無意識日記
宇多田光 word:i_
 



前回と前々回を読むと「じゃあヒカルさんはなかなか日本のフェスを楽しめないねぇ」となるところなのだけど、いやね、多分いちばん楽しめる位置があるんですよ。うん、ヘッドライナーですね。

そう、宇多田ヒカルはもうそこに行くしかないのですわ。一番上に名前を置くのが一番据わりがいい。誰かの飛び入りで小さいステージでとか、いち観客としてとか、それは、残念ながら彼女の“地位”では難しい。その点は、我々平民がフェスのステージに立てないのと本質的には変わりがない。箱入りお嬢様が放課後マックに憧れるみたいな話なんですよヒカルがフェスに飛び入りしたり観客席に居ようとしたりするのは。

ヒカル自身はこれまでフェス出演について、一言で言えば「柄じゃない」と捉えて消極的だった。しかし今年、コーチェラにかなり強引に?引っ張り出されたことで「案外アリなんじゃ?」と感じたかもしれない。いや「やっぱナシだわ」と再納得したかもしれない。さぁどっちだろうね。


今回の南青山のシークレット・ライブでヒカルは最後『お邪魔しました』と言ってお辞儀をした。礼儀正しい人だという印象を与えたかと思うが、つまりこのステージはあクマでFloating Pointsのものであって、自分はそこにゲスト参加したに過ぎないんですよ、という自分の立ち位置を自覚した上での発言だったのだろう。物事の筋をキチンと通したと言いますか。そこらへんの抜かりなさはほんとよく出来た人ですわ。

勿論、観に来た方は完全に宇多田ヒカルがヘッドライナー、真打ちと捉えただろう。いや私はFloating Pointsを観に来たんだという人もいるだろうが、残念ながら少数派だ。ヒカルはどこにいてもヘッドライナーになってしまうのである。

なので、オファーがあればやるんじゃないかなフェスのトリ。諦め半分で。(?) 自分で「宇多田ヒカルフェス」なんてものは立ち上げまい。インター出身の歌手集まれとかそんな企画も面白いかと思うが、自分が音頭を取る、旗を振るということはしないだろう。いざ仕事の依頼があってそれを請ければひたすらクォリティに拘って仕上げにかかるが、自分から何かをしたいとは言わない。ここらへんは圭子さんの「あーせぃこーせぃ言われたらやるけど自分からはやらん」精神を受け継いでいる。

逆から言えば、もしヒカルが何かの音頭を取ったら、母の影響下から離れた活動になるのかもしれない。そうしたいのかどうかはよくわからないが、そうなったらそうなったで面白い。

なので、来年、自分のツアーに絡めてフェスのトリもやってあげる展開も考えられるわな。最近のフェスってトリに関しては1年前の時点で決まっているのも珍しくないので、既に決定事項だったりするかもしれない。それを睨んだ上でのコーチェラ出演、シークレット・ライブ、テレビ出演だとすると…? 俄然燃えてくるよね。そんなことになったら来年の夏は熱中症警報鳴りっぱなしになっちゃうかもね。

何より、フェスだったらチケットを取れる確率が上がるぞ! 売り切れるまで暫くかかったりするからな。今まで一度もチケットが当たった事の無い人も、遂に宇多田ヒカルを生で観るチャンスが訪れる訳だもし万が一そうなったとしたら。社会人の皆さんは今から有給休暇取得計画を立てよう。学生の皆さんはバイトのシフトに気をつけるんだ。来夏留学予定の人は…いやもしかしたら留学先の土地でフェス出演するかもしれんな…そりゃ今のヒカルがツアーするなら日本に限る必要は全くない訳でな…。兎も角、それを念頭に置いて人生の計画を立てることになる。万が一そうなったらね。


ということで、今年こんな状況になっているのは来年夏の布石かもしれないので、そんな妄想を逞しくしながらこの暑くて苦しい夏を(ケンタウロス株って凄い名前つけるね…それニックネームにして音楽活動してるミュージシャンもいるんだぞ…)乗り切っていこうではあーりませんか。暑いねぇ、ホント。

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前回はヒカルがフェスに「出演する」妄想の話をしたが、「観に行く」だけだとしても結構意義深い。というのも、それで昔Skrillexと知り合うというミラクル(?)を起こしているからだ。ヒカルがフェスに行かなければ『Face My Fears』は生まれなかったのである。

https://www.billboard-japan.com/special/detail/2583

詳しい出会いの経緯は↑の記事を参照してうただくとして。要はフェスってなミュージシャン同士の出会いの場でもあるから、ステージの上に立たなくてもバックステージで事件は起こるってこと。

それに、7歳のこどもにとっても異国のロックフェスを肌で体感するって結構な経験だと思うんだけどね。連れて来てるかは知らないが。元旦那に預けるって手もあるんだっけか。喧嘩別れした訳ではないようだしねぇ。まぁそれは知らんが。

とはいえ、観客席に宇多田ヒカルが出現したらそれこそ大事件なのでなぁ。変装ったって限度があるし。何?スタジオでスタッフに間違われたことがあるくらい普段はスターのオーラが出てないだって? うーむ、だったらいいのか…危険な賭けにはなりそうだが。

ではバックステージから観ればいい、宇多田ヒカルならバックステージパス出るでしょう、とはなるんだが、今度はアーティストたちが黙っていない。オーディエンスのみならず、今や(昔からだけども)アーティストの皆さんも須く宇多田ヒカルのファンであるからして。その場でオファーが来るなんてこともある。中には無碍には出来ない依頼もあるかもしれん。人間関係の煩わしさよの。

こうしてみると、ヒカルって、「フェスに出る」より「フェスを観に行く」方が遥かにリスクが高い。我々の感覚ではそこらへんの苦労は想像が及ばない。Skrillexと出会えたのは、ドイツのメタルフェスという宇多田ヒカルの名前が殆ど轟いていない場所柄があってこそ。日本のフェスに宇多田ヒカルの逃げ場はない。もう、関わるなら出た方が早いという。それは言い過ぎか。にしても、やっぱり普通の感覚では測れない。

でもほんと、4月のコーチェラ出演は大きかったわねぇ。妄想って不思議なもので、可能性0%だとうまく拡がらない。かといって100%だと甲斐が無い。その間の「もしかしから万が一あるかもしれない」を探る楽しさが妄想の醍醐味なのだなと。そこを捗らせてくれたヒカル初のフェス出演がコーチェラだった訳で、そうでないとこんなエントリー書かなかった、書けなかったよ。こういうワクワクの楽しみが増えたのも、ヒカルが頑張って実際にフェスに出てくれたお陰だわ。非常に感謝しています。

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