半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

熱い2人~社会企業家~

2012年09月03日 | 素敵な人・友人との時間
月曜日、ハウスの整理と水曜日の配達のお米を取りに、根本さんのところに行ってきました

8月下旬から早稲のお米、そして現在はコシヒカリなどの刈り取りがスタートしています。

刈り取りが終わった田んぼが増えてきています。

そんなところには、白サギがたくさん舞い降りて、エサをついばんでいます。
刈り取る時に落ちたお米や、地表がむき出しになって見つけやすくなった虫を食べているんでしょうね。


さて、先日後片付けがおわっていなかったハウスの整理を2時間ぐらいかけてしました。

すると、岩本くんが登場

岩本君は、寺田本家の蔵人と農家の2つの顔を持つイケてる男です
根本さんのところによく来て、機械の整備やら色々やっています。
二人はとても仲良し

今回は、ヒエを刈り取ったハーベスターという機械の調子が悪いらしく、そのために来たようです。

これがハーベスター。


岩本くんは、まだ新規就農して何年も経っていないので、機械については根本さんに見てもらうことが多いよう。今回も、根本さんが色々診てくれていました。

根本さんと岩本くん。この2人は、キャラは違えどいつも素敵


私はな~んにもわからず、ただ見ているだけだったのですが、根本さんは、1つ1つ「これはこうじゃない?」とあっという間にバラバラにしていきました。

岩本くんも驚くスピード

バラバラになった部品。う~ん、無くしそうで怖い


ここで根本さんの姿に、私は感動してしまいました

根本さんが機械に対してものすごく詳しく、またその作業の手際が良い、ということも凄いです。

しかし、それ以上に凄いのが「人のために自分のことより相手に尽くす姿勢」でした。

実は根本さん、夜から会議があったのです。

いつも忙しい根本さんは、大体、夕方まで仕事をして、夜は消防団やら直売所やら色々な会議があります。

今回も、18:00頃に戻ってきて、19:00までの会議の空いている時間で、ご飯も食べずに、私のお米や岩本くんの機械の面倒をみてくれたのです。

そして、会議にそろそろ行かないと間に合わない、、、という時間になったのにも関わらず、岩本くんをこのまま放っておけない、と思ったのでしょう、結局、会議の担当者に「すみません、少し遅れていますが、もう少しで行きますので」とお詫びの電話を入れた上で、結局、最後の最後まで岩本くんの機械の問題が起きている原因が判明するところまで分解をやってくれたのです


根本さんにとっては当たり前のことでしょうが、ふつう、自分の予定が埋まっていたら、そちらに行くのが普通ですよね?

特に自分にとってはメリットがあるわけではなく、ただ手伝ってあげている、という立場なのに。それでも、自分のことは横におき、相手の事を最優先に行う姿勢。。。

岩本くんも、私も「根本さんって、ほんと、凄いな。。。」と、人の器の大きさに感動してしまいました


また、根本さんが去った後、岩本くんともお話しました。

岩本くんと最初にあった頃は、まだ髪の毛もあって(今は坊主です)都会の格好良いイケメン男子だったのですが、今は修行僧のような雰囲気を醸し出しています。

そして、今はヒエ、キビといった「雑穀」を作っており、これから「雑穀麹」も作る予定です。

私もちょうどタイミングが「お金を楽しく稼ぐ」という事を考えている時だったので、色々話をすると、岩本くんも「稼ぎたいんですよね~」と思っているとのこと。

「稼ぐことが悪いことのようで、貧しくても心清らかなのが良い、という人が多いかもしれないけど、僕は違うんですよね。先代の寺田社長や斉藤一人さんも言っていましたが、稼いでそのお金で社会貢献をすればいいと、思っているんです」

そんな岩本くんが農業をやるようになったのは「社会の問題を農業で解決したい」という思いがあったから、だそうです。

例えば、食卓にのぼる食べ物に農薬などが使われたものがなくなったら、病気も減り保険などもいらなくなる、そういった思いを持っています。

実は岩本くんは、以前は自分で会社を起こして社長をしていました。
それは知っていたのですが、その時も、仲間の社長と売上の一部を出し合って社会貢献のための団体を作り、その団体でワクチンの寄付など「社会活動」を行っていたそうです。

岩本くんは「社会企業家」であり、「農業での社会企業家」になろうとしているんです。

自分で経営者として「稼いできた」男であり、稼いだお金の一部で「社会貢献」をしてきた経験があり、そして、今は「農業で社会企業家になる」と決めています。


ふと思いました。

根本さんも、「地域のため」に人がやらないような仕事も引き受け、心身を尽くしています。根本さんの頭には「社会企業家」という言葉はないかもしれませんが、間違いなく「社会企業家」だと思います。

すると、根本さんも岩本くんも「社会企業家」として共通している、ということになります。


根本さん、岩本くん、この熱い思いをもった2人を「社会企業家」という見方で見たことはありませんでした。

しかし、そう思うと、なんだか視野が広がってくる気がします。


実は私も「社会企業家」として活動をしているのかもしれません。
「成田という地域に住んでいるからこそ」という思いで、農村コーディネーターとして、農村と都市住民の架け橋として動いています。そして、トランジション・タウン運動やら、プレパーク作りやら、色々関心をもっているのは、よりよい地域を作りたいから。

いじめがなく、老人が孤独死せず、昔から農村にある日本の古き良き慣習や知恵を復活させ、みんながゆるくしなやかにつながって幸せに生きることができる地域、そんな地域作りに少しでも貢献したい。

それを実現する1つの形が「農村コーディネーター」であり、大きく言うと、「社会企業家」なんでしょうね。


農作業をするのも楽しいけど、人を素直に見つめる時間、語り合う時間も、ふとした気づきがあるので、良いですね
コメント
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