創作日記

 青磁作品を中心に創作しています。
  陶芸作品が出来るまでの過程を、
   日常の暮らしを通して紹介しています。

憩いの森 ・ 春の香

2011年04月15日 | 日記

日一日と気温も上がってきたような気もするが、
いざ歩きに行こうと外に出てみると、渡る風は北風。
気温は確かに高くなっているのに、体感温度が低く感じる。

3月31日で梯川の嵩上げ(かさあげ)工事も終わり、
いつもの散歩が出来るようになったけれど、野草の姿も減り、
加えて吹き付ける風は北風。 10日前に行った、憩いの森に行くことに決定。

Photo

   木蓮

この前来た時にはまだ蕾が固く、そのうちに咲くだろうと思っていた木蓮、
木々に囲まれた茅葺屋根の近くで、ひときわ大きな花を開いていた。
淡い色合いの憩いの森に一種独特な色で主張しているようだった。

Photo_2

   白花木蓮

少し離れたところに建っている、もう一軒の茅葺屋根の家、
その横には白色の木蓮が沢山の花を一斉に咲かせていた。
午後の光に照らされて、白さが尚いっそう際立って見えた。

濃い紫色の木蓮、白色の木蓮、
何気に見ているが、よくよく観察すると枝振りが異なっていることに気づいた。

紫色の木蓮の大半は、スッ、スッと花芽が付いた枝が上に伸び、
白色の木蓮は、枝が時にはしだれたり、また上に伸びたりと、自由奔放。
どちらの木蓮も甲乙つけがたいが、それなりに風情があって楽しめる。

木蓮は咲き始めた頃が姿もよく、一番綺麗に見える。
日ごとに気温も高くなり、天気の日が続くと木蓮は姿を変えてしまう。
できるなら今の状態を維持して欲しいが、そればかりは無茶な願いというもの。

以前、蕾を開きかけた木蓮の姿が美しく、
その形を覚えて家に帰ってデザイン画を描き、ロクロ成型し、
辰砂釉薬を掛けて焼成したこともあった。

何となく様になり、ひとつの作品として発表したが、それっきりになってしまった。
今日見た紫の木蓮、そして少し姿の異なった白木蓮、もう一度デザインを描いても良いかも。

Photo_3

   キクザキイチゲ

この茅葺屋根の近くには様々な山野草が咲いていた。
その中のひとつがキクザキイチゲ=菊咲一華、一輪草。
この一輪草にも白花と薄紫の花があって、今回は薄紫色の花を観察した。

木々を渡る冷たい風の中、空からの優しい春の日差しを受けて揺れていた。
写真に撮ろうと構えてみたものの、華奢(きゃしゃ)な花は中々ジッとしてくれなかった。

Photo_4

   水芭蕉

さて10日前に来た時に観察した水芭蕉、どれくらい成長したかな?と見やれば、
さほどの変化は見られなかったが、白い花が見事なくらい沢山付いていた。
正確にはこの白い花状のもの、これは花ではなくて葉の変形したものである。
花はその白い葉に囲まれた中心にある、緑色の細長いものが花。

木蓮と同じく、水芭蕉も作品の中に取り入れたことがある。
木蓮、水芭蕉、浮き出る感じに彫りこみを入れ、壷に施してみたことがあった。
一度だけ試してみたが、その後そのデザインは使わなくなった。

ふっと思い出してしまったが、何故止めたのだろうか?
また機会があれば挑戦しても良いかな、そんな気分になった今日の散歩。


コメント
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