オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

鈴木明子さん著「笑顔が未来をつくる」を読んで。

2015年09月29日 09時50分14秒 | 鈴木明子さん
昨晩、日テレプラスで27日に放送されたフレンズオンアイス2015を録画でみました。自分自身、実際に会場で見ることが出来たので、いろいろな思いもありますが、これに関しては後日、コメントしたいと思っています。
ただ、録画を見ていて、やはり感慨深く見たのは鈴木明子さんの演技。鈴木明子さんは、本当に輝いていました。
そして、先週、鈴木明子さんの自伝と言える「笑顔が未来をつくる~私のスケート人生」を手にすることが出来、しっかりと読ませていただきました。
私のような人生の区切りの年齢まで、あと2年を切っている人間にとって、いろいろ考えさせられ、また書かれていることに、たいへんな重みを感じるものがありました。
29歳まで現役選手だった鈴木明子さん。その鈴木明子さんは現役最後のシーズンに全日本選手権での優勝。この重み。そこへ行き着くまでの鈴木明子さん自身の葛藤、苦しみ、そして、おそらく壮絶であったであろう練習の凄さに改めて思いを馳せるものがありました。自分自身の現役生活の終わりを目の前にして全日本の頂点に昇りつめた鈴木明子さんの物凄さ。私自身、区切りの年齢が刻一刻と近ずいているなかで、再来年の6月12日まで、どう毎日を過ごすべきなのか、過ごしていかなければいけないのか、この鈴木明子さんの新著は、たいへん私にとって指針になるものがありました。そして思ったのは私も鈴木明子さんのような気持ちでいたい。なりたい。そんな気持ちで一杯になりました。

この本では彼女が大学生の時の摂食障害に関しても記述されています。女性にとって命といえる髪の毛まで抜けて行くとは・・・。この病のむごさ、苦しさが伝わってきます。
彼女がこの病魔に襲われたのは2003年。そして私が初めて鈴木明子さんを初めてリンクで見た、いや初めて鈴木明子さんと出会ったのは2007年暮の大阪で開催された全日本選手権のフリーの日。発病から4年。
この時、鈴木明子さんは初めて全日本の最終グループでの登場。最終グループには浅田真央さん、安藤美姫さん、中野友加里さんなど凄い顔ぶれ。彼女は、全日本の最終グループまで、ここまで、はい上がって来たという気持ちで臨んでいたのであろうか。どんな気持ちを抱いて演技をするために、なみはやドームの大きなリンクの中央に進んでいったのだろうか。当時に思いを馳せるものがあります。

>仕事は人と人でするものだということです。お金や条件も大事かもしれませんが、「今日はこの仕事をして気持ちよかったな」と思えることが一番です。どんな人にも、やりたい仕事があれば自分の思い通りにならない仕事もあるでしょう。でも「仕事は仕事だから」と我慢していたら、いい仕事はできないと思います。それはお金に換えられません。「また会いたい」と思えるのはすごく素敵なことで、だから、ご縁が次につながっていくのかなと思います。

>どんな選手も年齢から逃れません。当然、私もそうでした。
10代の選手と比べたら「伸びしろ」は少ないでしょう。体力も気力もおちるだけ、せいぜい、現状維持がやっとだと、長久保先生からは現実について日頃から聞かされていました。その上でこう言ってくれました。
「一緒に練習している10代の選手と比べたら、明子の伸びしろは半分もない。でも、ほんのちょっとだけある伸びしろにむかっている明子が努力するなら、先生は応援する。ちょっとある伸びしろを信じてやれるか」
私は、自分の伸びしろと長久保先生の言葉を最後まで信じました。
私のスケート人生、鈴木明子の人生そのものを振り返るうえで、長久保先生の存在は欠くことができません。

>自分の未来は「今をがんばること」しか見えてこない。プロのスケーターになりたければ、ショーに呼んでもらえるスケーターにならなければいけない。もしコーチになりたいなら、コーチをしてほしいと思われる選手にならなければいけない。今後の活動を考えて、残りの選手生活で「これをやろうと」決めれば、より可能性は広がるでしょう。
長く競技生活を続ければ続けるほど、情熱を注げば注ぐほど選手は引退=人生の終わりと感じてしまうものですが、引退は人生の終わりではありません。「もっとやりたいこと」が見つかるまで、競技を続けてもいいにではないでしょうか。
豊かな未来をつくるために、今を精一杯がんばってほしいと思っています。

私自身、現在、職場では、自分の子供より年齢が年下の社員と一緒に働いています。当然、年齢のため、成長の度合いや会社からのこれからの期待など若い社員と比べたら、雲梯の差があるのが現実でしょう。しかし、そんな中でも、少しでも新しい発見をし、実行していき、少しでも次の世代の者に残すべきものがあればと思っている。どうしても定年が間近になると、おだやかに終わりたい、穏便に終わりたいと思うのは当たり前でしょう。しかし、そう思ってしまったら自分自身の成長は止まってしまう。ただの給料泥棒に成り下がってしまう。若い世代には若い世代なりの成長があり、私の世代にも、それなりの成長、鈴木明子さんの言う「伸びしろ」というものがあるはず。それを信じて、行けるところまで突き進んでいきたい。この鈴木明子さんの新著は、それを私に教えてくれました。
確かに定年後も嘱託などと職場に残ることはできます。現にそんな立場で残っている顔ぶれを見ると、今後、余程のトラブルがなければ、私は残ることができるでしょう。
しかし「残れるから残る」のではなく、「残って欲しいと言われたから残った」と言えるように精進していきたい。これも、節目の年齢まで、自分自身がどう戦うかである。
そして鈴木明子さんが言う「今を精一杯がんばること」。この気持ちを最後の最後まで持ち続けたい。そして節目の日が訪れた時、どんな風景が見えるのか、自分自身がどんな気持ちになっているのか楽しみです。
そんな気持ちにさせたくれた鈴木明子さんに深く感謝します。

今年のフレンズオンアイスでは鈴木明子さんんと本郷理華さんの素晴らしいコラボを見ることが出来ました。
鈴木明子さんの輝きは、けっして若い本郷理華さんに負けるものはありませんでした。いや本郷さん以上だったかもしれません。
プロスケーターとして、また振付師として、これからの鈴木明子さんのご活躍を陰ながら見守り、これからも応援していきます。





2013年、全日本選手権より


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