泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

ジャンクフードの次は

2014-08-31 23:41:24 | 丹下一の泡盛日記

昨日、おいしい酒をプレイバッカーズで飲んだおかげでさくっと目が覚める。
空はすっかり秋模様。

食べ物と身体行動は人の存在の根源に深く関わっている。
畳と布団で育ったので、ベッドの時期も長かったのだけど今は布団で寝起きしている。
椅子に座ってこの文章を書いているが、椅子の上ではあぐらをかいている。
米とみそ汁で育っているから、40歳頃までは出されたものは何でも食べていたのに、この頃は小麦粉食が続くと、やはり米が食べたいと思う。

米国は1945年に無条件降伏した日本に小麦粉を大量に持ち込み、パンを学校給食に取り入れさせた。
極貧の日本政府が「支援物資」だとばかり思っていたら、きっちり請求書を送りつけたという。
まあ、戦争に負けたんだから仕方がないのだろうが、当時の日本人にはかなり「新鮮な」発想だったことだろう。
なけなしの金までむしり取られて、アメリカの小麦の輸出先にされたのだ。
ついでに脱脂粉乳という家畜のえさも学校給食に入れた。
以来、素材が命の日本食は、わけのわからない素材を色や匂い付けしたジャンクなファストフードに追い立てられている。
今やたくさんの人がジャンクな食べ物の方を選んでいる。
米国の「作戦」は大成功。
今、給食でご飯が取り入れられているのは本当に嬉しい。

そして、日本の義務教育にヒップホップを持ち込むというのは「黒船」よりも凄まじいことだと思っている。
次は身体か、と。
「よさこいソーラン」を見ていると、自分にはアジア風のテイストを付け加えた洋舞に見える。
阿波踊りとは全くの別物だ。

自分はヒップホップは嫌いではないし、この島国から様々な可能性に羽ばたいていく人たちを心から応援したいと思う。
それと「義務教育で」は、別問題だ。
ヒップホップを生み出した人たちと、今日本で暮らしている人たちとは生活の身体がかなり異なっているはずだ。
「日本」を取り戻すというのは、例えば、夏に浴衣の登校日を設定したり、小中学校でその土地の盆踊りを学んだりすることではないのかと思う。
このままだと、10年も経たないうちに、誰かが胸を張って「いわゆる日本人というのは、もう存在しないんです!」なんて言う日がくるんだろう。
ああ「日本」を取り戻したい。非戦の誓いも含めて。
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NWEC男女共同参画フォーラム

2014-08-31 00:49:22 | 丹下一の泡盛日記

今日はプレイバッカーズで嵐山(らんざん)のNWEC(ヌエック=国立女性教育センター)へ。
男女共同参画フォーラムはプレイバッカーズとしては15年。
自分も10回は来ているだろうか。

ここには夏の思ひ出がたくさん♪

耕太郎のコンダクターデビューでもあった。
電車内から打ち合わせ。
駅でタクシー待つ間も準備に余念のない耕太郎。


以前は予算がおりて男女共同参画のイベントはたくさんあった。
プレイバッカーズも全国各地へ。
そして、それぞれの担当者の闘いは各地の現場で続いている。
そんな人たちが年に一度集まってくる。
分科会の部屋はぎっしりの満席。
途中で机を部屋から出し、隣の部屋から椅子を運んだ♪
客席のエネルギーは高い。
そんな客席と向かい合った幸せな時間の後は、もちろん駅前の「いつもの」居酒屋へ。
励まし合うようなストーリーに自分も励まされているのだ。
来年も楽しみにしています!
それまでの1年をしっかり歩まねば。
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「ノスタルギガンテス」13時から20時まで稽古

2014-08-30 00:59:10 | 丹下一の泡盛日記

今日も引き続き「ノスタルギガンテス」の稽古。
今日は若いゲストが参加してくれた。
一緒にウォーミングアップして、保高史子の相手もお願い。
脚本が先にあるわけではないので、そんな要素が加わったことで気づきも。
13時から20時まで、短い休憩ばかりの濃い時間。
保高はへとへとだったろう。
もちろんちょびっとずつなんだけど、毎回前進している。
なじみのない世界を保高もかなり理解してきている。
かしこい人なので理解すると早い。

