泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

服装計画が決まらない

2024-07-27 00:06:10 | 丹下一の泡盛日記
さすがに現世に戻るにはまだ早いのか、身体が重い。が、もちろんそんなこと言ってはいられない。
お弁当持ってお仕事へ。
肉体労働としては大変だったけど(本音をいえば、まだまだ大丈夫)、それ以上に素敵な和の笛の音(ね)を真横で聴くことができたりして、ちょっと幸せに。
横笛は持っているしプレイバッカーズの公演でも吹いたりしたけど、実は苦手。
基本は小学生レベルなので、縦笛がいい。。。
そして、横笛は演奏者が体重かけないと音が出ないところがいい。音の深みが違う。
深夜、帰宅して明日の北海道行きの準備をしていたのだけど服装計画が決まらない。
モロッコで持参した服が裏目に出て残念だった。
今回はたった一泊なんだけど久しぶりの北海道公演だもの。
もちろんパリ・オリンピックの開会式は録画予約。
だってパリだもの。ものすごく楽しみなのだ。
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高円寺から下北沢へ

2024-07-25 23:26:24 | 丹下一の泡盛日記
夜が明けて、別世界から戻ってきたような気持ちで風呂に浸かる。
本当に大きな節目の季節が始まっている。
もちろん世間は、何の関係もなく暑い夏の日。

高円寺へ出向き、金子あいさんの「平家物語」に立ち会う。
お題は木曽義仲で、自分の発表会でも最期の部分はやっているし、原文はほぼ頭に入っている。
いい舞台だった。
ベースとチェロの音との絡みが深まっている。また新しい地平を開いていらっしゃる。素敵な舞台を見終えて、自分も久しぶりに平家をやりたくなる。
そして、下北沢へ。
火曜日(も)閉まっていたラーメン屋が開いていて、久しぶりに入る。
脂っこくもなく、肉で埋め尽くされてもいないラーメンが下北沢で食べられるのはここくらいか。
そして、コーヒーが飲める場所を探すのに苦労するようになったこの頃。
ニューヨークの地名がついたラウンジは音楽がうるさくて、これ彼の地だと成立しないんじゃないだろうか。
実は、この頃は昼と夜の「お出かけ」がある時は、その都度自宅に戻る癖がついている。
電車内なら資料の音源や映像もスマホでチェックできるし、座れたらうたた寝もできる。
自宅にいる時間が45分もあるならば、シャワーを浴びてリセットし食事を済ませて出かけられる。
自分で入れたコーヒーの方が美味しいし、ご飯も、残念ながら大抵は、そうなってしまった。今日も、一度戻ればよかった、と反省。
そして、満席の少年王者館の東京公演初日へ。
この「それいゆ」という作品は記憶に残っていて、井村昂さんから再再演の連絡を受けて即座にチケットをお願いしていたのだけど、まさか「こんなこと」になるとは思わなんだ。
1992年、井村さんからいただいた仕事の舞台で少年王者館の女優と知り合い東京公演があるというのでスズナリに出かけた。
衝撃的だった。この舞台の衝撃は、本当に今も忘れられない。
仙台の十月劇場、IQ.150に続いての衝撃で、「東京」って何、と考えざるを得なくなった。
以来、機会があるごとに舞台に立ち会ってきた。もちろん井村さんのおかげでもある。
この王者館の舞台に触れたので、今、自分は舞台で映像を使っている。
今夜のスズナリの初日、終了間近の場面で窓を閉めた井村昂さんの存在感は心に刻みつけられることだろう。
「カーテンコール」がなかったこの劇団が拍手に応えて二回もカーテンコールしてくれたのも、ちょっと切なく、嬉しかった。
今週は三日を下北沢で過ごしている。明日は現世に戻らねばならない。
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暖かで厳粛な時間

2024-07-25 09:51:14 | 丹下一の泡盛日記
水曜日は朝からお出かけ。
若い頃から葬儀に参加することが多かったように思う。
そしてこの業界では人手が足りないケースも多く、若い男子だったので、なぜか家族でもないのに棺を運ぶお手伝いをすることも何度か。
静かだけど暖かで厳粛な時間。その後は、穏やかに美味しい食事。
地下鉄に乗って、なんだか別世界から現世に戻ってきたような気持ちだった。

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シェイクスピア朗読会、無事終了

2024-07-24 01:13:19 | 丹下一の泡盛日記
前夜、激しい雷雨で家の中にいる身分としては、一瞬の停電もあってとても素敵。
火曜日は東京シェイクスピアカンパニーと下北沢で朗読会。
お題は「真夏の夜の夢」。
この有名な戯曲は1991〜4年とプロトシアターで上演したことがあり、役者としてもその時の様々な体験が足元にある。
その最終公演に立ち会ってくれた江戸馨さんとこれほど長いおつきあいになろうとは。
そして、小さな空間でも中身は濃い、幸せな時間をマチネ・ソワレと過ごした。
打上げの飲み屋で旧知のチームと偶然出会う。だって下北沢だもの。
旅立った人、残された人、思いは巡る。


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野菜を食べたかった

2024-07-23 11:14:07 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は、火曜日の下北沢でのシェイクスピア朗読会の稽古。
読めば読むほど発見がある。面白いものだ。
サクッと終えてスーパーで野菜買い込んで帰宅。
晩御飯は冷や汁。
こういうものをずっと食べたかったけど、一回作ると量が多くなってしまうので控えていた。
この日は、2人分以上をかっこんでしまった。
その後、カレーのルーを仕込み出す。
続けてケールとアンチョビのジャガイモ。小さくカットした野菜の蒸し焼き。
野菜をガッツリ食べたかったのだ。
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プレイバッカーズの稽古

