町田市議会議員 山下てつや “獅子奮迅”

てつやではたらく“山下てつや”が日々の活動や出来事、お知らせしたいことを報告します。

防災減災の観点からの史跡の管理

2012年05月31日 | 活動日誌

町田市には、市独自によって指定された文化財がある。そのうちの1つに、木曽の一里塚がある。市のホームページの説明によると、「江戸幕府は17世紀初めに交通網整備のため江戸日本橋を起点として五街道とその付属の街道(脇往還道)を整備した。一里塚はその際に旅行者の目印として一里(約4km)の間隔で道の両側に築かれた塚で木陰で休憩をとれるように榎などの木が植えられた。」とある。

現在、この一里塚は、地元木曽に住む有志による保存会が中心になって管理をしている。ここは、市有地ではなく、過去の経緯から地元保存会が、まさしく文化的資産を残すために、保有しているようだ。

それが、ここにきて、困った問題が発生している。これに限らず、似たような問題は多いのだけれども、ここに植えられ育った桜の木が大きくなり過ぎて、台風などの強風により、倒れてしまう可能性が出てきた。もちろん、そうならない可能性もあるのだが、住宅地が身近にあることから、現実になれば、周囲に迷惑をかけることになる。

今日は、これをどうするかというより、もう切るしかないのだろうが、それをするための費用をどうするかということで、相談を受けた。

これまで、細々と管理してきた地元の有志にとっては、文化財を大切に保存しようということで、まさしく手弁当で管理をしてきた。地域の子どもたちにも、こうした史跡を通して歴史を身近に感じさせてあげたいという思いもあり、これまで頑張ってきたが、今度ばかりは、これを伐採しようとすれば、かなりの費用が必要となる。そんな大金は、どうにも捻出できないことから、相談を受けたわけである。

現場を改めて確認すると、残念ながら、倒木の不安は否めない。実は、こうした樹木の巨大化の問題は、これだけではない。大きくなり過ぎた街路樹や公園の樹木なども、倒木の危険性からすると予備軍のような状況にあるものが、大変多いと感じている。

樹木は、大きくなればなるほど、自然災害などにより倒木の危険性が高まるだけではなく、伐採や伐根にかかる費用が膨らむのは明らかである。これも、また、わが党が主張している防災減災ニューディールのひとつに付け加えたい事例だ。

一里塚について、町田市ホームページhttp://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/bunkazai/sansaku4.html


連節バス「ツインライナー」運行開始、記念式典参加。

2012年05月28日 | 活動日誌

本日、都内初となった町田バスセンター~山崎団地センター間の連節バス「ツインライナー」の運行記念式典に参加しました。全長約18m、さすがに長く感じられます。

車両は、ドイツメルセデスベンツ製、定員129名通常の大型バスの2倍、全幅2.55m、全高3.07m、本当に大きく感じられます。

町田バスセンターは、都内でも突出してバス利用者が多く、街なかでは、いつも、バスが連なって走行している朝夕のラッシュ時間帯に多く見かけますが、この「ツインライナー」の運行により、少しでも解消につながればと思います。公共交通の整備の成果は、なんと言っても利用者が増え定着していくことが挙げられますが、これなら、バスに乗ってみようと思う方が増えるのでは。

2010年6月に、本厚木から試しに乗ったことがことがあります。その時、予想に反して小回りが利くので、少し、驚きました。本日の試乗で、いっしょになった方も、同じような印象を語っていました。

木曽山崎団地の一団地地区の山崎団地バスセンターから町田駅間の運行は、団地居住者にとっては、明るいニュースだと思います。これが、少しでも団地の賑わい生むことにとって、いい影響があればと思います。

神奈川中央交通をはじめ、町田市や東京都、警視庁など多くの関係者の尽力に感謝したいと思います。

 


町田市の農業視察研修会

2012年05月21日 | 活動日誌

市議会では、一年に一度、町田市の農業委員会の方々の案内で、市内の農業視察をさせていただいている。本日は、3箇所の視察を実施した。市では、昨年度より、市街化調整区域内の農地のあっせん事業を行っている。最初にうかがったのは、あっせん事業によって農地を借りた「まちだ農(みのり)の会」の方々が就農しいている野津田にある調整区域内の農地です。まちだ農(みのり)会の方々は、町田市農業研修の第一期生で、2年の研修を積んだ後、この4月から新規就農を始めたとのこと。研修で、知り合った仲間が中心となって会を結成しています。定年退職後に農業をはじめたメンバーばかりです。「仲間ができて、本当に、よかった」と語っていたことが印象的でした。

