絲山秋子「海の仙人」読了
今まで何冊か同作家の小説を読んできたが、ベストといってもいいくらいの作品でした。
敦賀で、一人で古い借家を借りてきままに暮らす主人公に二人の女がからむというストーリーなのだが、みんな孤独なんですね。心が通い合っているかのように見えても実は「孤独」という玉を抱えているんです。
読んでてちょっと悲しくなりました。でも、それだけで終わらないところがこの作家で、主人公の恋人が乳がんで亡くなったり、主人公自身も落雷で失明したりと、話はどんどん悲惨な方へいくんだけど、ラストに近づくにつれて、明るい光が射し込むような、そんな温かい気持ちにさせてくれる小説です。
今年は、1月からおもしろい小説を立て続けに読むことができて、幸せです。
今まで何冊か同作家の小説を読んできたが、ベストといってもいいくらいの作品でした。
敦賀で、一人で古い借家を借りてきままに暮らす主人公に二人の女がからむというストーリーなのだが、みんな孤独なんですね。心が通い合っているかのように見えても実は「孤独」という玉を抱えているんです。
読んでてちょっと悲しくなりました。でも、それだけで終わらないところがこの作家で、主人公の恋人が乳がんで亡くなったり、主人公自身も落雷で失明したりと、話はどんどん悲惨な方へいくんだけど、ラストに近づくにつれて、明るい光が射し込むような、そんな温かい気持ちにさせてくれる小説です。
今年は、1月からおもしろい小説を立て続けに読むことができて、幸せです。