トシの読書日記

読書備忘録

葦原の中国の八百万の神

2018-02-20 17:23:02 | な行の作家



中村啓信 訳注「古事記」読了


本書は平成21年に角川ソフィア文庫より発刊されたものです。もちろん、初出は約1300年前、元明天皇の和銅5年に書かれたもので、日本最古の書籍とされています。



仕事の帰りに車の中でよくNHKの「ラジオ深夜便」をきくんですが、先日、この古事記のことを紹介していて、興味がわいて買ってみたわけです。


なかなか面白かったです。が、上、中、下と3巻建てになっているんですが、下巻が天皇の系譜が延々と続いて書かれているところが結構多くあり、そこいらへんはちょっとくたびれましたね。それと全体的に漢字が多すぎです。もちろん現代語訳で読んだんですが(それでしかもちろん読めません)、漢字の細かいルビを追っていくのにもちょっと疲れました。


まぁでも稲羽の白兎の話とか、八俣の大蛇(やまたのおろち)の話とか、倭建命(やまとたけのみこと)の話とか、エピソード満載で、そのあたりは興味深く読めました。倭建命は若い頃、熊曾征伐に行く前になんと、兄を殺しているんですね。それも手足をもぎ取って薦(こも)にくるんで投げ棄てたというんですから恐ろしいです。倭建命は正義の味方みたいなイメージがあったんですが、ちょっと違ってたみたいです。


たまにはこんなものも読んで教養を高めようと無駄な努力をしております。

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