無意識日記
宇多田光 word:i_
 



さて新曲タイトル『Electricity』が発表になったと同時に、『SCIENCE FICTION』の曲順も発表になった。正直目を剥いたのだがひとつひとつ行こう。ほんまなんじゃこりゃ。

まず、今回はその新曲『Electricity』の位置について触れようか。全26曲のうち25曲目、CDだと2枚目の13曲目である。なお1枚目が12曲収録、2枚目が14曲収録なので、13曲ずつ“ではない”点を留意されたし。

で、26曲中26曲目、2枚目の14曲目がボーナストラック扱いの『Somewhere Near Marseilles ーマルセイユ辺りー(Sci-Fi Edit)』なので、本編という意味ではこの『Electricity』がラスト曲になるのか…! 思い切った事をしてくれたもんだ。なお私は当初この曲は「DISC1の1曲目」を予想してたのでまたもハズレ。悔しくなんかないやい。

しかもその前、26曲中24曲目、DISC2の12曲目が『Gold 〜また逢う日まで〜』なのも驚愕。ベストアルバムを新曲2曲で〆るとは。その割に『何色でもない花』は26 曲中17曲目、DISC 2の5曲目に配されていて、別段最後に新曲を固めた訳でもないと考えると、単に「アルバム構成的にこの2曲を最後にした方がいい」と判断した事になる。音楽的にこれがベストだったのだ。ベストアルバムなだけに!(そこ力説しちゃいけないとこ)

ふぅむ、前もライブのセトリ予想した時に触れた通り、『Gold 〜また逢う日まで〜』はラストに相応しいのだ─だって歌詞の最後が『また逢う日まで』っていう別れの挨拶なんだもの(なんて直球な理由)。『Electricity』は、更にその後に鳴らすのに相応しい曲って、ほんと一体何なんだ!?

ここでふと不安になるのだが、ヒカルのオリジナル・アルバムの本編ラスト曲の一曲前といえば、過去3回こういう例があるのよ。

・『Give Me A Reason』の前の『Interlude』
・『光』の前の『Bridge (Interlude)』
・『Passion』の前の『Eclipse - Interlude -』

そうなんですよ、この頃(1999〜2006年)はラス前といえばインタールード/間奏曲だったんですよ。え、じゃあ『Electricity』も間奏曲だったりする? ボーナストラックをラスト曲に見立てて?? それならやっぱりインストゥルメンタルですか?? そんなの有り得る??

これは流石にちっとわからない。幾ら何でも日本屈指のソンガーソングライターが初のベスト盤を出す時に発表する単独の新曲が歌無しってのはないやねぇ。2016年の『Fantôme』収録の『忘却』だって、当初インスト曲だったのに却下されて歌(とラップ)入りに変えさせられたのだし(いい判断だったと思いますが後日シングルカットしてカップリングに本来の歌なしバージョンを入れてくれたらもっと良かった)。もう2008年の『Gentle Beast Interlude』以来オリジナル・アルバムにはインスト曲入ってないし、ここで16年ぶりに宇多田ヒカル名義でインスト曲を…ってことは、ないかー。DISC2にはあと13 曲収録だから『Electricity』は長い曲じゃないだろうしな。マルセイユをエディットしてるくらいだし。でも、インスト曲でないのだったらこの位置に置くからにはかなりの自信作になってそうで、ちょっと胸の高まりが止まりません。…はっ、これはもう既に私の体に心臓に電気が走っているのでは!?(気が早い…というかそもそも神経伝達信号は電気でしょーが)

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急に、急に昨夜22時に宇多田ヒカル初のベストアルバム『SCIENCE FICTION』収録最後の新曲の曲名が発表になった。あらゆる新曲情報の中で真っ先に曲名のみ公開って今まであったか!? なんちゅう奇襲やねん。見事に電撃的な発表となったその名もまさに『Electricity』! 「電気」!

単純に、今日明日でベスト盤発売5週前を迎えるからだろう。CDはここで一旦生産数が決定される。つまり、ここまでで予約した人はかなり確実に発売日に現品を手に入れる事が出来るという訳だ。ツアーのシリアル応募も余裕で間に合うのでご安心を。つまり、ここでベスト盤情報を出して耳目を引いて更なる予約を促すということか。来週のツアー二月応募分当落発表で更に買い増しが発生するだろうし、宇多田ヒカルデビュー25周年企画、いよいよまずはベスト盤プロモーション体制に入ってきたということだろう。

にしても、『Electricity』か。予想だにしなかったタイトルだねぇ。「最後の新曲名、もしやベスト盤のタイトルトラックにしてくるのでは⁉︎」というこちらの予想は見事に外れた。意味は「電気」なのだが、goo辞書を引くと「強烈な興奮,感情の高まり」ともある。さっきも言った「電撃的な感情」といったところか。ポピュラー・ミュージックの歌詞なら「電気」より「興奮」だろう、と推理するのが順当だが、『HEART STATION』という放送局を連想するタイトルで『心の電波届いてますか?』と歌った人なので、電気がそのまま歌詞に出てくる事も有り得るなぁ。

一方で、歌詞ではなくサウンド形態としての連想を“Electricity"という単語から抱いた方も多いみたいで。だがここで注意が必要なのは、(Twitterでも書いたんだけどうっかりリプライにしたから読んでない人も多いだろうんでもう一度書くのですが)“Electricity"は"Electronicity"とは別物だということた。アルファベットで書くとわかりづれぇな、「エレクトリシティ」は「エレクトロテニシティ」とは別…うわ、ほんまオーストリアとオーストラリアみたいで紛らわしいわ。「エレクトリック」と「エレクトロン」まで解体すれば少し明確になるか、前者が「電気」、後者が「電子」なのです。

その2つがどう違うかとかの細かい説明はすっ飛ばすけど、「エレクトリック・ミュージック」と「エレクトロニック・ミュージック」が別物だと踏まえてくれればそれでいい。前者は(総てではないものの)総じて「エレクトリック・ギターを使った音楽」を指し、後者は「シンセサイザーを使った音楽」を指す。エレキはギャンギャン、エレクトロはピコピコって感じですかね。

ジャンル分け不要の宇多田ヒカルの音楽を形容する際、特になかでも『EXODUS』と『BADモード』については「エレクトロニカ」というジャンル名が援用される事が多いが、こちらは電子、エレクトロンの方から派生した用語であって、今回のエレクトリックなElectrictyの方ではないのは注意が必要だ。

もちろん、現時点では新曲『Electricity』がエレクトロニカな音楽性である可能性は全く否定はされない。寧ろ『Gold〜』から『AFoNoCo』の流れを考えるとそうなってる可能性が一番高い。だが、曲タイトルから連想されるニュアンスとしては、強烈な興奮とか、ギャンギャン鳴るギターサウンドとか、そっちの方を連想させるという事は先に付言しておきたくてな。

なんだかややこしいことを言ってるけれど、ぶっちゃけ結果としてジャンルレスとなっている宇多田ヒカルの音楽で曲タイトルがジャンルに縛られる筈もないので、今はシンプルに言葉の感触で曲調を想像しておけばいいだけでな。ただ、そもそも他の単語と勘違いしていたとしたらそのイマジネーションも違う方向に行ってしまうかもねってことで。もっとも、ヒカルのことだから「そういう誤解もある程度生じるであろうこと」を見越した上でネーミングしてるかもしれんがね! くわばらくわばら、なのであった。(←…これ、雷の電撃を避けるためのおまじないなのよぅ)

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