まちだ農(みのり)会のメンバー

続いて、野津田町にある体験農園「ななくに農園」ここは、七国山の麓とともいうような場所、大変に風光明媚な景観のよい場所にある。市街化区域内にある「体験農園」は、調整区域内の農地と違い、市街化区域内の農地の貸し借りは、法律上できないことから、地権者である農家の指導のもとに、農業体験をする制度によるものです。市内には、現在8か所あります。ななくに農園は、一区画が4万2千円/年で、55区画となっています。

体験農園「ななくに農園」

最後に、JA町田市育苗センターを視察。町田市育苗センターは、主に、市内農家への野菜苗の供給をおこなっています。大変、質の高い野菜苗ということで、市内農家の信頼も厚いようです。

JA町田市育苗センター

ここ数年、都市農地の価値が見直されている。都市農地が、都市部の緑地を守るなどの環境保全や災害時の避難場所の役割を果たすことをはじめとして、新鮮で安全な農産物の提供、農作業を通じた食育の推進など、多面的な機能が注目されています。また、ここ数年の集中豪雨などに対して、都市部にあっては貴重な保水力となっています。一方で、農地の宅地化などが進み、東京の都市農地は、このまま放置するとなくなる恐れがあるとの指摘がある。町田市内を見渡しても、市街化区域内の農地は、次々と姿を消している。

都市農地、都市農業の保全育成には、都市計画制度における農地に対する見直しが必要とされている。基本的に、現在の制度では、市街化区域内の農地は、いずれは宅地化などの農地転用が行われる前提にあり、地権者にとっては農地としての維持が難しい状況にあるのが大きな理由だ。

都市部における農地や農家の皆さんの営みは、多くの人が、必要との認識を深めていると思う。しかしながら、農地を守る苦労や農業経営の難しさについては、ほとんど理解に乏しい。厳しい納税猶予制度など、ほどんどの市民は知らないのではないでしょうか。それだけに、農地や農業そのものに対する理解を深める取り組みが必用ではないかと思う。


青少年健全委員会の総会を終えて

2012年05月12日 | 活動日誌

先日、昨年度途中より委員となった青少年健全育成委員会の総会がありました。青少年健全育成委員会は、文字通り、青少年の健全育成のために活動する地域組織です。

私が、子どもの頃、やはり、私自身も地域で育ててもらったという側面があったと思う。幼稚園の終わり頃から、父親が入院。母親は、働くこととなり、小学一年生から帰宅をして、二つ上の姉が帰るまで、一人でいることも多かった。最近では、学童保育に入るのが、当たり前のようですが、その頃は、入る子どもが少なくて、一度、見学をして、結局、放課後は、まっすぐ帰宅した。

当時は、団地住まいでした。今と違って子どもが多く、外の公園に行く途中で、すぐに、友達と出くわす。そのうち、どんどん、集まってくる。集団となって、夕方、日が暮れるまで遊ぶのが常だった。

近所に、大きなゼネコンの作業所があり、そこに入り込んでは、遊ぶこともあった。あるとき、そこの倉庫のようなところで遊んで、中にあるものをぐじゃぐしゃにしてしまったことがあった。それが見つかってしまって、怒られたあげく、当然かもしれないが、親を呼んでくるようにということになった。ところが、私の親は仕事でいなかったら、一緒にいた子の親が、私の親の分まで謝っていた姿を今でも覚えている。

小学校3年のときに、近くの野球場の折り畳み式のバックネットに上って、それが倒れ、左足がその下敷きになって、足を骨折したことがあった。最初、立ち上がろうとして、両足で、立とうとしたら、左足の脛のあたりが、関節のように曲がって、また、倒れた。それで、気を失ったのか、気が付いたのは、負ぶってもらった人の背中の上だった。一緒にいた仲間の母親だった。家の前まで着いたとき、結局、母親も仕事中で留守だったことから、地域の人が、救急車を呼んでくれ、生まれて初めて救急車に乗って、病院へ運ばれた。いまでは、通院をするのが普通なのかも知れないが、複雑骨折で、かなり大きなギプスをして、3か月近く入院した。病院の中でも、近くの人たちがよく来れた。当然、周りは大人たちだ。しばらくは、動けない状態だったので、ほんとうに助けられと思う。

