日一日と気温も上がってきたような気もするが、
いざ歩きに行こうと外に出てみると、渡る風は北風。
気温は確かに高くなっているのに、体感温度が低く感じる。
3月31日で梯川の嵩上げ(かさあげ)工事も終わり、
いつもの散歩が出来るようになったけれど、野草の姿も減り、
加えて吹き付ける風は北風。 10日前に行った、憩いの森に行くことに決定。
|
木蓮 |
この前来た時にはまだ蕾が固く、そのうちに咲くだろうと思っていた木蓮、
木々に囲まれた茅葺屋根の近くで、ひときわ大きな花を開いていた。
淡い色合いの憩いの森に一種独特な色で主張しているようだった。
|
白花木蓮 |
少し離れたところに建っている、もう一軒の茅葺屋根の家、
その横には白色の木蓮が沢山の花を一斉に咲かせていた。
午後の光に照らされて、白さが尚いっそう際立って見えた。
濃い紫色の木蓮、白色の木蓮、
何気に見ているが、よくよく観察すると枝振りが異なっていることに気づいた。
紫色の木蓮の大半は、スッ、スッと花芽が付いた枝が上に伸び、
白色の木蓮は、枝が時にはしだれたり、また上に伸びたりと、自由奔放。
どちらの木蓮も甲乙つけがたいが、それなりに風情があって楽しめる。
木蓮は咲き始めた頃が姿もよく、一番綺麗に見える。
日ごとに気温も高くなり、天気の日が続くと木蓮は姿を変えてしまう。
できるなら今の状態を維持して欲しいが、そればかりは無茶な願いというもの。
以前、蕾を開きかけた木蓮の姿が美しく、
その形を覚えて家に帰ってデザイン画を描き、ロクロ成型し、
辰砂釉薬を掛けて焼成したこともあった。
何となく様になり、ひとつの作品として発表したが、それっきりになってしまった。
今日見た紫の木蓮、そして少し姿の異なった白木蓮、もう一度デザインを描いても良いかも。
|
キクザキイチゲ |
この茅葺屋根の近くには様々な山野草が咲いていた。
その中のひとつがキクザキイチゲ=菊咲一華、一輪草。
この一輪草にも白花と薄紫の花があって、今回は薄紫色の花を観察した。
木々を渡る冷たい風の中、空からの優しい春の日差しを受けて揺れていた。
写真に撮ろうと構えてみたものの、華奢(きゃしゃ)な花は中々ジッとしてくれなかった。
|
水芭蕉 |
さて10日前に来た時に観察した水芭蕉、どれくらい成長したかな?と見やれば、
さほどの変化は見られなかったが、白い花が見事なくらい沢山付いていた。
正確にはこの白い花状のもの、これは花ではなくて葉の変形したものである。
花はその白い葉に囲まれた中心にある、緑色の細長いものが花。
木蓮と同じく、水芭蕉も作品の中に取り入れたことがある。
木蓮、水芭蕉、浮き出る感じに彫りこみを入れ、壷に施してみたことがあった。
一度だけ試してみたが、その後そのデザインは使わなくなった。
ふっと思い出してしまったが、何故止めたのだろうか?
また機会があれば挑戦しても良いかな、そんな気分になった今日の散歩。