泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

同志社小劇場の舞台

2010-02-27 11:08:58 | 丹下一の泡盛日記
 軽い気持ちで立ち会った昨夜の同志社大学の学生劇団・同志社小劇場の舞台はずっしりと重い手応えがあった。
 かなりハードなシーンもあって学生たちがこの戯曲を選んだ理由もきいてみたい。
 というのも終演後15分で撤収しなければならないとのことで、出演していた自分の学生2名とも顔あわせただけで話す時間がなかったからで。
 独裁者の「王国」が舞台でその抑圧の中で人はどこに居場所を求めていくのかというストーリーに見えた。よく言われるようにとても保守的な京都ではとんがった社会派の前衛が生まれる。たとえばダムタイプのように。
 演技がうまいとは言えないが、とても好感が持てる舞台だった。「楽しかった」とか「心地よく観た」と言う意味ではない。
 そして不思議なんだが、演出と演技が非常にアングラ的で自分にはなつかしい。
 4名の学生と一緒に観たがその中の一人が「どの役も自分には無理」と言っていた。正直な感想だと思う。
 
 ラムシュタインの歌詞のように、戯曲に書かれる事は、突拍子も無いようにみえてもどこかに実在すると思っている。
 現実の社会のエネルギーの何かが作家にその人の存在を書かせるのだと。
 彼らより30年近く長く生きている結果より多くの情報を持っている自分は、実在する人たちを思い出しながら舞台をみていた。
 裏切られるレズビアンの元警官、初潮がきた瞬間に独裁者に身を捧げる少女、戦いに破れて「男」を否定され「女」として生きる事を選ぶ男たち、「ふわふわ」をつけた少女をみると殺してしまう男、等々。
 痛い存在ばかりだ。
 出演した15人(演出者も出演していた)の代弁者なのだろう。

 来てよかったと思いつつ学生4名と飲み屋へ♪
 最初学生に聞いたら全国展開チェーンの居酒屋の名前が。「近いです」。
 頼むから京都にしかない店にしようよ! なんでわし京都で東京と同じつまみで飲まなきゃいかんの(T.T)
 「そうですよね!」でやっぱり四条まで。
 この4名は先日の彦根公演に来てくれた学生たち。お金はこういうときに使うべし、としっかり飲んで食べさせる。彼らはほとんど飲まない。自分は飲み放題、彼らは食べ放題コースが選べるお店がいいのだ。
 ブリ大根や湯葉が美味しい♪
 全員を送り届けた後、一人駅前で飲む。
 
 ホテルで爆睡。よろよろと起きて今、新幹線の中。
 眼鏡忘れて取りに戻ったのでお土産「京ばあむ」しか買えなかった。
 このまま駒場東大前のアゴラ劇場に向かいます。
 久しぶりに仙台の劇団IQ150の舞台に立ち会うのだ。
 
 
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京都に移動中

2010-02-26 14:05:56 | 丹下一の泡盛日記
 京都に向かう新幹線の車中から。
 春一番が吹いて暖かいんだか京都に着いたら震えちゃんうんじゃないかと服装が決まらない。たった1泊なのに。
 SASの定期チェックで午前中はクリニックに。
 「マスクつけてる日が少ないよ」「?」
 おかしいな。いつもつけてるんだけど。
 「4時間以内が9日ある。途中でとっちゃったのかな?」
 違うんです。睡眠時間が4時間以内の日が28日中9日だったってことなんです(T.T)
 ま、電車の中や楽屋でちょこっと昼寝してるからなんとか持っているが、もうちょっと睡眠取りたいな。ま、飲む時間減らせばいいってことか。
 なんだかんだで採血してもらう。

 体重もじりじり上がってきていて今朝は68.6キロ。やばいなあ。
 最高(最低)到達点から2キロ押し返されている。
 「十二夜」の劇場が寒くて,楽屋でやたらと食べたり飲んだりしたからなあ。
 今夜も。だって京都なんだもん!
 明日、走って東京まで帰るべきか。。。

 今日は2月26日。2.26事件の日。
 自分からみると、彼らも後先考えずに決起してしまった軍人たちで、その後の日本の迷走は彼らの望むところではなかったのではないか、と思う。
 白村江の戦い以来、日本は自分たちの小さな世界観を元に無謀な戦いを繰り返してきた、と思っている。
 いいもの一杯持っているのにもったいない。

