トシの読書日記

読書備忘録

美は罪

2008-01-10 20:04:56 | さ行の作家
桜庭一樹「少女七竃と七人の可愛そうな大人」読了

今、非常に気になる作家で「私の男」というのが話題になってるのだけど、先日ブックオフに行ったらこれがあったので「まずこれを読んでから」と思って買ってきた次第。

最初の部分は、なんだかやたら説明的でもったりしてて「桜庭一樹って、いうほどおもしろくないじゃん」なんて思いながら読み進めていったところが、それは、あまりにも」的外れな感想であったと思い知らされた。

すっごくおもしろいです。読ませます。

主人公の七竃がとびっきりの美人であるのは、母親がいんらんだったからであると、そこでまず「ん?」と思うわけですね。
母親は25の時分に1ヶ月で七人もの男と寝るわけですが、それで生まれたのが七竃で、七竃の幼馴染の桂雪風とは、実は兄弟であるようなことも示唆されていて、物語の興味は尽きません。

舞台が北海道の旭川というのもこの物語にしっくりくる感じだし、会話が妙に古風なのもおもしろかったです。

新年早々、すごい本に出会いました。

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