池波正太郎著 高丘卓編「酒肴日和」読了
本書も姉が貸してくれたものです。姉から借りた本はすぐ手をつけないことが多いんですが、こういった軽い読み物には飛びつきやすいんですね。
1990年に亡くなった池波正太郎が、生前著した食に関するエッセイを高丘卓が編んだものです。本書は池波正太郎の食のエッセイの集大成と言ってもいいと思います。
編集したものなので、自分も一度は読んだところがあちこちあるんですが、やっぱりいいですね。食べることに対する池波氏の優しい眼差しに満ちています。
印象に残った部分、引用します。
<しかし、小間切れ肉をつかうときでも、私なりに、
(念には念を入れて・・・)
食べているつもりだ。
死ぬるために食うのだから、念を入れなくてはならないのである。
なるべく、
(うまく死にたい・・・)
からこそ、日々、口に入れるものへ念をかけるのである。>
なかなか含蓄のある言葉ではないですか。
また、ロースハムのバターステーキ、一夜ソース漬カツレツ、池波式すきやき等、池波氏オリジナルの美味そうな料理がたくさん紹介されていて、これは自分ならずとも思わず作って食べたくなるのではないでしょうか。
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