 「今進行中のプロジェクトはね」と昨夜プロデューサーと雑談。
 「エリック・サティと古事記とシェイクスピアと、即興のパフォーマンスなんだけど」。
 「その最初の3本を同時に抱えてるのって,世界でも丹下さん一人だと思うよ(笑)」とプロデューサー。
 確かにそうかもしれん。
 今も柴野さつきさんの演奏するサティを聴きつつ移動中。
 重たくてねばる深い音だ。好きだなこういうサティ。
 キース・エマーソンも大好きだけど柴野さんも好きな音だ。
 その柴野さんがピアノを弾いてくれて自分は歌のレッスンを受けている。幸せ者だ♪

 京都では学生たちが待ち構えている。
 先日の彦根公演に来てくれた子たちも科目発表以来の子も再会が楽しみだ♪
 
 
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芝居の後は夜道を歩くがよろしい

2010-02-25 23:39:52 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜は神楽坂のシアターイワトで龍昇企画の公演をみた。
 舞台上にも客席にも知り合いがものすごくたくさん。お互いに「なんだこれは!?」
 舞台をご一緒した方も相当数含まれていて、不思議な気分。

 芝居の方は自然に楽しめるもので、古い家屋にいる存在たちは自分にも身近な存在。
 黒木美奈子さんがイキのいい姉さんでかっこいい。

 終演後「みんなと飲み屋に」とお誘いも受け、一瞬悩んだが、やはり戻る。
 このメンツだと気がついたら3時ってことになる、に違いないからなあ。
 それでも直帰宅は心の健康に大変よろしくないので、逗子駅前でお刺身つまみに熱燗飲んでから40分歩いて帰宅。
 ipodで大好きなキース・エマーソンのピアノコンチェルトno.1を聞きながら,夜道を歩く。新宿時代を懐かしく思い出す。
 もちろん今は夏には御神輿担いで練り歩くこの道が好きだ。

 帰宅すると娘2が起きて待っていた。
 ウイスキー水割り飲みながら話につき合う。

 今朝、ゆっくりめに起きて洗濯、娘2の朝ご飯、そして事務仕事。
 ちょっとしたアクシデントで遅れ、バイトに行く娘2と一緒に横浜まで。
 横浜駅で「小腹がすいた。ホットドッグ買おうかな」。
 娘2「おにぎり持ってるよ」「♪」。
 娘2が自分で握ったおにぎりを1個もらって駅で食べた。おかかでくるんだ中身は梅干し。美味しかった♪ 
 
 午後から都内で6月に演出・出演するミニ・オペラの歌の部分の稽古。
 なんたって自分にフランス語で歌わせようと言うのだから(1分くらいです。ご安心ください!)いい度胸というかなんと言おうか。
 その後、中心メンバーが集まって長い打ち合わせ。
 いい時間だった。大きく前進した。おしゃれで深い時間になりそうだ。
 概要固まりましたらトピックスで発表しますのでぜひチェックして下さいませ。
 
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ぬーいーのぽんさー

2010-02-24 16:12:44 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜,都内で「古事記」の稽古。
 なんたって神奈川県の自分と茨城県に住むS夫妻が一緒になるのは結構調整が必要。
 それでも始まれば楽しい集中。そして楽しい時間はあっという間に過ぎ去る。
 このところ連日都内に出ているのでさすがに疲れる。
 酒のまわり方が違う。

 昼,某所にて偶然バンクーバー・オリンピックの女子フィギュア・スケートを観る。
 ちょうどお母様を突然無くされたロシェット選手が登場してくるときで。
 尋常でない集中を感じ、そのまま見入ってしまった。
 彼女にはあきらかに何かが付き添っている感じがした。彼女もきっと二人で動いている気持ちだったろう。
 素敵なものをみた。
 直前、娘2と女子フィギュア・スケートの話をしていたので、ちょっと不思議な偶然だった。

 車の中で待っていた娘2を連れて,彼女が長い間行きたかった中華料理屋でランチ。
 ここは安くて美味しい。
 かみさんと二人で近くを通りがかると必ず入る。
 そして多めに頼んで残りをテイクアウト。 
 だから娘2は味はよく知っていて「美味しい。受験が終わったら行きたい」と言っていたのだ。

 ところで、うちの犬たちは(犬たちがたいていそうなように)「さんぽ」という日本語を理解し敏感に反応する。
 なので「今夜の犬散歩は」などと言おうものなら「え! これから散歩なんですか!」と大騒ぎになってしまう。
 なので「散歩」という言葉は我が家では禁句。かみさんは「S(エス)」と言ったり自分は「わんさん」などとごまかして言う。
 娘2がやってきて「ぬーいーのぽんさーはどうするの?」と突然。「なんじゃそりゃ?」と思い即座に理解した。
 彼女はこの頃やたらと言葉をひっくりがえす。何なんだろうこの趣味は?

