浜松市アクトシティでの実務研修会が無事に終了しました。
最初のうち受講者の皆さんからちょっと受け身っぽい印象を受けました。(実は、開始早々私たちの不手際があったのです。そのせいかもしれません。ご迷惑かけてごめんなさい)
ところが、スケジュールが進んでいくうちに、全体の雰囲気が変わってきました。
皆さんが自分の問題として実務研修会に臨んでいることが伝わってきたのです。その変化にはいろいろな要因が絡んでいるのでしょうが、私の印象をお話してみます。
(今日の写真は伊豆高原のテディベアミュージアム。いやあ単なる右脳サービスですw)
エイジングライフ研究所の研修会は、私たちの方に「伝えたいことが山積している」という基本的な前提があります。いきおい、次々と情報を流し込む・・・ことになります。
世の中で言われている認知症のとらえ方から、全く違うのです。
大体私たちのように「脳機能から認知症をとらえる」立場そのものがありません。つまり世の中は症状からとらえたり、脳の形の変化からとらえたりしています。
だから、私たちの研修会には、右脳、左脳、前頭葉などに分かれた脳機能の解説がたくさんあります。
実務研修会である以上、テストの実施法を解説する必要は当然ありますね。その前にその検査項目が脳機能のどこを知ろうとしているかの理解が必要です。
そして多分一番大切なことは、脳機能検査は単に何点なのかという検査結果を知るために実施されるのではないということです。検査の目的は成績がいいか悪いかを知ることではなくて、脳機能がどのような状態であるのかを知ることです。その意味ではどこかに問題がある方が検査をしてあげた甲斐があるというとらえ方になります。
更にその検査も、二段階方式においては「入口」でしかありません。
その人の生活実態を知り、生活改善が可能であるならばその指導をすることそのものが、最終にして最大の目的です。
検査を受けられた方のほとんどがこのケースになりますが、そのルートから外れると、専門医療機関に受診してもらわなくてはいけません。その見極め方の指導も必須です!
生活改善指導のための具体的指導、認知症予防教室開催の注意点にも触れなくてはいけません。
以前の研修会で、終了後「頭がト・マ・ト」と笑いながら言われたことを思い出しました。
皆さんがどこから変わってきたのか。
具体例を提示して、脳機能検査結果を判定し、生活実態と一致するかどうか見極め、さらに直近の生活歴を聞き取っていくという作業をした時からではないかと思うのです。
多分、その一連の作業の中から、その人が具体的に立ち上ってきたのではないでしょうか?
そうなのです!二段階方式はその人を理解するとても簡便な手法なのですから。
皆さんが、だんだんに納得されていったという感じが強く印象に残っています。
皆さんの感想をここに掲載しておきます。
・今までの常識、知識とずいぶん違っていた。
・生活指導は脳の使い方を指導することだとわかった。
・話す能力と生活のずれがあることの意味もわかった。
・その人のことがこんなにわかることに驚いた。
・予防に努めたい。
・前頭葉がその人そのものだと納得できた。
・個別指導の大切さに気付いた。
・愛情ある活動なんですね。
エイジングライフ研究所も、一層精進します。皆さんもがんばってくださいね。