我が家で一番派手なグラナダ。
ところで「ホコリをかぶるものではなくて、誇りをもてるもの」に挑戦させてあげましょう。
何の話かというと、認知症予防教室のカリキュラムの中で「作品作り」に取り組むことがありますが、そのときのテーマのことなのです。
エイジングライフ研究所が主張している「認知症予防教室の対象者はかくしゃく・正常・小ボケまで」です。
脳機能がビビッドであればあるほど、芸術性を評価します。
そのとき、旧態已然たる折り紙・割り箸細工・何かの廃物利用・とても飾りにはできそうもない飾り物、または実用一辺倒では、教室の魅力は薄れてしまいます。
教室で行われる製作の時間には「今日の教室でこれを作ったんだよ!」と家族に自慢できるものに、取り組ませてあげたいと思います。
目新しく、おしゃれで、自分なりの工夫の詰まった、作品を見ていると微笑がこぼれてくるようなそんな作品作りの体験こそ、右脳ベースの前頭葉の活性化につながるのです。
http://www.hpmix.com/home/yuukari/
一度このサイトに入って御覧ください。
この「ゆうかり工房」は私のうちの近くにあります。お知り合いになって、「ぜひとも、元気な高齢者のために、簡単でできばえがよくて、上品で、斬新で、個性が強調できるものの開発をしていただきたい」とお願いをしました。ゆうかり工房のスタジオや先行した自治体の教室などを舞台にして、一作品について、半年から1年2年とかけて開発、改良していったものが、
下のほうの「手作りキット」の中にあります。
(もちろん他を見るのも、みなさんの右脳刺激になりますよ。)
素材も粘土・原毛・フェルト・皮など多彩ですし、よく見ると「簡単でできばえがよくて、上品で、斬新で、個性が強調できるもの」になるように多くの工夫がなされていることがわかるはずです。
どうしても男性向きのものがなく、苦労した挙句に気づいたのが素材の工夫でした。牛皮を用いたのですが、ある教室で男性の方が
「紙を切るのは子供。布を切るのは女。皮を切るのは男の仕事」と、つぶやいたのを私は聞きました。
もちろん、デザインも男性でも抵抗がないように工夫してあります。
これは「レザーモザイク」の例です。
個性は「形や色彩」の選択のときに発揮されます。「正しい」のではなく「好き」だから「色や形」を決めていくのです。それって、右脳が主体的に働くことなのです。
高齢者にとって「計算ドリル」に取り組む時間と、このような「作品作り」に取り組む時間と、どちらが楽しく生き生きできるでしょうか?
どちらの時間のほうが、「あっという間に時間がたった」と実感できるでしょうか?
教室に関わり合うスタッフも、自分が作るときに夢中になって、出来上がると自慢したくなるような「作品作り」を目指してください。
「ゆうかり工房」にこだわることはありません。ただ、この精神を理解することが大切です。
数年前の「母の日」に息子たちからプレゼントされたミニバラが今年もきれいに咲いています。ミニバラはいつまでたってもミニなのですね。