泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

プレイバッカーズの稽古

2008-11-30 09:16:54 | 丹下一の泡盛日記
 昨日はプレイバッカーズの稽古。このところ自分はどうも煮詰まっている。
 プレイバックシアターの方法論は信じているので、その中でそれをどうメンバーのみんなに伝えるかが考えどころ。難しい。
 
 現代演劇の世界に限らず世間一般では「否定」は普通のことだ。むしろ「そこができていないよ」と指摘するのは親切なこととされている時も多い。自分も長い間そう思っていた。
 そしてプレイバックシアターの世界を知ってから舞台に立つ人間としてそこには大きな矛盾があることに気がついた。
 もちろん大抵の場合「You don't know what you don't know」なので、そこをどうするか。ただ、長い間作業を見続けている演出家の舞台が「否定」を続けてきた結果、自分にはそぎ落とされるのを通り越して、やせ細っているようにしか見えないことが多い。

 問題は個人の意識の深さなのだ。それは自分で修行するしかない。同じ作品を同時に見ても各自が全く異なる感想を持つのは当たり前のこと。
 
 稽古はいい時間だった。今日はアクターはショートフォームしかやらなかった。かわりにミュージシャンをやった。
 帰宅して再びピアノに触る。
 こんな日は楽器を触るといい集中が生まれてストレス解消になる。もちろん誰かに聞かせられるようなレベルのものではない。
 その後、沖縄公演のビデオチェック。「結構いい音だしてるじゃん」ととりあえず自分で自分を褒めておく。

 今日は娘2と埼玉県までコンサートに。娘2、なんか気合が入っている。自分はどちらかというと洗濯していたいんだけどなあ。
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娘2、大遅刻

2008-11-29 00:16:15 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜、娘2の新曲を聴いていたら遅くなってしまった。気がつくとワインが一本空に♪ もちろんしゃしゃり出てギターやピアノでタッチをつけていたのだ。
 かみさんと二人して爆睡。
 スタッフの弟が階下に出社してきた音で目が覚めた(^o^;

 うちの弟のすごいところは瞬時に状態を理解しさっさと犬たちを散歩に連れて行ってくれるところ。自分もへらへらしながら「あ~ありがとうございます」などとつぶやきながら下りていく。
 と、Cちゃんはちきんと出かけた形跡があるのだが、娘2のお弁当が置いてある。「!?」
 次の瞬間、階段を上りドアが開きっぱなしの娘2の部屋に入ると制服に着替え終わった娘2がへらへらとごまかし笑いをしながら自分を見上げている。
 家を出るべき時間から2時間は過ぎている。

 先日も「勉強頑張るから」「頑張らんでいい。一生懸命やれ」「わかってるからあ~」なんて会話があり、夜は結構勉強していたのだが。これじゃ話にならんぞ。
 自分用の朝ご飯をつくっていると「少し時間があるからつくって」「さっさと行け!(怒)」「電車の関係で大丈夫だからあ」
 水餃子を茹でご飯と納豆。ぱくぱく食べる。ついでにお供えの赤福も。「あ、それ行き先決まってたんだぞ」「ふ~ん。開けちゃったよ」「ま、しかたないか」

 お昼過ぎ、外出中の携帯に娘1から電話。「今家来た。赤福取りに来たんだけど、どこお?」「あ、それ開けられちゃってるから残り持って行って」「さいて~~~~!!」
 
 夜はオーディションへ。途中で電話「おしてるから1時間遅らせて」。もう品川だよ。
 で、本屋に。実はほしい本があったのだが、見つからなかった。なのに別のものを5冊ばかり購入。

 昔からそうなんだ。ほしい服ははっきりとしているのに買いに行ってもその通りのものがない。そして成り行きで別の服を着ている。 

 仙台のOCT/PASSから12月公演の招待状をいただく。今度こそはなんとか。
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渋谷駅で「明日への神話」をみる

2008-11-27 23:15:56 | 丹下一の泡盛日記
 火曜日はひたすらお仕事。そして夕方リビングを徹底的に片付けてストーブを出す。
 電子ピアノを動かして、その上にキーボードを置いたら具合が悪かった電子ピアノの機嫌が悪くなり音が出なくなってしまった。。。

 水曜日はこもれびホールの稽古。総合演出の井村さんはツアーでアジアを回っている。「今どこですか?」と携帯にメールしたら「クアラルンプール。明日初日。疲れた」とレスが来た。
 てなわけで代理演出。配役も発表。稽古後講師のHさんと弟交えて飲む。

