういう生活を送り、どういう思いや感情で生きてきたのか。

それを知ると現代人の生き方に一つの示唆があるわけです。

 

以前も書いたかも知れませんが、民俗学者の宮本常一さんの話をテレビで観て、「そうだったのか」と納得。

お父さん、お母さんは働きに働いていたので、おじいちゃんが面倒を見てくれたそうです。

朝4時に起きて一仕事をし、朝ご飯といってもおかゆをたべ、また昼まで働き、暑い日は3時まで昼寝をし、また夕暮れ遅くまで働く。そんなお爺ちゃんと一緒に田畑を歩き、寝る時は同じ布団で昔話を聞いて育てられた。

そういった背景があるんだな~と。

全国を訪ね歩いて昔の人の話を聞き集めた宮本常一さん。

色々ある中で、宮本常一さん著「忘れられた日本人」に出てくる、田所村の古老のお話、これがまた良い

貧しい農家のために信用組合を作ったり、牛の競り市を作ったりと、役人を退職した後には晴耕雨読の生活。訪ねてくる人には惜しみなく自分のやってきたことを伝え、膨大な資料を残したともいいます。

そんな古老の言葉良いんです


自然の美に親しみつつ

自分の土地を耕しつつ

国民の大切の食料を作ってやる

こんな面白く愉快な仕事が

他に何があるか

 

面白いですね~。良いですよね~

今の私たち近代人が、農村を求めるのも、こういった生活にあこがれを抱くからなんでしょうね~。

 

あと、この前の「新・プロジェクトX」で薬師寺の東棟の再建をした宮大工のお話も良かったです。

最後の棟梁と言われた西岡棟梁の弟子の石井さん。東棟の再建中に、奥さんがガンである事がわかり

「自分にはどうしようもないこと。1000年以上前、疫病が災害で今のように科学的に原因がわからなかったわけで、その中で自分の家族が知り合いが次々と亡くなっていく。もう願うしかない。そういう気持ちで棟を建てたんだということがわかった。自分はどうなろうと構わない。だから助けてほしい、という願いなんだ」

というような事を言っていました。

ちなみに、石井さんの奥さんは「私は思い残すことは何もない。ただあなたを一人残していく事だけが気がかり」と言って他界され、死後、写経で念願をしている事がわかった。これに対して石井さんは「妻の願いはわかっているんです。ただ棟が完成する事だけでなく、自分の事を心配していから」という人間関係。

昔の伝統の中に生きている人は、未だ日本の昔の日本人の「心」が残っているんでしょうね~

 

野良仕事をやっていると、昔の人の生活が少しわかります。というか、農村の農家さんとつきあっていると、本当に日々泥だらけになって朝から晩まで働き、「働き切った」という感じで1日が終わるのです。

そして、子供が育ち自分の責任を果たし終わった後は、「いつ死んでも良い」という人もいます。

現代は娯楽が多いですが、日々、肉体労働をするのはそれはなかなか厳しい生活です。それも務めと決め、お天道様に合わせながら「仕事だから」という事で毎日、毎年、繰り返していく。仕事と生活がイコールの生業を持つ生き方というのは、会社員とはまるで違う生き方です。

戦前戦後までは7割が何かしらの自営業、何かしらの畑をやっていたといいます。そういった生活が当たり前だった時代の人の心というのは、当然、お天道様や天候、作物の実りといった「自分ではコントール出来ない存在」に寄り添って生きていくわけです。そこには当然祈りや願い、あるいは感謝が日常の生活から生まれてくるのでしょう。

そして「有難いな~」と思える心が育ちやすいのでしょうね。

この「有難い」という心こそ、「日本人の心」なんでしょうね~

 

 

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雨も降らずに稲刈り出来た♪

2024年09月01日 | 農的体験・生活

9/1(日)は千葉県下で10店舗ほど展開するスーパーナリタヤさんのコラボ稲刈り日

ところが、天気予報ではずっと雨

しかし、決行することにしました

ところが予報と違い、朝9時前には雨はあがって見事な稲刈り日よりになりました

忙しい中、根本さんから直接稲刈り指導。

蒸し暑く足元もぐちょぐちょだったけど、参加されたみなさんはみんな楽しそうに稲刈りしていました

 そしてお弁当に出た新米の粒の大きさが半端なく、モチモチ感も「もち米が入っている?」と思えるほどでした。明らかに昨年までのお米と違う

 根本さんのお米はもともと千葉県1位を受賞したこともあるのですが、昨年秋からblof理論など新しい取り組みをしているので、資材代が2~3倍、手間も無茶苦茶かかっています。ある意味、採算度外視でやってきたので、値上げも考えていましたが、最近のお米の高騰にあわせて値上げはしやすい環境に。

 ただ、計算をすると値上げ幅がかなり大きくなりそう。最終的にいくらにするか?

 個人的にもお米は今までは安すぎたので、相応の価格になるべきという思いが強い一方で、根本さんのお米が一般の方では手が届かない価格になるかもしれず。しかし今は売る場所はどこでもある。

 この高騰が継続して、「高くなく普通の価格」として定着するのが一番良いのですが、恐らく少しずつ相場も下がるだろうし。あれこれ考えています。


 ちなみに、ふさこがねという美味しくはないけど早く出せる早生種が今までは1600円台だったのが、この前、スーパーで2800円ぐらいで売ってました。他の品種の棚は全てすっからかん。

 お米の収量は例年通りのところが多く、明らかに買い占めが進み過ぎていて、ちょっとパニック状態の度が過ぎます

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