ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

炎暑だってなんだって、田んぼ入らにゃ!

2018-07-21 08:56:48 | 農業

 公演終わって、ほっと一息のんびりと、なんてしてられるわけないだろ。田んぼが待ってるぜ、雑草がほくそ笑みつつ手招きしているぜ。

 36℃だぁ?命にかかわる異常高温だぁぁ?そんなもん構っちゃいられねえんだって。ほれほれ、イネの合間はコナギがびっしり!イネなんて、栄養吸い取られて黄色くなっちまってるじゃないか!

 仕込みと本番のまるまる二日、放ったらかしにしたからなぁ。この暑さだし、日照だし、雑草どもの極楽、幅はばとこの世の夏を謳歌してる。株の合間だけじゃなく、畝間にも伸び広がってやがる。うーん、くそっ!

 この炎天下、まず外に飛び出すのが難題だぜ。冷え冷えのコーヒー満タンの魔法瓶を携えて、えいやっと日差しの下に。残り半分で大きな田は終わる。でも、一度に除草していけるのは、わずかに5列。この片道1回で1時間半はかかる。1日にせいぜい5時間が限度たしなぁ、と、なると、あと4日はかかるぜ、ふー!

 Qホー持って田に入る。1株1株、周囲の雑草をこそぎ取って1畝の1メートル分を掻き取り、隣りの畝に移り、さらにその隣りと、5列終えたら、1歩前に進む。凄いだろ、牛の歩みなんてもんじゃないぞ。カタツムリかナメクジか。規則正しく進むのを忘れた壊れかけのロボットみたいなもんだ。

 水口と反対側がとりわけ酷い。力を入れて土ごと抉り出す感じだ。上っ面だけ引っ掻いても、数日もすりゃまた元の木阿弥、コナギの敷物!緑の絨毯!足腰踏ん張って、一掻き、また一掻き。早くも汗が噴き出してくる。我慢だ!忍耐だ!辛抱だ!40分ほどで、ようやくこのコナギ座敷から抜け出せた。徐々に草の密度が減って株の合間だけで済むようになってきた。不思議なもんだなぁ、同じ田んぼだって言うのに、この違いはなんなんだよ?地力の差か?これまで何年も落ちて来た種がしぶとく生き延びてるってことか?

 ほっとした気分もつかの間、今度は、ホタルイの群落!?群落は大げさだが、そこまでほとんど見られなかったホタルイがイネにべったり張り付くように生えている。一見イネと見分けがつきにくい。しかも、密着しているので掻き取り難い。実に厄介だ。イネとの間にホーを差し入れ力を込めて、グイっ!あっ、いかん!イネも刈っちまった。同じイネ科なので、感触がそっくりなんだ。もう!

 ようやくホタルイ群落を脱すると、次に現れるのはオモダカ!若いうちだと、小気味よく切り取れるのだが、この時期まで図太く生き抜いて来た奴は、50センチ近い茎葉を四方に広げてふんぞり返っていやがる。ここまで育つとQホーも一発じゃ無理、何度もぶん殴るように切り付けて、やっとなぎ倒せた。そんなのがあちこち!

 誤解のないよう言っておくが、これが初めての除草じゃないからな。すでに2連除草機で1回、株間除草機で1回、Qホーで1回済ませて、これが4度目!なのに、この始末!なっ、無農薬の米つくりってやつがどんだけ大変かわかってくれよ。なぁんて泣き言並べてないで、進む。ただひたすら、掻き取る、掻き取る。1歩前進。

 今日もこれ書いたらさっそく田んぼだ。このQホー除草始まって2週間以上、今日明日にはなんとか終われるかな。おっと、上の小さな田はもっと酷いんだった。ああ、まだまだ続くのか、この苦行!

コメント
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