半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

農村の暮らしを伝えていきます

2022年08月31日 | 朝取り野菜ボックスのお手紙

今週の朝採り野菜ボックスのお手紙です

 第5週の特別便のご注文、有り難うございます今回はいつもの半分以下の注文なので、いつもと少し違って私のお話を。

 私は農村体験教室やこの野菜ボックスを取り扱っていますが、そもそもは教育に関心を持って生きてきました。「自分がわからなかったことを自分なりに解釈し、わかりやすく伝える事が好き」ということに学生の時に気づきました。

 社会人になった後はご縁でcoactive-coachingというものに出会って、「その人が持っている問いの答えはその人の中にある」という事や、それを引き出す為のコーチングの心と技術を学びました。

 社会人としては1年間で360日18時間ぐらい働いてきたところで、経営やチームビルディングなども学びましたし、最後の5年は食品直売の仕事をしてきて流通や食の裏側を学びました。

 今は「みんなの農村ネットワーク」という名前でやっていますが、独立した最初は自分が経験したことを伝えていく教育業っぽいことをしようと、「みんなの教室」といった名前でホームページを作りかけたこともありました。でも、まずは私が東京在住の時に農村に出かけてカルチャーショックを受け、その魅力にはまった事が一番インパクトがあったので、「農村への架け橋となる」と自分を位置づけ、今のような形で個人事業をスタートしました。

 そして農村の田畑はもちろん農家さんの所へ行き交いしていると、「日本人の昔の暮らしぶりの方が今よりよっぽどまともだったな」ということがわかってきました。

 シンプルに言えば「人は自然の恵みに感謝しながら、地域や家族・親族と共に助け合って生きてきた」という事でしょうか。

 戦前は日本人の約半数が農家であり、食べ物の半分は自給をするのが当たり前。貨幣よりお米で支払いをした方が喜ばれる社会で、食べ物の有り難さが誰でも当たり前にわかる時代でした、村が1つの生活共同体で、良くも悪くも持ちつ持たれつの世界。今で言えばしがらみばかりでしたが、助け合いの社会でもありました。子どもは村の宝で、例えば七五三は「これで村の跡継ぎが立派に育った」と村をあげてお祝いする行事でもありました。身寄りの無い老人は扱いの差はあれど親戚や助けてくれる人が居て、独居老人の孤独死というのはほぼありませんでした。

 今は時間とお金が余っている老人は、それを消費するために旅行や孫にお金を使い、自己満足を追求する一方で、お金が無い独居老人は寂しく暮らし1人で人生を閉じます。私も含めた子育て世代も自分の我欲が強く子どもや家庭より自分の楽しさを優先し、立派に生きようだとか、役割を果たそうとか、人の役に立とうといった価値観が薄れてしまっています。芸能人や経営者の中で立派な人はわずかだと個人的には思うのですが、真面目にきちんと生きてきた人より目立つ人の方がもてはやされます。

 こういった時代では、お手本となる大人が周りに少ないので子ども達がまともに育つわけないよな~と、自己反省も含めていつも思っています。

 そう思うと、かつての日本人の暮らしをまだ残している農村の農家さん達の考え方や暮らしや生き方を伝えて行く事は、今の時代に必要な教育ではないかと思っています。ということで、この手紙もその一環として書き続けていこうと思っておりますので、是非、捨てずに目を通して下さいね

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