今年も夏の本「虹の戦士」を読みました。
夏の本と書いてあるのは私の都合で、いつ読んでも良いのですが、夏の恒例、習慣となっています。
毎年読む度に新しい発見、感動があります。
シンプルに言うと、「近代文明に偏り地球がおかしくなり生き物が死に絶えていく時期に、自然を愛し伝統を継いできた心ある人が立ち上がり地球を救う、それが虹の戦士だ」というメッセージがつまっている本です。
このメッセージを伝えるために、ネイティブ・インディアンに口頭で継いでこられた「物語」があります。
ネイティブ・インディアン(今はネイティブ・アメリカンと言うのでしょうが)にとって、大事な「スピリット」が無くなり近代文明に侵されていくなかで、一人の少年が大長老のおばあさんのお話に感化され、1つの質問を発します。
「何故、この大地や先祖が白人に侵されていくことを天にいる偉大なる存在は許したのか?それにはどういった意味があるのか?」
この質問は大きな質問で、答えを得る前に一人前にならなくてはならない。そのために大長老が出す数々の試練を乗り越えながら、大地や自然や動物、地球全体の事を思える、感じられる屈強な体と心を手に入れていくストーリーが紡がれています。
この物語だけでなく、いわゆる「先住民族」と言われている人達には、昔から継がれてきた物語、神話があります。日本では古事記がありますが、「古事記のこころ」という本を書いた小野先生は「祓うという事」を伝えるために、古事記はある、と言います。
物語、神話はおよそそのストーリーや神の物語を伝える物では無く、「物語を通じて心を伝える」事を目的にしている、という説があります。
確かに平安時代、戦国時代でさえ、日本でも「物事をストレートに言うのは教養が無い」と思われ、信長や秀吉でさえ、そういった学を身につけていましたものね。
ちょっと話がずれましたが、「虹の戦士」は物語なので、子供にもわかりやすく、また大人にとってはかえってシンプルなメッセージが故に、パワフルに伝わってきます。
地球環境問題、貧困問題、差別問題、戦争など、疑問に思ったことがある人なら、1度は読んでみると何かしら感じるところがあると思いますよ
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