 アメリカのCちゃんからメール。夏に来日するのだそうだ。おお、楽しみだ♪

 今夜はまた都内へ。龍昇企画の舞台を観ます。
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かみさんのパエリャ最高♪

2010-02-23 13:55:56 | 丹下一の泡盛日記
 昨日、幸せな二日酔いに浸りつつ、ひたすらお仕事。
 夕方、久しぶりに犬たちと散歩へ。
 いつもより長めに歩く。

 先日、心の地雷を踏まれて毒がわき上がってきて苦しかった翌朝、劇場に向かい家を出たら真っ白な富士山が目に入った。
 美しい。そして大きい。
 その途端、さーっと心の毒が浄化されていった。
 ここで暮らしている事に意味があるんだな。

 夜かみさんがパエリャをつくる。鍋は彼女がバルセロナで購入したもの。(写真)
 どうしてこんなにたくさんつくっちまうんだろう彼女は。今夜は3人なんだけど。
 そして、このパエリャ、抜群に旨い!
 今まで食べたパエリャの中で一番旨い。さすがだ。
 たくさんの貝(あさり、ほたて、かき)、えび、いか、そして茸がぶちこんである。ものすごく濃厚なスープがしみ込んだスペインの米がぎりぎりのアルデンテに仕上がっている。
 これで量が適切だったら最高なんだけどな。

 「食べきる」って大事なんだと思う。
 用意された食事は残さないで食べきる。
 カレーなんかは別として、このパエリャは翌朝には味が落ちているだろう。料理の「いのち」に申し訳ないような気がする。
 だからその時の適切な量をはかる事も大事だ。

 かみさんがバルセロナで手に入れたラムシュタインの最新CDをようやく聴く。
 ジャケットはかなりやばい。そしていい音だ♪

 目の前の事務仕事はほとんど片付けた。
 残るは大学の授業報告書。放り出したまま「十二夜」に入っていた。
 これも早くしないとまた事務局の方から電話がきちゃうかも。

 膝の上では豆太郎がすやすや眠っている。暖かい湯たんぽだ。
 家事と事務仕事で「十二夜」モードから今夜の「古事記」の稽古へ切り替えよう。
 イーウーマンから電話。週末から来週にかけて円卓会議に登場の予定。乞うご期待。
 そして3月1日は浅草公会堂で寒雲さんのコンサートに出演します。台湾から再来日のフランキーとボーボーとの再会も楽しみだ♪
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「十二夜」無事終了

2010-02-22 13:57:24 | 丹下一の泡盛日記
 写真はしゅうやのお母さんが持ってきてくれたブラジル料理の「タルテ」
 
 昨日のマチネで「十二夜」は無事千秋楽を迎えた。
 満席が予想され花道を客席に戻す。その変更部分を確認するリハーサルが午前中に行われた。
 
 自分はかみさんと午前中はイーウーマンの講演者養成講座の卒業スピーチに出席。
 卒業生のスピーチの素晴らしさに感動。
 人間の可能性って素晴らしい。人はなりたいものになっていくんだなあ。
 パーティーを途中で失礼し神楽坂に向かう。

 やっぱり客席が一杯というのはうれしい。お客様のエネルギーにのせられて役者たちも絶好調。
 デザイナーの64とプレイバッカーズスタッフのgeneが来てくれた。誉められてうれしかった♪

 いい時間の後は終演後のばらしも楽しい。いいクールダウンの時間。
 トラックへの積み込みも終了。宴会までまだ時間がある。
 「そうだ風呂屋に行こう!」。
 出演者の紺野(双龍)さん、原元(太仁)さん、(齊藤)しゅうや君と連れ立って近くの銭湯に。
 東京の銭湯、今450円もする。知らなんだ。
 銭湯で固めた髪をがしがし洗い、ざぶんと湯船につかる。
 最高だ♪
 昔は舞台が終わったらビール、だったがこの頃は風呂がいい。
 すっかりリフレッシュしてみんなで居酒屋へ。
 
