泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

下北沢で一人芝居

2023-12-28 12:00:18 | 丹下一の泡盛日記
水曜日、今年最後の観劇。下北沢へ。
馴染みのある街なんだけど「再開発」でなんだか雰囲気が変わってしまった。
この日は先日、衝撃的な舞台を展開してくれた劇団アランサムセの女優キム・へリョンさんの一人芝居。
バーの店内で座席に座った観客を相手に。
自分でも以前、銀座にあった「豆屋」というカフェで挑戦したこともあり、
思った以上に腹が座っていないと立てない体験をしているが、
さすが力量のある人は違う。
いい時間だった。
同席した連れ合いもエネルギーの強い素敵な女優だと。
終演後、近くのカフェでちょっとだけ話す。
舞台だけでなく彼女の「お仕事」も自分には縁のある世界で。
あと2日舞台が待っているので早々に解散したのだけど、
年末年始は仕事が待っているというハードな日程を、乗り越えていくエネルギーを内在させている素敵な演劇人にまた出会えたのだった。
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夕焼けの富士山

2023-12-27 14:24:02 | 丹下一の泡盛日記
火曜日はオフ。
金曜日から「おこもり」があるのでその準備など。
酒屋の配達で、夕焼けが素敵になっていることを知った。

写真ではわかりにくいが、実は上空をジェット機が飛んでいる。
51年前、父がカナダに送り出してくれた。
何もかもが初めてで。
そして不安な気持ちなど微塵もなくて、好奇心が爆発しそうなくらいの興奮。
ジェット機に乗るのも初めてで、離陸の時の「G」に衝撃を受けた。
そして窓から外を見ると夕景の中に富士山が浮かび上がっていた。
強く背中を押してくれて気持ちになった。
「H/Ash」ver.2をどうするかで迷いや悩みの日々なのだけど、
お昼頃、「道が二つあるなら常に厳しい方を」という太郎さんの言葉を偶然ネットで聞いた。
そして夕方、富士山がエネルギーをくれた。
状況は変わらないけど、とにかく進むべし!
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高尾山へ

2023-12-26 15:56:09 | 丹下一の泡盛日記
一年のお仕事を終えて、連れ合いと自然の中へ。
2年くらい前だったか、お宮までは上がったけど、
山頂までは50年ぶりか、の高尾山へ。
ちょうど「お勤め」(不勉強な自分は「飯綱」の世界ではなんというのか知らず)の最中で、口に慣れた「のおまくさあまんだ〜」の真言が聞こえてくる。
最後まで聞かせてもらい、法螺貝と共に修験の方たちが移動していくところも見学。
どこに出かけても、こういうものに出会っていくのはいつものことで。
ゆっくりと山頂に向かう。
手すりにつかまりながらだけど、膝の具合もここまで復活。
持参したカップでコーヒー。
おせんべとチーズの組み合わせは、10代の頃から変わらない「行動食」。
謎。
全山が飯綱大権現の「場」であるはずなのに、なぜクリスマスの飾り付け(と思われるもの)があるのだろう。
キリスト教の侵入、侵犯、と感じてしまう。
降りてそのまま、温泉へ。
露天風呂に浸かりながら、この20年はプレイバッカーズとあちこちの温泉に入ったことを思い出す。
その後は、ぐでんぐでん。

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今年の劇場でのお仕事最後の日

2023-12-24 23:12:19 | 丹下一の泡盛日記

土曜日は、今回のお仕事2日目。
前夜用意しておいたお弁当を詰めて出陣。
テレビを見ない自分は知らなかったが、スタッフは知っていた若い女子がきて歌う。
いい感じだ。
劇場の外にはスタンド花がずらり。
日曜日、暗いうちに起き出してお弁当準備。
今年の劇場でのお仕事、最後の日。
クリスマスイヴなんだけど、カトリックの保育園でシスターたちに育てられた自分は、日本のクリスマスには子どもの頃から馴染めない。
自分の枕元にクリスマスプレゼントを置いていた両親も、早々とやめてしまった。(弟たちは違った)
教会から遠ざかってしまった今も、居心地の悪い日だ。
そして、来年3月11日の「H/Ash」のことを考えていたら、
事務所で「あの地震の瞬間、私は」という話が始まる。
神様がヒントを出している。そして、
「一度、あなたのことを悪く言って去っていった人とは、もう本当の仕事はできない。代わりに新しい出会いが待っている」なんて言葉が、どうして突然目の前に現れるのだろう。
ミック・ジャガーとキース・リチャーズはどうなんだ!?
とも考えるけど。
21時までがっちり仕事して帰宅、風呂。
冷えた身体をゆっくりと暖める。
拘束時間の長い3日間のために二晩酒を抜いていたのだけど、お仕事最終日だもの。
そして、ありがたいことに、2杯飲んだらもう眠いのだった。
今年、劇場空間でご一緒させていただいた全ての方に感謝。
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最初から抱えていたのだ

