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「 どちらへお出かけ? 」
「 ちょっとそこまで。 」
「 じゃあお気をつけて! 」
日本語表現の一つで、この表現は誠に便利なもの。
「 何処へ行く? 」
「 ちょっとそこまで。 」 目的の場所を言わなくても咎める(とがめる)人はいない。
他国の言語は、このような表現をしないであろう。
「 ちょっとそこまで。 」と返事をすると、「 ちょっと、って何処?」と聞かれそう。
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シノギ文 |
「 ちょっと事情があって、この前から抹茶盌を作っていた。 」
「 ふ~ん、そうか、そりゃあ大変だ。 」
「 でも、それも昨日で終わったし、次の創作にかからなくてはと思っているところ。 」
本当に事情があって、計画が乱れてしまった。
白鳥を彫り込むマグカップもまだ中途半端の状態。
本来ならば大物の作品を作っている段階だが、事情があって抹茶盌作りをしていたのです。
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シノギ文 |
先に抹茶盌の本体を作って置き、その表面にシノギ文を彫りこんでいく作業をしていたのです。
抹茶盌本体の焼き上がりの状態を想像し、品格を持たせた乾燥した盌。
青磁釉薬、白磁釉薬をたっぷり施すために、これでもか、と言うくらい薄く仕上げてあるのです。
その茶盌に、二種のシノギ文をコツコツと彫りこんでいったのです。
土曜日から昨日までの五日間。 ひたすら神経を使い、下向きになって彫りこんでいったのです。
厚く作った盌に彫り込むのだったら簡単ですが、極々(ごくごく)薄い素地に彫り込むのです。
数種類の形の抹茶盌を作り、それに合ったシノギ文を入れる作業をしていたのです。
一月二十五日の日記、彫り込みとは一段上の難しい彫り込みなのです。
それもようやく昨日で終わりました・・・「 ちょっと事情があって 」
ところが盃にシノギ文を入れていた時よりも神経を使ったためか、
後頭部の首から頭が痛くてたまらない。
自身でマッサージをしても痛みは取れない。 困った・・・連休で病院も休み。
この痛み、日曜夜から続いていて、今晩で4晩である。
吐き気もないし、どこかにシビレがある訳でもないし・・・いや、右手の中指がしびれている?
とりあえず明日からすべての機関が仕事再開なので、診てもらおうと思う。
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窓辺のマンゲツ(大モミジ) |
前回の日記に、時の流れの速さについて書きましたが、
シャンソンには有名な曲があります・・・「 時は過ぎていく 」
ただ単に時は過ぎ行くものではなく、私達の人生の中に様々な思いや経過が積み重なり、
それ等が大きなうねりとなって、人生が進んでいくのだと解釈しているのです。
昨日、今日、そして明日、どのような一日であろうとも、人生の1ページなのです。
「 どこかにお出かけ? 」 と聞かれたら、 「 ちょっとそこまで 」と応えよう。
まずは首、頭の痛みを取り去るために、明日は「 ちょっとそこまで 」。
窓辺の大モミジ、マンゲツがユラユラ揺れながら、首を揉んでいる私を眺めています。
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創作日記、いつも楽しみにして読ませていただいています。
仙台での個展は2年前の春でしたね。 今年のご予定は?
コメントを書こう、書きたいと思いつつ、今日に至りました。
シノギ文の作品を頂いておりますが、改めて大変なお仕事と思っています。
今回の抹茶盌、どのような仕上がりになるか楽しみです。
個展のご予定がありましたら又お知らせください。
お会いしてお話などできればと願っております。
コメントいただき、ありがとうございました。
今年の仙台での個展、10月初旬から行わせていただきます。
私にとって仙台は第二の故郷といっても過言ではないのです。
東京のデパートから紹介されたところが仙台。
不安を抱えての個展でしたが、温かい人達に恵まれ、ご支援頂き幸せを感じています。
大変な状況下ですが、心込めた作品をご覧頂きたいと思います。
ぜひお目にかかってお話し出来れば嬉しく思います。
詳しい日程につきましてはホームページに記載させていただきます。
今後とも宜しくお願い申し上げます。