川上弘美「なめらかで熱くて甘苦しくて」読了
姉が敬愛してやまぬ川上弘美であります。もちろん本書も姉から借りたものです。
自分の中では、本作家は「真鶴」を頂点としてそれ以来、これはと思うような作品を輩出していないというイメージがあったのですが、本書は違いました。出色の出来です。
「aqua」「terra」「aer」「ignis」「mundus」という、ギリシア語(?)のタイトルのついた五つの短編が編まれた作品集です。
どれもこれもいですね。「aer」だけが妊娠して出産した女性の心理を描いている点で、男としてはまったく理解不能の領域なので、これははずずとしても、他の作品すべて、過不足なくすばらしい出来栄えです。
特に「ignis」の現世とも死後の世界ともつかない情景の中の男と女のありようが「真鶴」を思わせるものがありました。
村上春樹同様、読む者をぐいぐい引きずり込む手腕は見事なものです。
川上弘美、健在です。
姉が敬愛してやまぬ川上弘美であります。もちろん本書も姉から借りたものです。
自分の中では、本作家は「真鶴」を頂点としてそれ以来、これはと思うような作品を輩出していないというイメージがあったのですが、本書は違いました。出色の出来です。
「aqua」「terra」「aer」「ignis」「mundus」という、ギリシア語(?)のタイトルのついた五つの短編が編まれた作品集です。
どれもこれもいですね。「aer」だけが妊娠して出産した女性の心理を描いている点で、男としてはまったく理解不能の領域なので、これははずずとしても、他の作品すべて、過不足なくすばらしい出来栄えです。
特に「ignis」の現世とも死後の世界ともつかない情景の中の男と女のありようが「真鶴」を思わせるものがありました。
村上春樹同様、読む者をぐいぐい引きずり込む手腕は見事なものです。
川上弘美、健在です。
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