 今日は今年最後の朗読会の稽古。遅刻する。だってだって。。。まあ、言い訳はいえない。
 疲れがたまっているのだろうか、どうも口がまわらない。珍しく何度もやり直し。だがシャイロックのパートに来ると元気だ。電車で座席に座ったとたん眠ってしまうのだからしかたないか。

 渋谷駅で復活なった岡本太郎さんの「明日への神話」をみる。96年~99年、岡本家と様々なかかわりを持ってきた。
 今、青森のホテルにある「河神」というオブジェは自分が千賀企画の時代に上演した岡本かの子の「河神」のときに装置で使ったもので、その時に名前をつけたものだ。
 「明日への神話」のことも敏子さん(養女)から何度も聞いていた。
 
 敏子さんは以前は物静かな、いかにも陰で支えていますという感じの方だったが、太郎さんが亡くなってからは、まるで彼がのりうつったかのようなエネルギッシュさ。
 ストライプハウス美術館での公演の後、片づけをしている自分のところへやってきてさっと腕を取り「後始末なんか若い人たちに任せちゃいなさい。今日はゆっくりワインでも飲みましょう♪」
 二人で腕を組んで夜の六本木に繰り出したのがなつかしい。

 そしてがんがん飲みながらうかがったたくさんの太郎ストーリー。今は記念館となってしまった青山のおうちでテーブルからポット、カップすべて太郎さんの作品でお茶をいただきながらうかがった数々のストーリー。
 それは関弘子さんにうかがった観世寿夫さんのストーリーともあいまって自分のバイブルでもある。

 岡本太郎美術館のガラスの向こうに行ってしまった梵鐘「歓喜」を自分は舞台で叩いたことがある。その時自分が買ってきてセットした金具がそのままに美術館で使われていてちょっと嬉しかった。
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祭りの終わり

2008-11-24 08:15:52 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜の晩ご飯は大ママのさんまの刺身、とんちゃんの地鶏鍋などで盛り上がる。自分ととんちゃん、かみさんは大吟醸をちびちびと。
 その後客席にセットしたコタツに入りながら本番のビデオをみる。みんなで大笑いしながら楽しんだ。

 大ちゃんの代役として登場した梅ちゃんも気合充分。精一杯の存在感が素晴らしい♪
 紫帆さんのウズメの舞はトランス寸前で本人が止めた。危なかったが、その分過激で素晴らしい。さっちゃん(十文字覚)のオロチもすごいがヤソカミの筋肉舞にも大爆笑だ。眞朝も大阪人の本領発揮。
 久しぶりの舞台となった水木菜花さんも大活躍。彼女が偶然歌った名古屋のういろうのCMソングが今回の鍵。
 アマテラスの原水音さんや十文字望さんも存在感が違う♪

 郵便局員の川上さん、年に一度しか舞台に立たないのにどうしてこんなに素敵なんだろう。自分が本番で飛ばしたアドリブもきっちり投げ返してくれる。オロチの尻尾のさばきの細かい技に大笑いして感動。ありがたい存在だ。
 そして体調不十分だったが舞台でエネルギー復活したとんちゃん。いきなりふった大量のセリフもなんなくこなしている。さすがだね。
 たくさんの素敵な仲間たちと思いっきり遊んだ後の幸せな気持ちはことばでは言い尽くせない。
 
 夜は下の露天風呂に。座敷に移りチューハイ舐めながらとんちゃんと内緒話♪ さて来年が楽しみだ。

 これから逗子に戻ります。からだはぐったりしているけど心は充実。天女座チームも大阪移動。みんな「次」が待っている。
 天女神楽に集まってくださった皆さまにあらためて心より御礼申し上げます。ありがとうございました。
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天女神楽その5無事終了

2008-11-23 16:47:01 | 丹下一の泡盛日記
 おかげさまで昨日の「天女神楽 その5」は大成功だった。当日まで様々なアクシデントがあり、また本番直前に役者が入れ替わったりシーンをカットしたりと変更に次ぐ変更だったが不安に思う人は誰もいなかった。
 大ちゃんの休演もみんなが彼の体のことは心配したが舞台の内容を心配する人は一人もいなかった。
 素晴らしいチームだ♪

