昨晩は、東京の実家でオリンピック開会式を観た。
なにも地元開催だからというわけでもなく、オリンピックは普通に開会式から観る。
ただ今回に限って、時間帯の遅さとあまりの長さに耐えきれず、ピクトグラムの最初あたりでテレビを消した(ドローンの地球を見て満足)。
開会式のコアとなる部分は、選手の入場行進と開会宣言、そして聖火点火の3つなので、これらを中心にしてほしかったが、逆に演出側はそこ以外にあえて見せたい部分を作りたくなるのだろう。
それらは観客にとっては幕間の余興にすぎないのだが…
自分が観た部分で、印象に残ったのは、 まずはMISIAの君が代独唱。
あの短い歌の、静かに始まり、やがて盛り上がって落ち着くメロディの中での、そうくるかという”間”の入れ方に、オリジナリティを感じた(アーティストはオリジナリティを出して当然)。
そして、選手入場行進。
200を越える参加国(+地域)すべてなのだから、時間的には長大になるのだが、彼らこそが主役であり、単なる行進だが、その中にも各国それぞれの個性が出るので、意外に見飽きなかった(自分はゲームに疎いので、行進に使われた曲はノータッチ)。
それは選手たちが楽しそうで、また美しかったから。
アフリカの国々のカラフルな衣装、お姫様のようなカザフスタンの女性旗手(36)、上半身裸で筋肉美を披露するトンガとバヌアツの男性旗手。
やはり服装は民俗衣装を活かした方がいい(今回の日本選手のを見てますますそう思う)。
日本も一度くらい和服(女性は振袖、男性は裃に袴)にしてみたら?。
ただ、複雑な国際情勢も反映される。
自国から参加できない「難民」としてのアスリート(国家を失ってもオリンピックに出場出来る!)、今回が最後の出場になると思われる「香港」、それに一人だけのミャンマー(ビルマ)。
NHKの実況では後の2者について言及がなかったのは残念。
翌朝、ネットでは開会式の酷評を散見するが、「余興」部分については好みでの評価となる。
ちなみに、前回の東京五輪ですばらしかったのは、開会式ではなく、閉会式の方。
あれこそ予定調和的儀式ではない、無秩序な祝祭空間であり、「平和の祭典」にふさわしいフィナーレだった。
コロナ第5波の中で、台風もやってくる今回、無事に閉会式を迎えてほしい。