今、こうして、断片的にでも、子どもの頃のことを思い出すと、地域や周囲の人たちによって、守られながら育ってきたことを、改めて感じている。特別な人ではなく、普通の人たちが守ってくれた。こうした方々には、思い起こすたびに、感謝の思いが込みあげてくるが、今となっては、その思いも伝えられない。

自分にとって、地域社会で、子どもたちの成長のために何かをすることは、こうした方々への感謝の思いを伝えていく作業でもある。やがて、その子どもたちも、私と同じような気持ちを持つのではないだろうか。

 

 


北部丘陵の水環境について

2012年05月01日 | 活動日誌

今朝、夜中から激しい豪雨が繰り返されていたことから、朝、起きて、すぐに、小山田、北部丘陵地域を見て回りました。

完全に水路が溢れています。左上の田んぼより、この場所は、1m以上は下ったところのはずですが・・・

この場所は、通常は、小川が流れている程度で、写真の角度が違いますが、このような状況です。ボックスカルバートを通り、道路の下に流れていく場所です。

さらに、角度を変えた写真ですが、かなりの水量があります。

水を蓄える水田。都市部の貴重な保水力です。

北部丘陵地域は、旧公団が大型の区画整理事業ににより開発をする予定であった場所です。それが、都市部における住宅需要の減少やバブル崩壊などにより、この開発は塩漬け状態となり、平成10年代になって、漸く正式に中止にいたりました。

区画整理事業のために、旧公団は、この北部丘陵の位置する、小山田、小野路の土地を、およそ380haを購入。これは、北部丘陵地域の約3割にあたる。そして、この土地を町田市は、旧公団から購入。これを踏まえ、町田市は、農と緑を主体として新たなまちづくりをすることになった。

旧公団が買収したのち、この土地は、実質的に手つかずの状態となったから、休耕田には、大きな木が生えていたり、場所によっては、不法投棄の温床のようなところが存在している。

多くの農地が荒れたままで、貴重な水田や畑が、年々少なくなってきていますが、いくつかの農家が、ここで田畑を耕し農業を営んでいます。

[水環境の悪化]

次々と田んぼがなくなったことや道路整備がされたことなど、あわせて、ここ数年のゲリラ豪雨などにより、水量が急激に、そして大幅に増す傾向にあることから、特に水路の状況が悪化しています。

水路は、下流に行くと、当然のことながら、河川につながります。この場所も、200~300Mもいくと、都が管理する鶴見川になります。鶴見川の改修をおこなっていますが、1~2Km先の場所です。通常河川は、下流より改修していることもあり、上流に位置するこの場所については、現状維持程度で、なかなか手を入れにくい状況にあります。

市は、北部丘陵について、農と緑のまちづくりというコンセプトを持っていますが、実際に、そこで、農業を行っている人たちにとっては、厳しい環境の変化を知っているだけに、少し、悠長に感じられることもあるのではないでしょうか。ここで、水田を営んでいる人の話では、子どものころの水路は、いつも、入って遊べるような場所だったそうです。しかしながら、現在では、2M近く、掘れてしまっていて、小さな谷のようになっている場所が多く、遊べるようなところではなくなっています。

水田は、大量の水を貯え、ゆっくり水がはけていくことから、都市部にあっては、貴重な保水力となっています。町田市には、数少ない、鶴見川や境川の源流がある。本来なら、水辺の環境を整備していくことは、貴重な景観を創出していくことにもつながるはず。

美しい谷戸田や里山の風景を復活させ、あるいは、残していくことには、水田や水路の本来の機能を回復させていくことでもある。水環境の整備は、畑を一か所耕すのと違い、この北部丘陵の谷戸田や里山を含めた全体としての構想が必要なのではないだろうか。また、併せて、北部丘陵の全体の保水能力を上げていくことは、下流への大量を水の流入を減らしていくことでもあることから、調整池と同様の機能を十分に持っていることを評価した支援をすべきであると思う。