 終演後の交流会では過分なお褒めのことばをたくさん頂戴したが、もちろん自分が代表して受け取っているだけで、チーム全員の栄誉だと思っている。
 「じょふくさん」から7年目。天女神楽でも5年目。神楽一座は大きなステップを越え、次のステージに移行したように思う。

 そしてはやくも来年の話が。出演希望が相次ぎ、こんな役やりたいと具体的な希望も。

 今朝は15人で一緒に朝ご飯。その後、片付け。そして同志社の学生たちやお客さんを熊野古道に案内する。その後、じょふく茶屋へ。
 晴れ渡った空、気温は先日までの冷え込みが嘘のように上がり、Cちゃんなんか半そでのTシャツだ。
 なんて平和なのどかな日なんだろう。これが一番のご褒美なのかもしれない。

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梅ちゃん登場

2008-11-21 13:02:22 | 丹下一の泡盛日記
 昨夜遅く、京都から梅ちゃん到着。先日のプロジェクト科目の生徒だ。取り置いてあった晩ご飯をはぐはぐ食べる。「京都駅で買ったパンしか食べてないもんで」ご飯3杯おかわりする。若いねえ♪
 実は昨夜の稽古でスサノオ役の大ちゃんが足を負傷。真っ青になった。そんなところに、気がつくと目の前にイキのいい若い衆がいるではないか。
 というわけで朝から稽古と相成った。

 今回天女神楽は5周年。助成金も頂き地元の新聞各紙で大きく取り上げていただいてるばかりか英字情報誌でも1ページの記事になっている。問い合わせの電話も来ている。
 だがこの天候の急変。いきなりの寒さで鍛え上げた大ちゃんのからだもちょっとおかしくなったようだ。
 これも天命と受け止め、さてこれから大ちゃんのための別の場面を考えます。

 昼間、梅ちゃんと菜花さんを連れて花の巌にお参り。青空に巨大な岩がどっしりと腰を据えている様はすごみがある。エネルギーをいただいて天女座に戻る。
 さて、今夜が正念場。だからちょっとこれからお昼寝♪
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天女座到着!

2008-11-20 11:05:03 | 丹下一の泡盛日記
 昨日、4時半過ぎに出発。聞きたかったCDをまとめて仕込み(うちの車は全部で8枚入るのだ)、がんがんかけながら名古屋を目指す。
 6時過ぎにサイドミラーにうつる空があの夜明けの黄色に染まり始めるのをみつけた。
 空は晴れ渡り富士山の山頂の雪が最初に朝日を受けてきらきらと輝いている。大きい。それを横目でちらちらとみながらぶっ飛ばしてゆく。
 途中で大休憩。30分仮眠。なんたって3時間ちょっとしか寝ていない。
 そして相変わらず富士山はでかい。

 10時半、名古屋市内の水木菜花さんちに。荷物や新作カレンダーを積み込んで再度出発、と思っているところにメールと電話。パソ立ち上げて対応する。はあ~、なかなか熊野モードにさせてもらえないねえ。
 それでも5時前には天女座に到着。
 うう、寒い。熊野市に入ったときの気温は6度。みんなも寒い寒いを連発。セーター重ね着してストーブ焚いて稽古する。
 
 稽古は爆笑の連続。すっかり新しくした台本だけど、あたまから作り直してよかった。
 稽古後、大ちゃんが「お燗すると旨い酒持ってきてるからね」「♪」。水木菜花さんのお母さんの手作り塩辛も。
 男3人、キッチンでつまみぐいのつまみ飲み♪ うう、旨い。あったまる♪

 ベッドで寝ている間もずっと芝居の夢をみていた。なぜか仙台で舞台の稽古をしている。その間にも天女神楽のイメージがわいてくる。目が覚めて忘れないうちにと何人かに話す。
 朝ご飯の後、とんちゃん(矢中鷹光)と四方山話。それが全部アートにつながっていく。こういう話がこの頃できなかった。それだけでとても元気になった。
 さて最後のシーンのイメージは固まった。今日中に書けるかな?
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ようやく一段落

2008-11-19 00:10:00 | 丹下一の泡盛日記
 今日は午前中、都内でオーディション。そのうち書きたいが普通入ることの無い場所に初めて入った。ま、なんてことない、普通のお役所みたいだった。