 みんな幸せなエネルギーで乾杯する。こんな幸せな打ち上げはなかなかない。
 東京シェイクスピア・カンパニー20周年なので、主催の江戸馨さんに内緒で用意した花束をプレゼント。涙ぐむ江戸さん。
 終電で帰るつもりだったが諸々盛り上がり、どうでもよくなっちゃった♪
 それでも3時過ぎに腰をあげて、タクシーで帰宅。今夜はいいんだもん。

 家では娘2の友人たちが来ていてお泊まり会。 
 朝、残った一人と会う。早稲田大学の文学部だとか。後輩じゃん。
 しばし早稲田の話を楽しむ。
 幸せな二日酔いにひたりつつ、たまった事務仕事を片付けて行く。
 明日は「古事記」の稽古だ。
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いよいよ千秋楽

2010-02-21 06:49:00 | 丹下一の泡盛日記
 早いもので今日はいよいよ「十二夜」千秋楽。

 昨日、料理好きの役者齊藤くんの母上が山梨から来場。手作りのブラジル料理チキンと野菜の「タルテ」を持ってきて下さった。
 キルシュのようなパイのような、オムレツのような。 
 ものすごく旨い。両手で抱えるほどの大きさの「タルテ」は、あっという間に全員の胃袋に消えた。
 こんな美味しいものをつくる母上に育てられた彼の舌は推して知るべし。
 後で聞いたがブラジルにご縁があり、5回くらい行っているそうだ。

 昨夜、平和に終了。夜の回では10年ぶりかもと言う懐かしい方にもお会いした。
 かみさんも来場。一緒に居酒屋へ。
 その後、帰宅。

 さくさく仕事。
 実は結構たまっていて片付けないと今日を迎えられない。
 3時までかかって終わらせる。
 
 そして、なんだか心がおかしい。
 ある一件で地雷を踏まれてしまったようだ。
 さわさわと落ち着かず、心の底から毒が湧き出てくる。
 自分の未熟さに腹が立ち、いらいらする。実に情けない。
 感謝の気持ちを思い出そうとしばらく手を合わせていた。
 ほんと3時過ぎてんのに何やってんだか。
 
 3時間で起床。
 今日はイーウーマンの講演者養成講座の卒業スピーチ。
 受講生たちの成長ぶりは講師の方たちからメールで伝えられている。
 とても楽しみにしている。
 
 その後、劇場にすっ飛んで行き最終公演。
 ちょっと服装にギャップがあるかもしれないが、まあ仕方がない(^^;
 幸せな打ち上げの時間を待っている。
 今夜は帰宅予定。
 自宅では別のイベントが待っているのだ。
 
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四川料理屋美味♪

2010-02-20 13:06:51 | 丹下一の泡盛日記
 池子では梅が満開♪ ぽんと破裂したポップコーンみたいだな。

 昨夜、娘2が来場。
 終演後、二人で神楽坂のおでん屋で父娘酒♪
 娘2「牧野(牧野くみこ)さん、ちょーかわいい!」と大騒ぎ。そして「まり(つかさまり)さん、美しいのにドスのきいた声出して素敵♪」。
 とまとのおでんが珍しくて美味しかった。
 結局終電で帰る。

 受験を終えた彼女は新しいギターを購入。電車の中で抱きかかえるように愛でている。
 帰宅してさっそく試し弾き。
 いい音だ♪
 娘2が修理に出していた自分のギターも戻ってきた。久しぶりに触る。やっぱりいいな。

 今日も楽屋は絶好調。みんなでうたって馬鹿話。いいなあ、幸せだ。
 もちろんやることはみんなきっちり。

 お昼、昨日入った四川料理のお店に入る。
 共演者のFさんが辛いのが好きな自分に「ちょっと気になる店が」と教えてくれた。
 銀座で6年修行したという女性料理人の麻婆豆腐は絶品だった。
 で、ランチはサンラーメン。豆板醤と黒酢がきいていて美味。
 汗が噴き出して体の中が動き始める感じが好きだ。

 さて、演劇時間にどっぷりと浸る幸せも明日まで。明日のばらし(解体)の打ち合わせもあり、すでにちょっと寂しくなっている。
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「十二夜」2日目