2024-07-22 08:46:51 | 丹下一の泡盛日記
日曜日はプレイバッカーズの稽古場へ。
月末には久しぶりに北海道伊達市に行くことになっていて、その公演のための最後のリハーサル。
ここ数日、冷蔵にやられているのか身体が重たい。そして軽い脱水、かも。
なのでちゃんと出しを取って汁物も持参。身体が水分を欲しがり、稽古の合間にスープだけを飲み干してしまった。
前夜プレイバックシアターのことを散々話したのだけど、久しぶりのリハーサルで、身体がついていかない感じ。
瞬発力が落ちている。
台本がある「お芝居」の時間が長かったからなあ。この身体感覚の違いを明確に言語化できないのがもどかしい。
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北池袋の素敵な空間

2024-07-22 08:37:57 | 丹下一の泡盛日記
土曜日、芸能祭の下見会から一旦帰宅。
冷房で冷えた身体を風呂で温めて、出撃。
西の方から雷雲が迫ってきている。降られずに電車に滑り込んだけど、目的の駅に着く頃には激しい夕立が始まっていた。
20代、新宿の静荘という四畳半のアパートで暮らしていて。
その隣の部屋も借りて拠点にしていた。仙台の演劇人の宿泊所になったり。
取り壊される前はNYから来た役者たちが3ヶ月暮らして日本公演。
今でも楽しい9年間だった。
そのアパートを彷彿とさせるような空間が北池袋にあり、そこで若い2人の演出家とお話しする機会をいただいた。
この場を設定してくださったSさんにもお話しする機会がなかったような90年代の東京で小空間を拠点に「身体」を追求していた演劇人たちのことや山伏神楽についてお話ししたり。
海外での体験、そしてプレイバックシアターについて。
屋根を叩く大きな雨音も懐かしい効果音となり、脳内が整理されていくような幸せな時間だった。
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民俗芸能祭下見会

2024-07-22 08:21:48 | 丹下一の泡盛日記
土曜日、恒例の毎年12月の神奈川県の民俗芸能祭の会場下見会。
桜木町の横浜銀行本店1階にあるはまぎん財団のホールへ。
電車内の冷房がきつい。
カフェでプロデューサーのNさんと落ち合ったのだけど、店に入ると自分の前に3人の女性がいて(店員さんは2人で各自最初の2人に対応)、それぞれが「ええと。ええと」と「あの〜」を繰り返している。その後の3人目も同様で。
自分の後ろにも何人もの客が並び出している。
最初に前のお二人を見た瞬間からその状態が想定されて、密かにストップウォッチで時間を測り始めていた。
嫌な客なんだけど、決して店員さんの対応が遅い、ということではない。これは自分の主観と物理的な時間の差異を明確にする試みで、信号待ちの時なんかもやってみることがある。自分が疲れていたりして、長く感じてしまうことがあると明確にすることが目的で。
3分くらい経ったかと感じていたが実際は60秒くらい、なんてこともあるからだ。
事実、店員さんの対等はとてもテキパキ。ただ客の「決定」を待つ時間が長いのがかわいそうだ。
この時は4人目の自分が飲み物を受け取るまで、6分を超えていた。
下見会は無事終了。素敵な団体さんとまたご一緒できる喜びと「そういう転換は聞いてないです」もいくつか判明し、今年の本番は気合いが入りそうだ。
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久しぶりに西の山々を見た

2024-07-19 23:17:17 | 丹下一の泡盛日記
久しぶりに西の山々を見ることができた。
この日もホールのお仕事。お弁当二つ持って出かける。
暑い。
江戸時代だったら、かなりな人死が出るだろうと思われるような。
そして電車の中は、寒い。
舞台では、先週に続けて人生最後の時を迎えた男の話が演じられていて。
どうして「死」にまつわるストーリーばかりが、と考えさせられる。
そしてメールを開いたら、訃報が飛び込んできたのだった。

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夏が近づくと

2024-07-18 23:28:59 | 丹下一の泡盛日記
暑さのせいか、なんだろう。悶々として目覚める。
もちろん将来への不安が高まっているからに違いない。
父の長兄は戦死している。
その島は銅の鉱山の奪い合いが今でも続いているそうで、お参りにもいくこともできない。
1枚だけ残されている写真を見ると人の良さそうな未熟な若い男子の顔。
歳の離れた弟である自分の父を可愛がってくれたそうな。それが伝わってくる写真。
母は東京で育ち、空襲の生き残り。火の海の中、走って逃げる小学生の女子(母)を背後を飛ぶB29から撃った米兵の顔を今も覚えているという。母は奇跡的に生きのびた。
だからイラクの一般市民をドローンから撃ち殺す米兵が「兵士だと認識していた」という言葉を自分は信じない。10歳で走って逃げる少女を「敵兵」と考えていた。今だってそう言い張るのだろう。
もちろん無抵抗な「獲物」だと考えて、圧倒的に優位な立場から撃ち殺そうとしたに違いない。
だから今国内にいる在日米軍も所詮同類だと考えている。沖縄では少女を殺す代わりにレイプし続けている。
今日、木曜日の午後は演劇講座で幸せな時間を過ごした。若い役者たちが一生懸命自分と闘っている。
そして、夏が近づいてくるとヒリヒリと父母が聞かせてくれた戦争のストーリーが蘇ってくる。
今日ご一緒した役者たちが、演劇を続けていけるように、と願っている。
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