無意識日記
宇多田光 word:i_
 



ほう。新しいゴジラは「シン・ゴジラ」というのか。うちの兄の小さい頃のあだ名を思い起こさせる字面である。いやそれは関係ないんだが。

これからどうなるか。EVAの続編は「シン・エヴァンゲリオン」であった筈だ。うむ、まずは勿論2択であるよな庵野総監督。

ひとつは、「シン・ゴジラ」と共に、EVAの方も「シン・エヴァ」のまま、というセン。

そしてもうひとつは、「シン・ゴジラ」に対して「シン」を冠としないEVAになる、というセン。

ここまでは誰でもわかるだろう。
ここからがわかりにくい。

つまり、ゴジラとEVAは絡むのか絡まないのかという話だ。

この話をここから進めるのは難しい。ここはひとつ、ステップ・バックして考えてみよう。

庵野総監督は、EVAQの前座に巨神兵を起用した。10分程度の特撮短編映画であった。巨神兵は、宮崎駿監督の(ジブリ以前の)長編映画作品「風の谷のナウシカ」に出てくるキャラクターである。そして、多くの方がご存知なように、この長編映画の巨神兵の登場場面を、庵野さん(当時、アニメーター)が担当していた。因縁浅からぬキャラクターである。

EVAQに巨神兵とは、どういう取り合わせだったのだろうか。すぐさま、私も含めて、多くの人々が想像した筈だ。庵野総監督は、EVAの世界を、ナウシカの世界と繋げたいのではないかと。

庵野さんが「風の谷のナウシカ」を完全映画化したがっているであろう感触は、端々に見てとれた。いや、とれはしないかもしれない。私がそう思いたがっているだけの可能性もある。取り敢えずそうであると仮定しよう。漫画版は全7巻であり、1984年のその映画化はそのうちの2割程を強引に纏めたに過ぎない。ならば、完全に、と。第7巻だけでも、と庵野さんは熱望していただろう。

宮崎駿氏も今は長編アニメーションから引退した身だ。庵野さんにナウシカの権利を与えてもよいと思う。しかしそれが叶わないのであれば、せめて自分が担当した巨神兵だけでも“生き返らせ”て、自らの作品に取り込んでいきたい。そういう布石だったのではないかと思えてくる。

その2つを繋げるとなると、技術的な問題が出てくる。EVAはアニメーション、庵野さんの(3年前の)巨神兵は特撮である。果たして、アニメーションと特撮の融合は可能なのか。或いは、また1984年のように、自ら筆を執って巨神兵をアニメーション化するのか。そうなったとしたら、どんな手を使ってくるだろう。


そこに、この「シン・ゴジラ」である。このゴジラ・シリーズは、伝統的に特撮である。これがどう絡んでくるか。次回に続く…かな? わからない。

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月曜日にラジオ曲の生放送公開収録(っていう呼び方でいいんだっけ)に行ってきた。あれ、おいらそういうの初めてだっけ。行ける所は狭く制限されていたのでどういう場所かはよくわからなかったけれど、あぁ、これが放送局かと思った。

昔ヒカルがテレビ局について「何か冷たい感じがして好きじゃない」と言っていた。冷たいってどういう比喩なのだろう(別に空調の事を言っているのではなかろうて)、たぶんこういう事なんじゃないかな、と妄想していたが、なるほど、こういう事かと体験してきた。すーっと、身体の真ん中に冷気が次々と溜まっていくのが感じられた。

いや勿論空調の事ではない(大事な事なので2回)。環境に対する応答の感覚的な比喩表現である。ふむ、確かにこれは「冷たい」と形容するなぁとその点は合点がいった。ラジオ局だからテレビ局は違う筈…とも思ったがどうやらすぐそばにはテレビ局もあるらしかった。その区別は定かではないが、次々と溜まっていく"冷気"の際限無さは、うん、ちょっと怖い。

自分としてはその"冷気"は、好きでもなければ積極的に嫌うほどでもない、“あぁ、そういうもんなのね”という感触だったのだけれど、若い頃のヒカルがこの空気に触れたら…あぁ、そうか、もしかしたらこの"冷気"が全部ヒカルに向けて集まってきていたとしたら、怖かったろうな。見にきた人と出演する人では扱いが違うのかもしれない。

私が感じたものとヒカルが感じたものが同じかどうかはわからないし、知らないし、知る術もない。どう足掻いても。でも、以後折り合いをつけてテレビに出続けたヒカルだからよくも悪くも慣れているだろう。今度は「久しぶり」で戻ってくる事になる。暫くは慣れないかもしれないが、同じように折り合いをつけてくれるだろう、かな。

冷気の正体みたいなものが何かについては、わからない。特に知りたいと今は思っていないのが理由だ。知りたくなったら、感覚の冷凍庫から取り出して分析してみる事にするけれど、知ったからと言ってどうにかなる類いのものでもなさそうなので。放送局に行かなければいいんだろうけれど、そういう訳にもいくまい。それなりに頑張れー、くらいしか、言う事もなさそうである。


…ややオカルトチックな内容になってしまったが、まぁいいか。何かを強弁したい訳でも、何かを主張したい訳でもない。ただ感じたままを記しておくのみである。それ以上の事は、何もない。

よく晴れてるねぇ。

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