2010-02-19 13:57:46 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜、「十二夜」の初日が無事開いた。満席のお客様がたくさん笑って下さりみんな幸せな気持ちになった。
 「十二夜」は「めでたい」芝居でことほぎのエネルギーに満ちている。

 というわけで今日は「十二夜」の2日目。
 今からマチネがはじまる。
 スペインから帰国したかみさんから昨日、女優楽屋にお土産のゴディバ・チョコレートのお通し(差し入れ)。
 今日はパウンドケーキを焼いて男性女性それぞれの楽屋に、と役者の女房ぶりを発揮している。
 この舞台にはいつも朗読会で一緒のメンバー全員が参加しており、かみさんのケーキやパン、石けんなどを知っているので「わ~い♪」と喜んでいる。

 それに加えて楽屋には主演女優から彼女が握ったおにぎりとケーキ、出演者のマネージャーから稿紅茶、料理好き役者のSくんからシューマイの他パンやお菓子など、食べ物があふれている。
 魚の粕漬けもあって、1階の台所にはレンジもあるから後で焼こう、ということに。
 「こんな楽屋初めてです」と誰かが言っていた。
 食べる事が好きな役者が多いからかなあ。
 
 なんと言ってもチームが出来上がっているのが楽しい。
 昔は「みんなが楽しい気持ちでは舞台はできない」と言われたが今は全くそうは思わない。
 みんなが互いを信頼しているし尊重している。つまらない年功序列も無い。
 そして楽屋は和気あいあい。くだらない冗談を言い合いながらこの喜劇へ気持ちが集中していく。
 その結果が昨日の大きな拍手につながったのだと思う。
 
 この頃の生活では40日間稽古に出る事は不可能だが、近い将来もうちょっと長く稽古に出てもう少し長く出演できる機会をつくりたいな。
 
 
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いよいよ初日

2010-02-18 15:06:31 | 丹下一の泡盛日記
 というわけで今日は初日。
 今回この東京シェイクスピア・カンパニーの20周年記念公演「十二夜」にご祝儀出演させていただいている。
 出番は最後の方2カ所だけなのでいたって暇だ。
 現在ゲネプロ中。スタートから1時間ばかり客席で観て楽屋に引き上げてきた。
 これから衣装つけてスタンバイ。
 
 江戸馨さん率いる東京シェイクスピア・カンパニーは以前は江戸屋敷という名前の劇団で。
 彼女は日本で生まれフィリピンで育ち高校はインドで通った。
 インドの高校で演劇部に入りイギリス人の先生からシェイクスピアの手ほどきを受けた。
 以来シェイクスピアまっしぐら。
 大学を出る前から翻訳・通訳者として働いていた。シェイクスピア・シアターのスタッフとして活動していた時期もある。
 翻訳者としてはトーベ・ヤンソンさんの「ムーミン」をプロデュース、テレビ・アニメをつくったりして若い頃から才媛ぶりを発揮してきた。
 先年、フィンランドのTVでトーベ・ヤンソンさんのドキュメンタリーが製作された時、彼女もインタビューを受けていた。
 (余談だが、この番組がNHKで放映された時、画面の中の彼女は英語で話しているのだが他の女性が日本語でアフレコをつけていて、ちょっと変な感じだった)
 
 いつ知り合ったのかよく覚えていないが、1993年に「十二夜」を東中野の能楽堂でやりたいのでオーシーノ公爵をやってくれないかと話を持ってきてくれた。(これが彼女の「十二夜」の初演だ)
 能舞台で逆立ちしたり、竹ボラ吹いたりと変な公爵だったが、初めて能舞台に立たせてもらい、チームの作業は楽しかった。
 その後、1999年にジァン・ジァンが閉じる時、朗読会に誘われて奥泉光さんの本を牧野くみこさんと奥泉さんご本人と読んだ。
 長くお世話になったジァン・ジァンの最終年の舞台に立てて嬉しかった。
 その奥泉さん(芥川賞に続けて先日野間文芸賞を受賞した)は彼女の夫でもある。
 今日も客席でゲネプロに立ち会って下さっている。

 そんなこんなでもう17年のおつきあいだ。
 ここ6年は定期的にシェイクスピアの朗読会に参加させてもらっている。
 朗読なのでハムレットもマクベスもリチャード3世もオセロもリア王も担当させてもらってきた。ものすごく楽しくて勉強になっている。
 そろそろ時間。ぼちぼち着替えます。
 皆様のお出でをシアター・イワトでお待ちしています♪
 
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