北陸地方、特に小松は大雨も降らず湿気も少なく、
ここしばらく、大鉢を作りながら粘土の調整を行ってきたが、
大鉢も順調に乾燥がすすみ、素焼きの段階へと入った。
私が使っている窯はガス窯、大小の窯を使い分けて作品を焼いている。
今回の窯焚き、大きな鉢を焼かねばならず、念には念を入れ大窯を使うことにした。
早朝から窯に火を入れ、ゆっくりゆっくりと温度を上げていった。
急激な温度変化さえなければ、素焼きは上手く出来る。
が、大きな作品となると、かなり神経を使う。
ガスが切れないように準備し、時折温度を確かめればと、
実家の畑の玉葱収穫に出かけた。
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実家の畑 |
午前中は窯の温度が安定しないので、
温度もガス供給も順調になる午後から収穫に行くから、と前日母に伝えた。
昼食を済ませ、窯の状態を確かめ、いざ畑へ。
何と! 玉葱すべてが抜いてあり、おまけに根っこまで切ってあるではないか。
地面にガッシリと根を張っている玉葱、それを一つ一つ母が抜いた?
私でさえ玉葱を抜くのは力を込めなければならないのに、
大腿骨骨折や膝を故障している母が、この玉葱を全部抜いたとは。
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成長している ジャガイモ 玉ねぎ |
無理して支障が出なければと思っていたところに母がやってきた。
「 昨日から少しずつ抜いたよ、」と母。
「 俺がやるからと言うたのに、何で・・・」と口から文句が出そうになったが、黙った。
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結んだ玉葱 |
母が抜いてくれたお陰で、後は絡げる(からげる)作業だけすればよい。
玉葱を一箇所に集め、母が長さを切りそろえ、私が数個ずつまとめて結んでいく、
その作業を行いつつ、窯の状態を確かめに工房まで自転車で。
そのような繰り返しを行いつつ、今年の玉葱の収穫は無事終了。
冬の大雪で、今年の玉葱はすべて小ぶり。 収穫も去年より4~5日遅れた。
年々弱ってきた母、ニンニクを植えるのを止めたいと昨秋言ったので、
今年は無臭ニンニクも普通のニンニクも無し。 これまで頑張ってくれたので十分。
雨が降る前にすべてを運び、我が家のいたるところに吊るし自然乾燥。
実家ではそれ程食べないのでと、必要な分だけを実家のひさしに吊るして完了。
すべての作業を急いで済ませ、
窯の状態、温度を確かめて、いつもの歩きの運動に出かけた。
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ピンクの小花 |
梅雨の今、どういう訳か雨は降らないが日が落ちるのが遅くなってきた。
午後6時でも、まだ十分に明るい。 窯を焚いているので堤防に行くのをやめ、
町内をぐるぐると回って歩いた。
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タイツリ草 |
沢山の花のある家、花も木も何も無い家、60軒余りの町内だが、
それぞれの家には住む人々の趣向が分かるから面白い。
美しい家だが、花も庭木も無い家に住む人の心ってどんなものだろう、
そんなことを思いつつ、小一時間歩いた。
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金茶花 |
もう随分前から街路樹の一つとして、この花が見られるようになった。
それ程大きくも無いが、何となく華やかな感じがする。
金茶花、確かそのように記憶しているが、正式名は分からない。
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チコリア |
午後から行った玉葱の収穫、母が前もって下仕事をしてくれたお陰で早く片付き、
夕刻の歩きが終わった頃も明るく、我が家の畑にはチコリアの花が満開となっていた。
春先にアルマンド神父が分けてくれたチコリア、柔らかだった葉も硬くなり、
もうサラダでは食べられないが、冬を迎える頃には再び軟らかくなるだろう。
さあ、素焼き窯の温度も順調に上がってきたことだし、
あとは火頼みで窯の管理をしなくては。
1年間お住まいになられていたんですか、
素晴らしい思い出を沢山お持ちになっていられるのですね。
奈良、京都の古寺ばかりを捜し求めて旅をしていた頃が懐かしくなりました。
車で出かけていたので時間も気にせず、いろんな古寺や遺跡を回りました。
今の時分、ビックリするくらい大きなカサブランカを生けてある喫茶店にはいり、
静かな空間でハーブティーを飲んだこともありました。
木々に囲まれた小さな喫茶店、木のテーブルの中央に生けられたカサブランカ、
静かに思いをめぐらせておりました。
作品の説明を作者の方から直接伺えるのはとても贅沢ですね。
作品を鑑賞するときの幅が広がりそうです。
私事ですが、奈良には1年間ほど住んでいたことがあります。
市内では、やはりメイン通りより一本奥の細道を散策するのが楽しかった様に思います。
お気に入りは、飛鳥や三輪神社です。
インスピレーションがわく場所だと思います。
今創作中の作品も無事生まれてきますよう、楽しみにしております。
お忙しい中、三越の新作展にお出かけ頂き、ありがとうございました。
窯変鉄耀壷、色んな角度からご覧下さってイメージを膨らませて頂き光栄に思います。
以前から奈良、京都の古寺が好きで時間があれば出かけていき、その中に佇んでいました。
私が訪れた古寺は、観光客が殆ど訪れない古寺ばかりを選んでいました。
その古寺の中にいますと、いにしえ人達の生活や日々の営みが感覚として伝わってきました、
また海外取材でも古寺、古城を訪ねることを一番の目標にしておりました。
欧州の古寺、古城には日常品や戦いで使われた甲冑などが飾ってあり、シッカリと目に焼き付けてきました。
今回の作品、このデザインはどのようにと思われるかも知れませんが、
古今東西の、私の感覚の中から出てきたデザインです。
威風堂々、そして凛とした立ち姿、またその中から優しさをを表現しました。
ご覧になる方々によって、その時々の観かたが異なると思います。
又そのようにご覧いただけるような作品に仕上げてあります。
卑弥呼の時代、騎士道の時代、その時々で生きている女性の姿、それらを感じていただければ幸いです。
このところ目が回るほど忙しく、忘れがちでした。
先月末に日本橋の展示をみてまいりました。たくさんの作品が出品されていて感激しました。
遅ればせながら、宿題の回答を。
感想というより印象といった方がいいかもしれません。
春、雪解け、大天使。
生けるなら菜の花かな。
つぼなので和のものをイメージしていましたが、一見して洋の要素もあるのではと考えてしまいました。
完璧なシンメトリーですよね。口の形状が複雑だったので、横から覗き込んでしまいました。
ついでに勝手に想像してしまうのですが、これはもしかして神父さんに奉げた作品なのでは?
力強く、実直、それでいてやさしい。
実のところ感想をまとめるのはとても難しいのです。
ご指導よろしくお願いします。