終了後は我が家にお招きしてピザ。
出かける前に生地をこねておいたので。
バジルは保高んちの庭で採れたもの。
おばかな話で盛り上がりつつも震災の頃の話なども聞くことができた。
話は尽きないのだけど終電前に終了。
だって土曜日は久しぶりの嵐山(らんざん)で本番♪
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脳がパンクしたのでリセットする

2014-08-28 14:40:28 | 丹下一の泡盛日記

昨夜、朗読の本番の後は大塚で美味しい中華+ベトナム屋へ。
キッチンで広東語飛び交う、という嬉しい環境で大好きな料理でビール♪
脳内を朗読会11年の記憶がぐるぐるしつつ南青山へ移動。
中村まり子さんが出演している岸田国士作品の朗読会へ。
俳優たちの身体が動きたがっているのを、ほどよく制する演出が興味深かった。
終演後、お久しぶりにお目にかかったKさんと会場に残ってビール。
Kさんがプロデュースし、中村さん翻訳・演出・出演のパニックシアターの「マクベット」、イヨネスコによる「マクベス」は、その年自分が見たお芝居の中でベスト1と思える面白さで衝撃を受けた。
イヨネスコはそこそこ知っているつもりだった。
そして、パリで「授業」や「禿の女歌手」を見た時に、げらげら笑う観客が新鮮だった。
「マクベット」は、本来のイヨネスコのあり方を熟知している人が、昔の台本を現在の日本の蘇らせていた。
中村さんともお話しできて、幸せに帰宅。

スーパーで刺身を買い(まだ飲むのか!?)それを台所に出しっぱなしで、炭酸水はしっかり冷蔵庫に。
でシャワー浴びた後、飲む。
脳がパンクしかけているのがわかる。
ほんとキャパが小さいなあ。
幸せなことばかりあった日なのに。
そして眠る。

目が覚めたら10時間眠っていた。
夢も何も覚えていない。
リセットできた。
起きた時から作業開始。
さくさくと仕事が進む。
こういう時、一人は気楽でありがたいね。
来年3月、タイニイアリスフェスティバルにTama+ projectで出演します。
アリスの舞台は15年ぶりだ。
夜は「ノスタルギガンテス」の稽古へ。



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シェイクスピア朗読チーム、久しぶりに揃った!

2014-08-28 01:20:48 | 丹下一の泡盛日記

今朝は12月の仕事の下見打ち合わせで都内へ。
この緑に囲まれた会場に以前来たことを忘れていた。
素敵な結婚披露宴の司会をしたのだった。
脳のキャパのあまりの小ささに悲しくなる。
新しい情報が入ってくると、大事なこともみーんな押し出されていっちゃうような。。。
あの時も色んな言語が飛び交っていたのだけど、今日もそうなのだった。
北京語と英語が理解できる二人の会話だからといって、一方は英語で、もう一方は北京語で話し続けるのは、なんか、まあ、いいんだけどさ。。。

打ち合わせ終え、地下鉄の中でパン食べながら移動。
大塚へ。
ちょっと余裕があったので、ホープ軒でラーメン♪
だって大塚なんだもん。
シェイクスピアの森、というシェイクスピア戯曲を言語で読む会が30年を迎えたお祝いのイベント。
「真夏の夜の夢」を朗読上演。
江戸馨さん、ティターニアとパックを原文で。
自分にもおなじみの冒頭の長い台詞が美しい。
そして、久しぶりに東京を離れているくみちゃん(牧野久美子)が参加。
牧野久美子、つかさまり、そして自分の3人に江戸さん、音楽の佐藤圭一の5人でシェイクスピア朗読会を10年続けた。
もちろん10年続いたことがすごいので。
このメンツが揃ったのは2年ぶり。
台詞を言って、くみちゃんの声が返ってくる。
心臓のあたりが熱くなる。
やっぱりいい。
いい女優だよなあ。

