夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

山口百恵ちゃんの『秋桜(コスモス)』が街に流れた頃の私の想いで・・。

2009-10-15 16:20:40 | 音 楽
私は東京郊外の調布市に住む年金生活5年生の65歳の身であるが、
今朝は爽やかな秋晴れに恵まれた穏やかな秋日和を迎えている。

昼下がり、主庭のテラスに下り立ち、ぼんやりと煙草を喫いながら、秋めいた樹木を眺めたりしていた。
そして雲ひとつない青空、風もなく暖かな秋の陽射しを受けていると、
時が止まったように静寂なひとときが流れ、
私の心の中でひとつの歌が流れたのである・・。

♪淡紅(うすべに)の秋桜(コスモス)が秋の日の
 何気ない 陽溜(ひだま)りに揺れている
 
【『秋桜(コスモス)』 作詞・作曲 さだまさし、唄・山口百恵 】


このような心の中で呟きながら唄ったのであるが、
この後、私は『秋桜(コスモス)』が街に流れた頃を想いだされたのである・・。


確か『秋桜(コスモス)』が発売されたのは、1977(昭和52)年の秋で、
私は前年の春に家内と結婚し、千葉県市川市のはずれにある国府台に住んでいた。
周辺は住宅街の中で、中学、高校、大学の四校があり、付近の丘には由緒る寺もあり、おちついた街並みであった。

こうした中で私達夫婦は、賃貸マンションを借りて新婚生活を過ごしていた。
そして一年半を過ぎようとした頃、この『秋桜(コスモス)』の歌が商店街からも流れていた。

私は、あるレコード会社に1970(昭和45)年から勤め、
この頃の私は本社のコンピュータ専任として孤軍奮闘し、前年のシステム改定が終り、
何とか乗り切れたと安堵していた頃であった。
そして私は住居のことで、いつまでも狭い2DKの賃貸マンションを住むことなく、
分譲のマンション、或いは私の実家に近くに一戸建てにするが、
家内と話し合った結果、一戸建て用の土地の取得と家の建設会社の選択、
そして住宅ローンの交渉などで多忙となり始めた時てあった。

結果としては、私の若気の至りで家の内部に茶室を設けて、私の実家に近くに一戸建てが完成し、
住みはじめたのは翌年の1978(昭和53)年の春であった。

そして計画していた以上の借金をしたので、それまで専業主婦をして茶事などを学んでいた家内は、
働きに出て、共働きとして私達夫婦は悪戦苦闘が数年続いたのである。


この『秋桜(コスモス)』が街に流れた頃は、今から振り返っても歌の全盛期であり、
名曲が揃った時代だった、と思う。

ピンク・レディの全盛期の中で、
岩崎宏美さんの『思秋期』、中島みゆきさんの『わかれうた』、河島英吾さんの『酒と涙と男と女』等が想い出される。

もとより『秋桜(コスモス)』の名曲は、さだまさし氏の作詞であるが、
良き詞を提供してくれたと思っている。
そして翌年の秋に発売された『いい日旅立ち』は谷村新司氏が作詞しているが、
この曲も双璧の名曲である。

改めて山口百恵ちゃんは、恵まれたというより、唄いきったこの方も素晴しいが、
何よりも作詞で綴られたこのお二人の感性に私は脱帽する。


過ぎ去った時の流れは早いが、その時代に唄われ心に残る名曲は、
その時代のそれぞれの方の思い出を蘇(よみがえ)る力が存在する確かなことである。
私はこのようなことを思いながら、かぼそい小さな声で、

♪こんな小春日和の 穏やかな日は
 あなたの優しさが 浸みて来る
 明日(あした)嫁ぐ私に
 苦労はしても
 笑い話に時が変えるよ
 心配いらないと笑った

【『秋桜(コスモス)』 作詞・作曲 さだまさし、唄・山口百恵 】

と唄ったりした・・。


http://www.youtube.com/watch?v=loGAMBs-ZkY&NR=1
【『秋桜(コスモス)』 作詞・作曲 さだまさし、唄・山口百恵 】



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私の『どぶろく(濁酒)』の想いで・・。

2009-10-15 11:02:21 | 定年後の思い
私は東京郊外の調布市に住む年金生活5年生の65歳の身であるが、
先程、机の引き出しを整理していた時、10数年前の歳時記が記載されているカレンダーが出てきた。
私はぼんやりと10月を開くと、本日の15日には、
『どぶろく祭り』と明記され、日本の各地で15日を中心に開催、と付記されていた。
そして私は独り微笑をさせられたのである。

私達夫婦は子供も恵まれなかった為か、私が40代の頃から、
サラリーマンの多忙の合間、家内の両親と共に、1泊2日前後の温泉旅行をしてきた。
川治温泉に2泊3日の帰路、大江戸村に寄った時、家内たちは観劇を観に行き、
私と家内の父は食事処の店先前の毛氈を敷かれた長椅子に向き合っていた。

