5/7~週GW明けの日経平均は、連休中の欧米株や為替水準を織り込む形で
スタートした。週末の米雇用統計の発表前に、経済指標の弱い内容からドル売り
円買いの中で、米債利回りの上昇となっていた。また、イエレンFRB議長が米株は
かなり高い水準と発表し、米株を不安定な動きにさせた。
これらを受け、2日立会いの日本市場は大幅反落スタートも、週末は、買戻しが
入り、小反発の終了となりました。
日経平均は、5/1から152円下落(↓0.78%)19379円の大引けでした。
5月第3週(5/11~5/15)の主なイベントと予定は、下記1.の通りです。
経済指標では、国内で5/13に4月景気ウオッチャー調査、国際収支、5/15に
国内企業物価、日銀 黒田総裁の講演など注目。またEUで5/11ユーロ圏財務
相会合、5/12にEU財務相理事会、5/13にユーロ圏1~3月期GDP速報値、
また、米で 5/13の4月小売売上高も要注目です。
週初は、米株高を好感し続伸のスタートになりそうです。
また、今週 決算後半戦に突入。1800社程度の決算発表予定で、ソフトバンク、
三菱UFJ、三井住友などメガバンク等の決算を迎えます。これまで増配や自社株
買いなど散見され、決算発表済の業績再評価の流れとなるか、注目されます。
日経平均、5月第3週(5/11~5/15)レンジは19350円~19750円程度を
想定しています。
1.5月第3週(5/11~5/17)主なイベントと予定
5/11
日本 ソフトバンク、ブリヂ、三井不、JX、セコム 各決算
英 中銀政策金利
EU ユーロ圏財務相会合
5/12
日本 3月景気動向指数
日本 鹿島、住友鉱、ダイキン、オリックス、明治HD 各決算
日本 エルにーニョ監視速報
米 4月財政収支
米 サンフランシスコ連銀総裁 講演
米 国債入札 3年債(240億ドル)
印 4月消費者物価指数
ギ ギリシャ、IMFに対し7.7億ユーロ返済日
EU EU財務相理事会
5/13
日本 4月景気ウオッチャー調査
日本 3月国際収支
日本 日産、大林組、三井住友FG、東急、リクルート 各決算
米 4月小売売上高
米 国債入札 10年債(240億ドル)
米 メーシーズ、ラルフローレン 各決算
中国 4月小売売上高
中国 4月鉱工業生産
独 第1四半期GDP速報
仏 第1四半期GDP速報
英 4月失業率
英 中銀四半期インフレ報告
伊 第1四半期GDP速報
EU 第1四半期ユーロ圏GDP速報
EU ECB議事録
EU 欧州委員会、移民政策案提示
5/14
日本 4月都心オフィス空室率
日本 国際帝石、SUMCO、大日印、日立、電通、ニコン 各決算
日本 東京エレクトロン、自社株買い(1年間で1200億円)
米 4月生産者物価指数
米 新規失業保険申請件数(~5/9までの週)
米 国債入札 30年債(160億ドル)
米 シスコシステムズ、アプライド・マテリアルズ、シマンテック
JCペニー 各決算
ブ ブラジル、3月小売売上高
5/15
日本 4月国内企業物価指数
日本 黒田日銀総裁 講演
日本 NTT、三菱UFJ、武田、第一生命、SMC、王子 各決算
米 4月鉱工業生産
米 4月設備稼働率
米 5月NY連銀製造業景況指数
米 5月ミシガン大学消費者信頼感
米 国債償還 3年債 (340億ドル)
10年債 (344億ドル)
米 アプライド・マテリアルズ 決算
ギ ギリシャ第1四半期GDP
露 ロシア第1四半期GDP
5/17
日本 「大阪都構想」是非を問う住民投票
2.NY市場、為替/債券 各結果(5/8)
今日のNY市場、この日発表になった米雇用統計を受けて上下動したものの、
基本的に方向感は出ていない。
非農業部門雇用者数(NFP)は22.3万人増と若干予想は下回ったものの、
20万人はしっかりと超えており、失業率も5.4%まで低下している。ただし、
NFPは前回分が12.6万人増から8.5万人増に下方修正されており、賃金の
伸びも相変わらず鈍い。
FRBは目標達成への確信が持てれば利上げとのガイダンスを示しているが、
今回の米雇用統計からは、ひとまず安心感は出たものの、まだ、確信までには
至っていないものと思われる。第1四半期の弱さは一時的で、第2四半期以降
回復軌道に戻るとの期待が強いが、利上げに向けて、期待を裏付ける指標を
更に確認する必要はありそうだ。
