先日、日本栄養士会にて、話を聞くことができました。
9月議会で、「栄養療法について」という議会質問をしました。この質問では、栄養の摂取により、疾病治療をしていくような意味あいで質問をしたことから、現在の医療制度の枠をはみ出た質問のようになってしまい、現実離れしたような側面があったことから、行政が行っている栄養指導や栄養管理などを専門とする法律に定めらた栄養士の方々について、勉強することが大きな理由です。
行政との関わりでは、介護保険を活用したもの、医療保険制度を活用したものがありますが、どうすれば、市民生活に、もっと幅広く浸透、定着ができるのかという点について、うかがいました。
私は、家庭訪問などをして、相談を受けることがあるのですが、よく、なんらかの慢性疾患により、服薬している方、それも、20錠、30錠と大量にとられている方がいます。一方、食事については、何ら具体的な話がないので、全く、疾病との関係性を意識した対応をしていない方が、ほとんどという印象を持っています。
特に、目にするケースとして、精神疾患の方で、ひとり暮らしの方の中には、カップラーメンが山積みになっている家があったりします。薬は、服薬していても、食事には全く気を使っていないとひと目でわかります。
医食同源という言葉や食は命の源という表現がありますが、肝心の食事が、正しく摂取されていなければ、低栄養による慢性的な疾患にかかっても、おかしくはないのではないでしょうか。
また、最近では、超高齢社会に突入し、健康寿命、介護予防の視点から、栄養過多だけではなく、低栄養、栄養欠乏なども、高齢者の問題として、関心が高まっているようです。
このような状態を、少しでも改善していくには、専門的な知識を持つ、栄養士の方が、いかに現場に対してその指導能力を発揮していくことができるのかという点は、自治体が取り組むべき大きな課題と考えます。
現在、介護予防には、フレイルと呼ばれる、新しい概念が出てきました。英語では、老衰や虚弱の意味がありますが、これを防ぐことが、介護予防につながることから、定着させたいキーワードです。
フレイルには身体的な虚弱だけでなく、認知機能の低下やうつといった精神心理的なフレイル、貧困や独居など社会的なフレイルの3つの要素も含まれます。
フレイルを防ぐには、栄養と運動が欠かせないといいます。栄養、運動は、生活習慣の問題に発展しますから、住民にとってもっとも身近な地方自治体の取り組みが、大変、重要だと言えます。
町田市が、どのようにこのフレイルを防いでいくのか。実のある施策を実施し出来るよう、皆さんの声をぜひお寄せください。