論文の締切が来週にせまってきたので、
業務のない週末はこの原稿仕上げに集中する。
毎年、学術論文は2本をノルマにしており、今はその2本目なので、
これが終われば、今年度の”お仕事”(勤務先でやるのは業務)はもうない。
早く楽になって、好きな本を読みたい。
幸い、締切直前の週末は3連休なので、
前日に帰京して3日間とも持込みパソコンで作業できる図書館に篭る予定。
まずは3日目に完成へもっていく進行予定を立てる。
一日目の今日は、国会図書館に篭って(連休のためか、利生者は夏より少なめ)、
予定の部分はなんとか9割仕上げにできた。
字数は17000字に達したので(論文としてはちょっと多すぎ)、
今後は余計な部分を減らす方向で編集する(段落ごと思いきって削除する)。
夕方5時の閉館直前までいて、実働は五時間くらいだが、集中しっぱなしなので頭はフラフラ。
と、充実した気分で国会図書館を後にする予定だったが、
退館のため、ロッカーをあけようとしたら、鍵が見当たらない。
ズボンのポケット、手荷物、手持ちのバッグの中を何度も探したが、
見つからない。
受付に戻って、再入館させてもらって、座席周辺を探したが、どこにもない。
鍵を作り直すはめになるのか、と出費を覚悟した。
ほとんどの人が退館したので、もう一度ロッカーを確認しに行った。
そうしたら、自分が使ったと思っていたロッカーは、鍵がついていて、中はからっぽ。
一瞬私の鍵を拾った誰かが、中の荷物をそっくり持って行ったのかと思ったが、
ここ国会図書館に来る客は、自分の手荷物が精いっぱいで、
他人の荷物なんか持っていく気はしないだろう。
鍵のついたロッカーの列を眺めていたら、1つだけ鍵がついておらず、
そのかわり貼り紙で封をしてあるロッカーがあった。
このロッカーは無施錠だったので閉鎖しており、心当たりの人は問い合わせるようにと書いてある。
そういえば、今日は、ロッカーに100円入れて施錠した記憶がない。
警備員の所に行って、その旨を話す。
警備員は中に入っている荷物は何かと細かく聞いてくる(当然だ)。
パソコンを入れておいた空のバッグと、黒の帽子だったと答え、
貴重品を入れてなかったことに安心しながら、
私は自信を持ってバッグと帽子の細かい形状も答えるが、
警備員は何か腑に落ちない様子。
それでも、私の目の前で、封印されたロッカーを開けてくれた。
すると、まず最初に丸めてある茶色の革のコートが見えた。
そうだ、これを着てきたんだった。
すっかり忘れていた(革なのでもちろん数万円はする)。
この二重の忘却は、図書館で頭脳を酷使するための代償か。
いずれにしろ、実質的損失はなく、警備員にお礼と謝罪のまじった挨拶をして、
存在感のうすい革のコートをはおり、
国立国会図書館を本日最後に退館する客となった。
業務のない週末はこの原稿仕上げに集中する。
毎年、学術論文は2本をノルマにしており、今はその2本目なので、
これが終われば、今年度の”お仕事”(勤務先でやるのは業務)はもうない。
早く楽になって、好きな本を読みたい。
幸い、締切直前の週末は3連休なので、
前日に帰京して3日間とも持込みパソコンで作業できる図書館に篭る予定。
まずは3日目に完成へもっていく進行予定を立てる。
一日目の今日は、国会図書館に篭って(連休のためか、利生者は夏より少なめ)、
予定の部分はなんとか9割仕上げにできた。
字数は17000字に達したので(論文としてはちょっと多すぎ)、
今後は余計な部分を減らす方向で編集する(段落ごと思いきって削除する)。
夕方5時の閉館直前までいて、実働は五時間くらいだが、集中しっぱなしなので頭はフラフラ。
と、充実した気分で国会図書館を後にする予定だったが、
退館のため、ロッカーをあけようとしたら、鍵が見当たらない。
ズボンのポケット、手荷物、手持ちのバッグの中を何度も探したが、
見つからない。

受付に戻って、再入館させてもらって、座席周辺を探したが、どこにもない。
鍵を作り直すはめになるのか、と出費を覚悟した。
ほとんどの人が退館したので、もう一度ロッカーを確認しに行った。
そうしたら、自分が使ったと思っていたロッカーは、鍵がついていて、中はからっぽ。
一瞬私の鍵を拾った誰かが、中の荷物をそっくり持って行ったのかと思ったが、
ここ国会図書館に来る客は、自分の手荷物が精いっぱいで、
他人の荷物なんか持っていく気はしないだろう。
鍵のついたロッカーの列を眺めていたら、1つだけ鍵がついておらず、
そのかわり貼り紙で封をしてあるロッカーがあった。
このロッカーは無施錠だったので閉鎖しており、心当たりの人は問い合わせるようにと書いてある。
そういえば、今日は、ロッカーに100円入れて施錠した記憶がない。
警備員の所に行って、その旨を話す。
警備員は中に入っている荷物は何かと細かく聞いてくる(当然だ)。
パソコンを入れておいた空のバッグと、黒の帽子だったと答え、
貴重品を入れてなかったことに安心しながら、
私は自信を持ってバッグと帽子の細かい形状も答えるが、
警備員は何か腑に落ちない様子。
それでも、私の目の前で、封印されたロッカーを開けてくれた。
すると、まず最初に丸めてある茶色の革のコートが見えた。
そうだ、これを着てきたんだった。
すっかり忘れていた(革なのでもちろん数万円はする)。
この二重の忘却は、図書館で頭脳を酷使するための代償か。
いずれにしろ、実質的損失はなく、警備員にお礼と謝罪のまじった挨拶をして、
存在感のうすい革のコートをはおり、
国立国会図書館を本日最後に退館する客となった。