ドル円は120円台に上昇していたものの、119円台に再び戻している。レンジ
取引から抜け出す気配がなく、次の材料待ちといったところ。
ユーロドルはドイツ国債利回りが下げに転じていることもあり、上値の重い展開
となった。ただ、100日線が1.1235付近にきているが、下放れの動きまではなく、
下がったところではショートカバーが活発に出るようだ。このところ伸び悩む動き
も出ているが、自律反発の流れは継続と見てよさそうだ。
ポンドは堅調。混戦も伝えられていた英総選挙はキャメロン首相率いる保守党が
単独過半数を獲得するという意外な結末で終わっている。キャメロン首相は続投
となり、オズボーン財務相も再任された。http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=256174
米国債利回り
2年債 0.568(-0.063)
10年債 2.141(-0.039)
30年債 2.897(-0.014)
期待インフレ率 1.885(-0.009)
*期待インフレ率は10年債で算出
今日のNY債券市場、利回りは低下。この日発表になった米雇用統計は底堅い
雇用情勢を示したものの、早期利上げへの期待までは高まらず、利回りは低下
している。ドイツ国債利回りが下げに転じたことも、米国債利回りを圧迫した。
10年債利回りは2.10%まで低下し、政策金利に敏感な2年債も0.6%を割り込
んでいる。
2-10年債の利回り格差は+157(前日+155)http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=256173
3.NY株式市場 結果(5/8)
NY株式8日
ダウ平均 18191.11(+267.05 +1.49%)
S&P500 2116.09( +28.09 +1.35%)
ナスダック 5003.55( +58.01 +1.17%)
CME日経平均 19675 (大証比:+295 +1.50%)
今日のNY株式市場は大幅続伸。この日の米雇用統計は予想範囲内だったものの、
底堅さも確認できたことから、株価はポジティブに捉えている。ダウ平均は1.5%
上昇し、18000ドルの大台を回復している。
ダウ採用銘柄は全銘柄が上昇。ビザ、ボーイングが指数の上げを先導した。
ビザは子会社だったビザ・ヨーロッパの買収に向け初期段階の協議に入ったと
伝わっている。最大200億ドルの買収になる可能性も指摘。
口コミサイトのイェルプが大幅続伸。身売りを検討と伝わっており思惑を呼んだ。
ナスダックも続伸。ITハイテクやバイオなど主力株は揃って上昇。
画像処理用半導体メーカーのエヌビディアが大幅安。決算を発表しており、利益、
売上高とも予想を下回った。自社株買いや増配も発表したものの、株価の反応は
鈍い。
栄養飲料のモンスター・ビバレッジが商いを伴って大幅安。予想を下回る冴えない
決算が嫌気されている。コカコーラとのパートナー関係を強化に伴ってコストが
増加。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=256172
4.NY市場、原油先物6月限/金先物6月限 各結果(5/8)
NY原油先物6月限(WTI)
1バレル=59.39(+0.45 +0.76%)
ブレント先物6 月限(ICE)
1バレル=65.39(-0.15 -0.23%)
ブレント-WTI 6.00(前日6.60)
今日のNY原油先物相場は反発。この日発表になった米雇用統計が底堅い雇用を
示したことで、発表後は原油は買いが優勢となった。ただ、60ドルを目前に戻り
売りも見られ、一時マイナス圏に落ち込んでいる。
ベーカーヒューズが米リグ稼働数を発表していたが、22週連続の減少となっていた。
しかし、減少幅は次第に縮小している。 http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=256168
NY金先物6月限(COMEX)
1オンス=1188.90(+6.70 +0.57%)
今日のNY金先物相場は反発。雇用統計発表後に上下動したものの、為替市場で
ユーロドルが底堅く推移したことから、金もサポートされている。
http://www.gci-klug.jp/fxnews/detail.php?id=256169