泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

「嘘」がない時間

2024-01-08 23:49:05 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は仕事のために抑えてあったのだけど、それが決まらずオフに。
助かったかも。
前日、3時間くらいしか眠れずに仕事の現場に入っていたので、がっつり眠ることができた。
連れ合いとゆっくりお昼ご飯。
夕方、富士山の山頂付近も風が強いらしく、雲が高速で流れていくのが見える。
「H/Ash」ver.2の台本を書いているのだけど、女性の「声」の出演が欲しい。
そして、シェイクスピアの原文=英語がいい。
友人の女優に頼んでみようかとメールを送る。
「シェイクスピアのセリフなんだけど頼めないかな?」
即座にきた返事が「いいわよ。で、何語がいいの?」
こういうお返事、大好きだ。
こちらの趣味もよくご存知で。
彼女とは2011年10月の南京の日中共同プロジェクトで一緒に舞台に立った。
頭の回転が早く、歌が上手く。
何よりも、イギリスに留学していたこともあり、トリリンガルなのだ。
来日してもらう予算は、もちろんないので、声の出演。
余談だけど、彼女のお父さんは酒豪だったそうで。
彼女がイギリス留学中(日本人と違って国費留学だ)にホームシックになりめそめそ泣きながら家に電話すると、
お父さん「そういう時はがっつりウイスキーでも飲んでタバコを吸ってリラックスしなさい」とのたもうたそうな。
隣で聞いていたお母さんがその瞬間「あなたは20歳前の娘に何を言ってるんですか!?」と怒鳴っているのが聞こえたそうな。
彼女も!!??「目が点」状態で涙が止まってしまった、と笑っていた。
そんなことを思い出し笑いしながら、アトリエ第Q藝術へ。
喜多尾浩代さんのソロパフォーマンス「身体の知覚」vol.12を観る。
音もなく、ただただ自分の身体と、観客を含めた「今、ここ」の空間と向き合う60分。
集中を要求される時間が心地よい。
「嘘」がない時間だからだろうか。
そして、終了後にアルコールを欲する気持ちがなかったのが興味深い。
コメント
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