 逗子に戻りひたすら所用をこなす。夕方、外出先で娘1から電話。「どこにいるのお?」
 なんとすぐ近く。家に連れ帰りご飯食べさせる。娘1、車の中から嬉しそう。
 ご飯も「食べすぎちゃったよ」。そして、冷蔵庫をあさりはじめる(-_-;

 娘1が帰った後、娘2が帰宅。ひとしきりあって仕事の続き。ようやく一区切りつけてパッキング。車に荷物を積み込んだら0時すぎてる。。。4時には出発したいので、3時間は寝たいなあ。
 いよいよ天女神楽本番。楽しみだ!!
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ちゅら海水族館から伊江島の海を見る

2008-11-17 11:39:46 | 丹下一の泡盛日記
 土曜日の晩、屋良さんの奥さんと飲んでへろへろになってホテルに戻ったが3時間半の睡眠で目が覚める。8時出発なのだ。
 さげちゃん(捧箸一男)の手配でレンタカー。ちゅら海水族館へ。先だって鹿児島の水族館で新鮮な感動を味わったからだけではない。実はかみさんのお母さん大ママの父親、つまりかみさんの祖父が先の大戦中にちゅら海水族館の目の前の海に沈んだままになっているのだ。
 当時、目の前の伊江島には東洋一の空港があったそうだ。かみさんの祖父は台北から飛んできて給油。再び飛び立ったところをB29に撃墜されたそうだ。
 すでに制空権もなく無謀なフライト。2機の飛行機が同じ書類を持って日本を目指し祖父の乗った機は落とされもう一機は無事に着いたとか。

 大ママはこの海を見たことがない。いつかお連れしたいと思っている。その前にみるいい機会だと思ったのだ。
 巨大なじんべい鮫が泳ぐ水族館も素晴らしかった。また父親に電話してぜひみるように、と指示された今帰仁城跡(世界文化遺産)もよかった。

 那覇に戻り沖縄料理屋で晩ご飯+泡盛~古酒♪ 自分はこの3日間ずっと泡盛を舐めている。
 この店でスーチカーという豚の三枚肉の塩漬けを食べた。塩辛いので薄切りにしてあるのをちょっと齧って泡盛をちょびっとすする。陶然♪ こんな旨いものがあるなんて知らなかったぞ。
 大昔、スペインの豚肉の塩漬けの話を聞いたのを思い出す。あれもこんな食べ物なんだろう。ようするに保存食だ。
 空港で見つけてブロック2つ買って帰る。

 今回の沖縄公演は、主催のグループの女性たちのエネルギーの素晴らしさ、炊き出しの心づくしのお昼ご飯の美味しさ。そして重くて深いストーリーを精一杯受け止めることができたと思う達成感。
 8年間のプレイバック人生の中でベスト3に入る公演だったと思う。

 帰宅して今朝みると冷蔵庫の中は空っぽに近い状態だ。水曜日からは熊野が待っている。今日のうちに家中をリセットしなければ。
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沖縄公演、無事終了

2008-11-16 07:49:01 | 丹下一の泡盛日記
 昨日は午前中に小屋入り。午後、沖縄国際大学(2004年に米軍のヘリコプターが墜落した)の講師・武田先生の講演に続いてプレイバックシアターの公演。
 自分は今回ミュージシャン。まあチーム編成でそうなったのだがかえってよかったかもしれない。思いは重く深くありつつ客観的に舞台をみながら渾身の音を出すことに集中した。

 戦後のつらい思い出や50年前に自分の小学校にジェット機が墜落した事故でPTSDになり冬でも教室のドアや窓を開け放して(すぐに避難できるように)授業をしたストーリー。
 従軍慰安婦の話まで飛び出し、タイでの日本向け人身売買のストーリーを勉強している自分たちと重なってびっくり。

 終演後の懇親会をへて一度ホテルに戻りお風呂に入ってリフレッシュしてから宴会という「理想の」展開♪
 沖縄ではプレイバックシアターをやる方たちがたくさんいる。
 オリオンビールで乾杯した後、泡盛のロックを、ええと何倍飲んだか思い出せない。。。
 24時近くに解散。

 自分はその後、ジャズピアニスト屋良文雄さんのお店「寓話」へ。屋良さんは体調崩して入院中だったが奥さんと久しぶりの再会。
 息子さんのピアノを聴きながら幸せな時間。

 さて今日はちゅら海水族館に出かけます。その前の海をみるのが一番の目的です。
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