無事終了後、かなやん(かなやたけゆき)のお誕生日だったので大塚駅前で飲む。
かなやん、大きくなった♪
それにしてもこの店は広東語だ。。。
楽しく飲んで幸せに。
また全員揃う日を楽しみに待っているからね!
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ドキュメンタリーを見る夜

2014-08-27 00:39:08 | 丹下一の泡盛日記

月曜、火曜と連続でホールのお仕事。
お弁当を出していただいた。
これ好きな奴♪
そういえば、最近おこわ作ってなかった。
静荘の頃のご馳走は笹の葉に包んだ中華ちまきだったのだ。

ホールに缶詰になるとちょっとした事務仕事もできなくなるのがストレス。
まあ、当たり前だ。
舞台に立つ人たちにとっては大事な本番なんだもの。
それぞれに様々な舞台を展開している。
プロ/アマ、有名/無名関係なく、世の中色んな人がいるんだなあ、と実感。

ホールの仕事の後は、なぜか飲みたくなる。
なんでかなあ。「本番」の後だからかな。
24時近い深夜のスーパーで値段が下がった刺身を買って焼酎を飲む。
この頃、日本酒が重たい。
寒くなったらこの重たさがいいんだろうけど。
そして、深夜だけど録画したドキュメンタリーをみる。
少ない睡眠時間を削ってるのだけど、見ておかんといかん。
山本五十六やヒットラー政権下のユダヤ人のストーリーなど。
「アイヌはいない」などとたわけたヘイトスピーチをしてしまう地方議員は40代。
あるストーリーによると和人が支配していた「北海道」ではアイヌの女性を強姦してもタバコ3ヶ月分渡せば示談成立だったとか。
そうやってエスニッククレンジングしていたのだろうか。
和人の自分にとってあまりにも恥ずかしい話なんだが、彼はそんな和人の子孫であることを気にしているのだろうか。
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鎌倉・建長寺での天女座とデジタル掛け軸のコラボ

2014-08-24 23:17:02 | 丹下一の泡盛日記
日曜日、幸せな稽古の後はさくっと帰宅。
シャワーを浴びて幸せな時間も一度流す。
そして、鎌倉へ。
逗子を離れて3年になろうとしている。
不思議なことにこの頃、逗子、鎌倉に行くことが多い。
イベントも多いから当然かなあ。


夕暮れの小町通を駅へ向かう観光客の人並みをかき分けながら逆方向に歩く。
この地元民のような感覚が懐かしい。
八幡さまの左側を抜けて20分も歩けば建長寺。
静かな道が嬉しい。

19時30分頃から、との話だったが、すでに始まっていた。
長谷川章さんのデジタル掛け軸と天女座のコラボレーション。
建長寺は何度も来ているが、暗い時間に中に入るのは初めて。
そこはデジタル掛け軸で別世界に。
面白いのは、建長寺の空間が染められているにもかかわらず、建長寺は建長寺でいること。
ちゃんと両者がコラボしている。
デジタル掛け軸の映像はゆっくりとだが確実に変化し続けている。
それも面白い。
この空間に立つというのは、実はかなり気合いがいるのではないか、と思う。
2001年の韓国水原の国際演劇祭で世界文化遺産になった門に映像を投影し、その前で舞踏をした日本人2人を思い出した。
そして、あの時とは映像の完成度が全然違う。
天女座の2人は、この映像(デジタル掛け軸)の中で何度も演奏してきているからか。
存在感が自然で。
紫帆さんの即興やとんちゃんのヴォイスがいい感じでコラボしている。
もちろんこの2人だもの、屹立するおとがある。
立ち会えてよかった!
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内田真嗣さんのトランペット

