ウィトラのつぶやき

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世界の歴史10「西域」を読んだ

2015-03-14 21:31:04 | 生活

学会で滋賀県の草津に行ってきた。学会は火曜日から金曜日まで行われていたが、私の発表は金曜日の午後で木曜日の夕方まで東京に用事があったのでそれが終わってから木曜日の夜に草津に行った。金曜日も草津に泊まり、土曜日には安土とか長浜とかいった米原周辺を観光して帰ろうと思っていた。ところが朝起きてみると雨が降っていたので、米原から鈍行を乗り継いで掛川で途中下車して掛川城を見て、また鈍行で静岡に出て静岡から新幹線で帰ってきた。

かなり長時間電車に乗っていてその時間で掲題の本を読み終えた。

前回「インドと中近東」を読んで面白かったので今回は「西域」にした。私が知りたかったのはモンゴル帝国の統治の仕組みで、このシリーズでは10「西域」と11「アジアの征服王朝」にモンゴル帝国のことが書かれているが、11のほうは中国の王朝の感じで、10は中央アジアという感じだったので、中国史と捉えたくなかったので10のほうを買った。しかし結論を言うと失敗だった。

西域とは敦煌から西、アラル海に至る中央アジアの地域である。この本を書いた人は考古学者のような感じで、「何年に誰がどこそこを探検して資料を発掘した」というたぐいの話が事細かに出てくる。私の期待した統治のシステムはあまり詳しくなく、人種や文化の融合に力を入れている感じだった。王朝の拡大や衰退の表現は簡単で三蔵法師玄奘のインド行の話などは詳しく書かれている。また砂漠のオアシスに都市ができているのだが単に湧水を使うのではなく大規模な灌漑工事をして水を確保していた、というような説明は詳しい。

私が最も大切だと思う、今の中央アジアの地域がどういう感じになっているか、それが歴史とどうつながっているかという観点は感じられなかった。それでも、決して読みやすくない内容の本を最後まで完読したのだから、それだけ読ませる筆力は著者にあったということだろう。

私の期待したモンゴル帝国の統治の話は11「アジアの征服王朝」に詳しく書く、とのことでごく簡単にしか触れられていなかった。それでもモンゴル帝国の時代が歴史上シルクロードが国内の道になった唯一の時代で、最も安定して隊商が通行でき、文化交流が極めて盛んだった、という説明があり、やはりモンゴル帝国のことを詳しく知りたくなった。帰り道に11「アジアの征服王朝」を買ってきた。

私は中国の敦煌にまで行ったことがあるが、ここが「西域の入り口であり、ここからタクラマカン砂漠、トルキスタン、アフガニスタン、イラン、イラクと続く広大な地域で、敦煌でも中国人に交じってアラブ系、トルコ系の顔立ち(深眼高鼻というらしい)の人は結構見かけた。エキゾチックな感じがしてロマンを感じる地域であることは間違いない。

写真は6年ほど前、敦煌に行った時のホテルから見た砂漠

砂漠でラクダに乗った時の風景(観光地化している)


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