創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

コーン作り

2013年08月25日 | 日記

どうしようもなく暑い日が続き、作陶にも支障が出てしまったが、
普段使いの作品も数種類作り上げることが出来、気分が少し楽になった。

酷暑続きでエアコンをかけてあるロクロ場、乾燥も早く管理も大変だった。
ロクロで作ってあるため、仕上げは同じくロクロで回し、削る必要がある。
きっちりと管理し、作品の水分が均一に飛んでいくようにしなくてはならなかった。

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   テッポウユリ


小さな作品、すぐに乾燥が始まり、その日のうちにナイロンなどで覆った。
養生することで、均一に乾燥し、ロクロで回してもぶれることはない。
そのようにして日常お使いいただく作品をつくりあげた。

Photo_2

   テッポウユリ


早くも8月も末、あと6日で9月を迎える。
金澤画廊個展の準備を急がねばならなくなってきたし、
なんとなく気ぜわしく焦りの気持ちが出てきた。

そのような日々、先日金沢に出かけ報道関係に個展後援願いを提出してきた。
家に帰り着くと前庭の庭木の下にテッポウユリが咲いているのを見つけた。
この花が咲き始めると、なんとなく秋が近いことを感ずる。

ここ数日、報道機関から後援承諾書が届き始めた。
いよいよ金澤画廊個展も、もうすぐ、を実感。
焦りの気持ちが益々出てきた。

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   土台


今は大変便利な世の中で、窯を焚くときにも温度計がある。
私も長年使っているが、その温度計はあくまでも目安。

素焼きを焚く前、自前の温度を測る材料(コーンと呼ぶ)を調べたら、
在庫がわずかしかなく、今のうちにまとめて作ろうと作業を始めた。

私が作っている、青磁、白磁、金結晶、鉄耀(天目)、辰砂、など、
これ等はそれぞれ焼き上げる温度が異なっている。
焼き上がりの作品によって温度を確認する必要がある。

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   コーン


この三角錐は、青磁など、釉薬が溶ける温度と同じ調合をしてある。
温度が上がるにしたがって三角錐もやわらかくなり、次第に曲がってくる。
その曲がり具合で窯の火を止めるかを判断している。

何十年も窯焚きをやってきて、そのつどコーンの曲がり具合を確かめているが、
いまだに満足した焼き上がりにならない・・・・・なぜだろう???

最新の機械類を使っても、コンピューターを使っても同じものが焼きあがらない。
焼きあがらないだけなら特に悩む必要は無いが、青磁、白磁、など、
私が欲している作品は微妙にずれが出、毎回毎回違う作品が焼きあがる。
加えて歩留まりが極めて悪く、100個焼いて30個にOKが出せたら上出来。
けれど、すべての作品に合格点を出せない事も多々ある・・・とてもショック。

自分が納得できる作品を焼き上げるには、歩留まりが悪かろうと実践のみ。
良い作品が焼きあがるよう、コーンの製作を行った。

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   手取渓谷


心もち気温も下がり、と言っても日中は33~35度もあるが、
清流が見たくなって手取渓谷まで出かけた。

手取渓谷まで我が家から車で15分あまり。
小松空港から一直線に伸びている国道を、ひたすら白山方面に走れば着く。
先日の大雨の影響も少なかったのか、流れる水は濁っていなかった。

橋の上から渓谷を眺めていたら、大型バスが止まり、大勢の観光客が出てきた。
皆さん説明を聞かれ、渓谷を眺めたり、又しきりに写真を撮られていた。
でも、いつから観光客が訪れるようになったのか・・・不思議・・・?
車のナンバー?見なかった。 ただ旅行者の多さにビックリしていた。


コメント
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