Wilhelm-Wilhelm Mk2

B級SFからクラシック音楽まで何でもあり

2008-04-28 | Weblog
 お休みを前倒しでいただき、京都へ行ってきた。今回のテーマは「茶室・庭」。「へうげもの」に感化されて以来、茶道・芸事を通して歴史をみる楽しさを知り、現在日本史を再勉強中である。今回は数日の滞在で、特別拝観中である大きな寺院の塔頭を中心に、20カ所くらいを巡った。食事も坪庭をそなえた町屋を選ぶという徹底ぶり。色々な庭をみたが、直線的にせまって来るもの、じわじわと攻めてくるもの、心への響き方の違いを楽しませてもらった(写真は龍吟庵・東庭. from wiki)。
 茶室も随分たくさん観せて貰った。専門的なことはわからないが、狭い空間に盛り込まれた様々な工夫に驚嘆させられた。空間のとりかた、見せ方、明かり取りの窓の開け方等々、どれもが自分のつぼをついてきてたまらなかった。狭小空間に注ぐ愛情にかけては、日本人にまさる民族は世界にいないのではないか?さらに、これら全てが、不均質な「天然素材」を巧く利用してつくられていることも私の心を掴んだ。均質なポリマーやステンレスやらに囲まれて生活している現代人は、「微妙な差違」に対する感受性が絶対に鈍っていると思う。思うのだが・・日本の文化の特性は「微妙」を楽しむことにあるのではないか。
 そして、自分の植物に対する知識の無さを、改めて痛感させられた旅でもあった。綺麗な花をみても名前がわからないのだ・・。これは食事で、食べているものがわからないのと同じくらいに悲しいこと。幸運にも連れ合いが結構詳しいので「これなに?」「あれなに?」と安易に訊きほじることができるのだが、改めて今年の課題「花の名前を覚えよう」を心に誓った。