goo blog サービス終了のお知らせ 

今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

図書館にお篭り

2009年11月21日 | お仕事
論文の締切が来週にせまってきたので、
業務のない週末はこの原稿仕上げに集中する。
毎年、学術論文は2本をノルマにしており、今はその2本目なので、
これが終われば、今年度の”お仕事”(勤務先でやるのは業務)はもうない。
早く楽になって、好きな本を読みたい。

幸い、締切直前の週末は3連休なので、
前日に帰京して3日間とも持込みパソコンで作業できる図書館に篭る予定。
まずは3日目に完成へもっていく進行予定を立てる。

一日目の今日は、国会図書館に篭って(連休のためか、利生者は夏より少なめ)、
予定の部分はなんとか9割仕上げにできた。
字数は17000字に達したので(論文としてはちょっと多すぎ)、
今後は余計な部分を減らす方向で編集する(段落ごと思いきって削除する)。

夕方5時の閉館直前までいて、実働は五時間くらいだが、集中しっぱなしなので頭はフラフラ。
と、充実した気分で国会図書館を後にする予定だったが、

退館のため、ロッカーをあけようとしたら、鍵が見当たらない。
ズボンのポケット、手荷物、手持ちのバッグの中を何度も探したが、
見つからない。
受付に戻って、再入館させてもらって、座席周辺を探したが、どこにもない。
鍵を作り直すはめになるのか、と出費を覚悟した。

ほとんどの人が退館したので、もう一度ロッカーを確認しに行った。
そうしたら、自分が使ったと思っていたロッカーは、鍵がついていて、中はからっぽ。
一瞬私の鍵を拾った誰かが、中の荷物をそっくり持って行ったのかと思ったが、
ここ国会図書館に来る客は、自分の手荷物が精いっぱいで、
他人の荷物なんか持っていく気はしないだろう。

鍵のついたロッカーの列を眺めていたら、1つだけ鍵がついておらず、
そのかわり貼り紙で封をしてあるロッカーがあった。
このロッカーは無施錠だったので閉鎖しており、心当たりの人は問い合わせるようにと書いてある。
そういえば、今日は、ロッカーに100円入れて施錠した記憶がない。
警備員の所に行って、その旨を話す。

警備員は中に入っている荷物は何かと細かく聞いてくる(当然だ)。
パソコンを入れておいた空のバッグと、黒の帽子だったと答え、
貴重品を入れてなかったことに安心しながら、
私は自信を持ってバッグと帽子の細かい形状も答えるが、
警備員は何か腑に落ちない様子。

それでも、私の目の前で、封印されたロッカーを開けてくれた。
すると、まず最初に丸めてある茶色の革のコートが見えた。
そうだ、これを着てきたんだった。
すっかり忘れていた(革なのでもちろん数万円はする)。

この二重の忘却は、図書館で頭脳を酷使するための代償か。
いずれにしろ、実質的損失はなく、警備員にお礼と謝罪のまじった挨拶をして、
存在感のうすい革のコートをはおり、
国立国会図書館を本日最後に退館する客となった。