オペラファンの仕事の合間に パート2

大好きなクラッシック音楽やフィギュアスケート、映画などを語ります。メインは荒川静香さんの美しさを語るブログ。

歌劇「ヴォツェック」

2010年07月07日 14時47分36秒 | オペラ
先々週、NHKハイビジョンで放送されたベルクの歌劇「ヴォツェック」の録画を、やっと見ました。新国立劇場での公演である。
おもしろかった!テレビの画面に釘付けだった。
異常な世界。錯乱した世界。気が狂っている世界。
こんなまともではない世界を見事に舞台で表現している見事な公演。このオペラを我が国でこれだけの公演が上演されるとは本当に素晴らしいことと思います。
舞台の上に、箱のようなもう一つの舞台。何か隔離されたような世界。そして、その下で、よどんでいる水の扱い。何か満たされない心の世界の表現なのか?最後、ヴォツェックに殺されたマリーが沈む池につながるだけに、何かゾッとするものを感じがします。
大尉、医者、鼓手長。皆、異様ないでたち。しかし異常な世界だけに真に迫っている。
ヴォツェックを歌ったバリトン歌手も良かったが、マリーを歌ったソプラノ歌手(名前が長くて覚えられない)が特に素晴らしかった。歌ももちろんだが顔の表情が凄い!狂気と女性の色気を兼ね備えた見事なマリーだった。
そして何といってもベルクの音楽の素晴らしさ。
指揮者のカール・ベームの足跡をたどると必ず出てくるのがベルクの名前です。
いち早く、このオペラを自分のレパートリーにいれたベーム。
劇場音楽としての斬新さ、独特な美しさに惹かれたのだろうか。
それにしても、これだけの公演を生の舞台で見る事できる東京の音楽ファンは本当にうらやましい。
地方は本当につまらん!