町田市議会議員 山下てつや “獅子奮迅”

てつやではたらく“山下てつや”が日々の活動や出来事、お知らせしたいことを報告します。

兵庫県立舞子高等学校を視察

2015年11月08日 | 活動日誌

全国で唯一防災教育を行う学科のある兵庫県立舞子高等学校を視察しました。全21クラスのうち、防災教育を行う環境防災科が各学年1クラスあります。同校は、昭和49年に開校しました。開校当初は普通科のみを有する高等学校でしたが、平成14年に環境防災科を設置しました。

兵庫県内小中高等学校では、平成7年の阪神淡路大震災後、命の大切さ、助け合いの尊さなどを教育現場で伝える取り組みをしてきました。それを発展させ、本格的な防災のリーダー、地域のリーダーを育てる学科として環境防災科が同校に設置をされることになりました。

1クラス40名で、男女共学。進路にどのように結びつくのかがはっきりしないことが理由で、定員に満たない応募の時期がありましたが、ここ数年は1.5倍程度の学科となっています。

環境防災科は、自然環境と社会環境から防災を考え、震災の教訓を語りついでいくことを目的としています。授業は、体験型を基本として外に出ることが多く、募金活動、消防学校での訓練、東日本災害復興支援ボランティア、小学校における防災出前講座、各地域での防災訓練の参加、各地の災害ボランティアなどの参加を行っています。

カリキュラムは手作りで、大学の先生など7人の運営協議会により決定をされています。この方式により、より時期にかなった内容を授業に盛り込むことがでします。例えば、先日の鬼怒川の決壊についても授業ですでに取り入れています。

また、被災後の復興についても、学習のテーマに挙げています。ハード面を一機に整備した場所と住民主導の合意をもとに時間かけてまちづくりをした場所を比べどちらが人がいつくのかを現実をもとに比較し学んだことを聞きました。

国際交流が盛んで、ネパール、インドネシア、スリランカと定期的な交流をしています。また、JIKA研修の受け皿にもなり、毎年10名~20名の受け入れをしています。また、3.11で世界中から支援を受けたことから、海外で起きた大災害への支援にも参加しています。募金を募り、中国四川に行き、現地の学校に寄付をしています。

東日本大震災を契機として、東松島市と交流を行っています。毎年、クラス単位で現地をおとづれ交流を結んでいます。また、防災ジュニアリーダー育成事業として、防災合宿の受け入れ行っており、全国的な防災交流の輪が広がっています。環境防災科の設置後10年が経過し、これまでの蓄積を通して、舞子高校のみならず全国の高校へその防災教育を広げていくことに今後は力を注ぐとのことです。また、ここにきて、宮城県内に防災科学科設置が誕生することから、連携し進んでいくとのことでした。また、大学の中には、防災関係の学科を新設するケースもあり、同校を推薦指定校とした大学もでてきています。

卒業生の進路は、消防士、警察官、自衛隊などの公務員の他、大学に進学し防災教育による知識をもとに海外で防災教育を支援する団体を立ち上げたり、青年海外協力隊のメンバーとして活躍している人、教育の道に進み防災教育の知識を生かしている人など、さまざまな分野で活躍しており、防災教育を視点に世界規模で活躍している点ではスケールの大きさを感じます。防災教育には、責任感あふれる人間性を育む力、生命の尊さを感じさせる力など、大変重要な要素が含まれていることが感じられ、多くの教育現場にいかされることが望まれます。その点では、舞子高校の取り組みが具体的な事例として全国に広がることを期待したいと思います。

かまどベンチ、防災甲子園に出品された作品をつくってもらい、校内に置いています。

屋上には、太陽光パネルが設置され、校内で使用する電気の一部を賄っています。


ひめじ防災プラザを視察

2015年11月08日 | 活動日誌

山下てつやです。行政視察二日目の午前中に、姫路市のひめじ防災プラザを視察しました。姫路市消防局が所管する施設で、防災に関する知識や技術など、体験しながら楽しく学べる施設です。市長の方針により、子どもたちにとっても、楽しめる施設で、楽しみながら自然に防災に関する知識に触れる機会を得ることができる施設であるのが特徴です。

ちびっこ消防士体験コーナー

 防災情報ゾーンにあるミニカー

非常食

 自主防災の旗、自主防災を知らない市民が多くとのことです。

館内は、防災情報、災害体験、防災体験の3つのゾーンで構成されています。防災情報では、タッチパネル端末による防災に関する情報を得ることができます。災害の映像、ハザードマップなどの専門的な情報を得ることができます。災害体験ゾーンでは、地震や気象など災害の現象を3D映像、音響、ボディソニックなど特殊な演出効果のある装置により体感できます。防災体験ゾーンでは、災害直後の対応コーナー、消火体験コーナー、ちびっこ消防士消火体験コーナー、避難体験コーナーがあります。ちびっこ消防士体験コーナーでは、子どもたちが防災衣を着て「ミニ消防車」を操作し、大型スクリーンに映し出された炎上する建物に放火・消火するという臨場感のある体験ができるコーナーになっており、市内小学生は4年生になると社会科見学が使用しています。体験した子どもたちの中には、将来、消防士になりたいと希望する子もいるそうです。

 

防災情報にある資料の一部。ハザードマップ、マニュアル、地震の影響の資料など様々な資料がります。

住民との意識を共有をはかるのに、有効な施設です。防災というと、細かい資料や説明を聞くというイメージがありますが、ここでは、見学をしながら、多くのことを知ることができます。非常食も実際に美味しいかどうかなどを聞くことができます。また、体感ゾーンにある演出装置による体感は、他では例をみないものであり、多くの住民が興味を持ち施設を活用できます。