秋生のEtude

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『モリー先生との火曜日』 2/18(土) マチネ

2012年02月21日 21時15分32秒 | 舞台
今までに何度か上演されていたこの舞台。・・・どうしても観たかった舞台でした。
ましてや、このキャストの面々!!・・・声フェチには、たまらない~


音楽朗読劇『モリー先生との火曜日』 2012.2.18(土) 13:00開演
ティアラこうとう

モリー・シュワルツ教授      光枝 明彦
ミッチ・アルボム         吉原 光夫
ジャニーン・アルボム       土居 裕子

ピアノ              小原 孝
ヴァイオリン           真部 裕


広い舞台の上には、下手にピアノとヴァイオリン。中央にモリー先生の部屋、上手にミッチとジャニーンの部屋。共にイスが二つづつ。
それだけのシンプルなセットのバックには、白い、まるでハートのような形の樹?が映し出されます。
ストーリー他は、こちらから。
      
ALS(筋萎縮性側索硬化症)という難病に侵されたモリー先生と、その教え子ミッチの間で行われた“人生の授業”。
死を目前にしながら、モリー先生は悲観することなく「人間らしく生きる」ことの大切さをミッチに語り続ける。


原作を読んだ時も、モリー先生の言葉の意味することに感じることが多く・・・でもこうして舞台という場所から、光枝さんの重厚でそれでいて軽やかな生のお声で、一言一言を聴いていると、本当にモリー先生自身からいろいろな話を聴かされているようで・・・私さえもがまるで生徒になったよう・・・
人生の授業のテーマは「死」「恐れ」「老い」「欲望」「結婚」「家族」「許し」、そして、「人生の意味」・・・


「いかに死ぬかを学べば、いかに生きるかも学べる」
「愛とは、死んだあとも生きてとどまること」
「互いに愛せよ。さもなくば滅びあるのみ」
「ナンバー・ツーじゃ、いけないのか?」
「許さなければいけないのは人のことだけじゃない、自分もなんだ」
「人生に“手遅れ”はないよ」
「人生で一番大切なことは何か」それは「人に愛をあたえ、人からの愛を受けとめること」


あまりにもシンプルな言葉、それでいて深い言葉の数々に・・・何度も静かな涙がこぼれました


光枝さんの渋いお声、それでいてどこかしらユーモアのあるお茶目な語り口。
吉原さんの真面目な、そして伸びやかなお声。
そしてなんといっても・・・土居さんの清らかな美しい透明な天使のような歌声。
それに静かに静かに寄り添うように流れる小原さんのピアノと真部さんの繊細なヴァイオリン。

・・・どれもが心地よくて耳福な舞台でした。

モリー先生が逝ったあと、ミッチとジャニーンが思い出を語るシーンがあり、二人の子供が朗読する「波のはなし」

小さな波は海の中でぷかぷか上がったり下がったり、楽しい時を過ごしていたが・・・やがて、他の波たちが目の前で次々に岸に砕けるのに気がついた。

『わあ、たいへんだ。僕もああなるのか』

そこへ次の波がやってきて最初の波が暗い顔をしているのを見て、

『何がそんなに悲しいんだ?』とたずねる。

最初の波は答える。

『わかっちゃいないね。僕たち波はみんな砕けちゃうんだぜ!みんななんにもなくなる!ああ、恐ろしい』

すると2番目の波がこう言った。

『わかっちゃいないのはおまえだよ。おまえは波なんかじゃない。海の一部分なんだよ』



・・・すごく考えさせられました。
最後にみんなで歌っていた『星になって』という曲も。


終演後、モリー先生の実の息子さん(ロブ・シュワルツさん)が登場し、トークショーがありました。
会場からも質問を受け付け、ロブさんがそれに答えてくださいました。
ロブさんから見た父親としてのモリー先生。
“child like”と表現されたモリー先生は、子供のような無邪気さと率直さを持った方だったようです・・・



・・・心に残るいい舞台でした



コメント (4)
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