町田市には、市独自によって指定された文化財がある。そのうちの1つに、木曽の一里塚がある。市のホームページの説明によると、「江戸幕府は17世紀初めに交通網整備のため江戸日本橋を起点として五街道とその付属の街道(脇往還道)を整備した。一里塚はその際に旅行者の目印として一里(約4km)の間隔で道の両側に築かれた塚で木陰で休憩をとれるように榎などの木が植えられた。」とある。
現在、この一里塚は、地元木曽に住む有志による保存会が中心になって管理をしている。ここは、市有地ではなく、過去の経緯から地元保存会が、まさしく文化的資産を残すために、保有しているようだ。
それが、ここにきて、困った問題が発生している。これに限らず、似たような問題は多いのだけれども、ここに植えられ育った桜の木が大きくなり過ぎて、台風などの強風により、倒れてしまう可能性が出てきた。もちろん、そうならない可能性もあるのだが、住宅地が身近にあることから、現実になれば、周囲に迷惑をかけることになる。
今日は、これをどうするかというより、もう切るしかないのだろうが、それをするための費用をどうするかということで、相談を受けた。
これまで、細々と管理してきた地元の有志にとっては、文化財を大切に保存しようということで、まさしく手弁当で管理をしてきた。地域の子どもたちにも、こうした史跡を通して歴史を身近に感じさせてあげたいという思いもあり、これまで頑張ってきたが、今度ばかりは、これを伐採しようとすれば、かなりの費用が必要となる。そんな大金は、どうにも捻出できないことから、相談を受けたわけである。
現場を改めて確認すると、残念ながら、倒木の不安は否めない。実は、こうした樹木の巨大化の問題は、これだけではない。大きくなり過ぎた街路樹や公園の樹木なども、倒木の危険性からすると予備軍のような状況にあるものが、大変多いと感じている。
樹木は、大きくなればなるほど、自然災害などにより倒木の危険性が高まるだけではなく、伐採や伐根にかかる費用が膨らむのは明らかである。これも、また、わが党が主張している防災減災ニューディールのひとつに付け加えたい事例だ。
一里塚について、町田市ホームページhttp://www.city.machida.tokyo.jp/bunka/bunka_geijutsu/bunkazai/sansaku4.html