『ああいう観劇は婦女子の観るものだから・・』
と家内の父は、微苦笑しがら、私に云った。

『お義父(とう)さん・・何か呑みましょう・・
どぶろくがありますから、どぶろくにしますか・・』
と私は家内の父にメニュー表を手渡した。

『どぶろく・・いいねぇ・・呑みたいねぇ・・』
と家内の父は微笑みながら、私に云った。

この後、私達は味噌おでんを食べながら、どぶろくを呑んだのである。
そして談笑しながら、どぶろくをお互いに三杯を重ねたのである。

私達はお互いにお酒大好きの呑兵衛であり、
旅先の昼食の時はビール、宿泊先の観光ホテルでは殆ど日本酒を呑むことが多かったのである。

家内の父は敗戦後の頃は、二十歳を過ぎたばかりで、
実家の疎開先として那須地方に森林を管理しながら、別荘を保有していた。
そして、家内の父はご自身の父、森林を管理して下さる従業員の方たちと、
ときおり猟をした獲物を食べながら、秘かに密造したどぶろく(濁酒)を盛大に呑まれた、
と私は家内の父から、ときおり聴かされていたのである・・。

こうした家内の父も確かな思いでがあるので、
私達4人の旅先で、私は家内の父とふたりで、食事処で『どぶろく(濁酒)』を呑むことが多かったのである。

私が定年退職の直前に家内の父は死去されたが、
その後私は家内と旅行をしたりする時、ときおり食事処で『どぶろく(濁酒)』を呑み、
私は家内の父との25年の交流を想い浮かべたりしている。


この後、このような想いでにしたりながら、改めて『どぶろく(濁酒)』についてネットで検索した。

フリー百科事典として名高い【ウィキペディア(Wikipedia)】を開き、詠んだりしたのである。

《・・
どぶろく(濁酒)とは炊いた米に米麹や酒粕等に残る酵母などを加えて作る酒である。
濁り酒(にごりざけ)とも言われることがある。

非常に簡単な道具を用いて家庭で作る事も可能だが、
日本では酒税法において濁酒(だくしゅ)と呼び、許可無く作ると酒税法違反に問われる事になる。

(略)

この酒は米を使った酒類では最も素朴な形態の物と言われ、
一般の酒店でも購入可能な濁り酒に近い。
これを沈殿濾過する事で清酒を作る事も可能だが、清酒になる程には漉さずに飲用する。

清酒に比べ濾過が不十分であるため、未発酵の米に含まれる澱粉や、澱粉が分解した糖により、ほんのり甘い風味であるが、
アルコール度は清酒と同程度の14~17度にもなるため、
口当たりのよさがあだとなってつい飲み過ごして悪酔いしやすい。

どぶろくの語源は定かではない。
平安時代以前から米で作る醪の混じった状態の濁酒のことを濁醪(だくらう)と呼んでいたのが訛って、
今日のどぶろくになったと言われる。


日本におけるどぶろく作りの歴史は米作とほぼ同起源であると云われるが、
明治時代においては政府の主要な税収源であった酒造税(1940年以後、酒税)の収入を減らす要因であるとして、
農家などで自家生産・自家消費されていたどぶろく作りが酒税法により禁止され、現在に至っている。

しかし家庭内で作る事のできる密造酒でもあるため摘発は非常に難しく、
米どころと呼ばれる地域や、酒を取り扱う商店等の少ない農村などで、
相当量が日常的に作られ消費されていたとする話もある。
むしろ、実際の禁止理由は日清・日露戦争で酒税の大増税を繰り返した際にその負担に耐え切れないとする醸造業者に
増税を許容してもらうための一種の保護策であったと考えられている。

一部では自家生産・自家消費に限ってどぶろく作りを解禁しようという動きもあるものの、
解禁には程遠いのが現状である。
なお、酒税法上の罰則規定に拠れば、製造するだけでも5年以下の懲役または50万円以下の罰金となっている。

だが、日本では古来より、収穫された米を神に捧げる際に、
このどぶろくを作って供える事で、来期の豊穣を祈願する伝統を残す地域があり、
この風習は現代でも日本各地のどぶろく祭等により伝えられている。
このため宗教的行事におけるどぶろくの製造と飲用は、許可を受ければ前出の酒税法罰則適用外(酒税は課税される)となる。
この場合、神社の境内等の一定の敷地内で飲用するものとする。

また酒造の制限は税制上の理由であり、
所得税などは申告税制になっていることから家庭内酒造についても申告納税さえすれば自由に認めるべきであり、
脱税酒についてのみ取締りをするべきであるという根強い意見もある。
・・》
注)記事の原文をあえて改行を多くした。


この長い解説文を私は読みながら、秋日和の爽やかな陽射しを受けた中で、
なぜ午前中のひととき、お酒のどぶろく(濁酒)の話なの、と微苦笑したりしている。




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