2014-08-24 17:42:45 | 丹下一の泡盛日記
昨日の夕方、大事な先輩からLINE「今何してます?」。
これが彼の口調そっくりだったのでついついお返事出してしまったのだ。
そして、次の返信メールで様子が変なのに気がついた。
最近流行の「乗っ取り」にあっていたのだった。
もちろん相手にはしなかったのだけど、すぐに先輩の留守電に吹き込んだ。
その頃には、あちこちから彼のところに連絡が行っていたようで。
金銭的な被害には繋がらなかったようだけど、自分のすぐ隣でこんなことがあるんだなあ、と驚く。


今日は、神奈川新町のスタジオ借りて「ノスタルギガンテス」の稽古。
トランペットの内田真嗣さんが初登場。
13歳のときからの友人。
彼はトランペットを吹き続けている。
N.Y.にはもう何回行ったか数えてない、と。
ここ数年は秋吉敏子(すみません漢字難しくて昔の書き方)さんとの共演で有名。
しかも社会人としてもなんかすごいことやっている。
(30歳の頃、博士号取ったときの英語の論文プレゼントしてくれたんだけど、何が書いてあるのか化学の記号も含めてさっぱりわからんかった。。。。)
彼のおとで自分が声を出す日が来ようとは、感無量♪
保高史子もおとに助けられてワンステップ踏み込もうとしていて嬉しい。
それにしてもこの調子で日程はびっしり。
酒飲んでる余裕、ないなあ。。。
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シェイクスピアを原文で

2014-08-23 18:21:33 | 丹下一の泡盛日記

新宿駅の片隅にこんな看板が残っていた。
ここはかつてのバイト先でもあり、こういう懐かしいデザインの看板を見るとふっと高校生時代にワープしたような気持ちになる。


昨日は、中野でシェイクスピア朗読会の稽古。
「真夏の夜の夢」を読むのだけど、シェイクスピア愛好者のお招きの特別な会。
江戸馨さんが原文でタイテーニア/ティターニアを担当。
自分はその相手のオーベロン。
もちろん日本語で♪
まあ、一応、どこを読んでいるかはわかるもんね。
面白い。
米語ではなく英語、しかも16世紀の。
今の英語もおとがよくはねるので、米語になれた耳には聞き取りにくい。
だが、江戸さんが演出する時によく「音楽のような」という「ことばのおとの流れ」は非常に良くわかる。
彼女は40年近くをこのことばたちと向き合ってきたんだよなあ。
自分も何度も演じてきたボトムを若いかなやたけゆき君が担当。
横で聞いていて面白くてくっくと笑いをかみ殺していた。


がっちり稽古した後は、西荻窪の飲み屋へ。
この店は何を頼んでも美味しいので、実にやばい。。。
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茅根さんとの最初の稽古シーズンが終了

2014-08-22 00:44:19 | 丹下一の泡盛日記
昨夜、保高文子と「ノスタルギガンテス」の稽古をしている夢をみた。
これは、構成・演出者としてはいい兆候。
天女座にいるときも寝ている自分がもぞもぞと動き出しているのを見て「お、稽古してる稽古してる♪」と言ってたそうな。
たくさん稽古して目が覚めたら、まだ3時だった。
そこから4時くらいまで寝ながらプランをまとめて、気がついたら眠りこけ。
まだいいかなと思ったのが8時前。
あっと気がついたら10時だった。。。。
それでも「徹夜稽古」のおかげで最初のメモ書きは書き終えた。

それを抱えて稽古場へ。
茅根利安さんは、本来の「言葉の海へ」の稽古に入っている。
稽古を見学させていただいた後、「ノスタルギガンテス」の稽古。
茅根さん、疲れているはずなんだが、と思いつつも色々とお願いしちゃうわし(^o^;;;
即座に立ち向かってくれる。
ありがたい。
というか頭が下がる。
充実して終了♪
3人で中華料理屋へ。
最初の3人のシーズンが終了。
茅根さんが戻ってくるのは、もう本番直前だ。
再び保高史子と稽古場にお籠りする日々が始まる。

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