オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

「クレルボ交響曲」

2011年07月29日 17時39分39秒 | 音楽
今日は一週間振りの休みらしい休み。
朝からNHKのBSにチャンネルを合わすと今日も北欧の特集。スウェーデン国王ダクタフ3世の特集番組が、たいへん良かった!ダクタフ3世と言えばヴェルディの歌劇「仮面舞踏会」のモデルである。ダクタフ3世の生い立ちから、暗殺。そして、その後のスウェーデンの歴史、現在のスウェーデン王室のことなど、たいへん丁寧な番組で録画しなかったのが残念だった。

昼からシベリウスの「クレルボ交響曲」を聴く。演奏はパーヴォ・ベルグルンド指揮のヘルシンキフィルハーモニー管弦楽団、ロシア国立アカデミー・エストニア男性合唱団による1982年の録音。
「クレルボ交響曲」は「カレワラ」の中の人物、クレルボとその妹アイノとの、それと知らずに起きた2人の近親相姦をテーマにした作品で演奏時間は約80分に及ぶ大作である。
なお「カレワラ」はフィンランドに1000年以上も昔から口伝で伝わってきた膨大な伝承叙事詩で、19世紀になってリョンロット博士が中心になって集められ、編纂されたものでフィンランド人の精神的基盤と言える重要なものである。昨日のNHK・BSでのヘルシンキを特集した番組でも紹介され、バックに「クレルボ交響曲」が流れ、フィンランド人の心情がよく分かり感無量だった。
「クレルボ交響曲」は1899年の交響曲第1番より前の1892年に初演された作品で、シベリウスの正に若書きの大作である。後年の宇宙を見つめたような深さや神秘性はありませんが、シベリウスの作品の変遷をたどる時、欠く事の出来ない作品でしょう。
なお、私がクラシック音楽を聴き始めた高校生の時、音楽雑誌で渡辺暁雄指揮東京都交響楽団による「クレルボ交響曲」の日本初演を知り、たいへん興味を持ちましたが地方在住の為、どんな演奏だったか知る由もありませんでした。私が、この作品を初めて聴いたのはCDの時代になってからである。
私が中学3年の時、生れて初めてのオーケストラの演奏会(NHK交響楽団の地方公演)で聴いた作品がシベリウスのヴァイオリン協奏曲である。その時以来、シベリウスは私にとって大きな存在である。これからも、大切に聴いていきたい。