2023-12-22 23:24:28 | 丹下一の泡盛日記
年末になると様々なことが「終了」していく。
なぜだろう。
そして寂しくなるのだけど。
先日、大きな舞台が終わって「うつろ」なものを心に抱えて、と話したら。
それは、最初から「うつろ」を抱えているのだ、と回答が。
大きくうなづいてしまった。
来年3月の「H/Ash」ver.2のことが決められないでうろうろしているのだけど、
昨夜の岸本さんといい、舞踏家の方たちといい、お話した後には根拠なく何かだできるような気がしてくる。
ありがたい。
金曜日は、3連荘のお仕事の初日。
歌って踊る若い女の子たちを次から次へと見ていた。


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岸本さんと

2023-12-22 09:36:30 | 丹下一の泡盛日記
前日、高円寺でがっつり飲んで。
さすがに頭と身体が重い状態でベッドから這い出す。
様々なことが起きるのは年末だからか。
午後は事務仕事。
夕方、先輩の役者岸本一郎さんと会う。
さすが岸本さん、店に入って「とりあえず焼酎のボトルを」。
岸本さんには「H/Ash」に「声」で参加していただいた。
そんな話は全く出ずに「先」の話が展開していく。
似たもの同士で、ある言葉やイメージが脳のスイッチを押すと
即座に話が別世界に飛ぶ。自分たちの中では繋がっているのだけど。
もちろん一本空けて「次」へ。
昨年、この酒場で鳥越先生の大好きだった日本酒を飲みながら勝手に二人で追悼していた時に、
こんな文章書いたんだ、と見せていただき、その場で「これ下さい!」と叫んでいた。
結果、岸本さんに読んでいただいたものを録音して舞台「H/Ash」で使わせてもらった。
そして「平家物語」から騎馬民族(そういえば岸本さんは「騎馬民族」コアだった)の弓射の話になり、
弘法大師、四国の八十八ケ所が集められている宮島=厳島神社の話になり、
突然「あ、そうか!」と叫んだ岸本さんは演劇研究家のOさんに電話を始める。
楽しい時間。
それにしても二軒目で焼酎のハーフボトルを飲み切るのには、ちょっと時間がかかったのだった。

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「フクシマを思う」劇場打ち合わせ

2023-12-22 09:25:01 | 丹下一の泡盛日記
水曜日は吉祥寺の公会堂へ。
金子あいさんが主催する来年1月の「フクシマを思う」33の打ち合わせ。
舞台監督での参加も4回目になった。
津波と地震を扱う「Hamlets/ハムレッツ」をver.10で終了し、
昨年から「H/Ash」のシリーズを始めたのだけど、
時間の経過とともに何かを見失いそうになることもある。
金子さんからもそんな正直な気持ちを聞いたこともある。
そして、それでも、と自分を奮い立たせている。
だって、東北と東京の温度差はますます広がっているとしか思えない。
福島からの数々の報告は恐ろしいものばかり。
その後、高円寺でイスタンブールに行っていただいた舞踏家のお店に。
もう一人の舞踏家の方とも合流してイスタンブールのお話を伺う。
その中で懐かしい名前がいくつも出てきて。
「あなたってほんとにアングラじゃない」なんてお言葉も頂戴した。
今はそう見えていないのかなあ。

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そして、料理

2023-12-20 23:55:26 | 丹下一の泡盛日記
午前中は整体。
この先生のおかげで再び歩けるようになった。
深謝。
思えば激動の2年だった。
そして、季節の変わり目を告げる現象がいくつも。
「ああ、またか」と思う。
なぜか「積み重ねる」ことは許されていないらしい。
太郎さんが言うように「積み減らす」のか。
午後、吉祥寺駅前の武蔵野会館で来年1月の「フクシマを思う」33の打ち合わせ。
その後、高円寺で10月のイスタンブールの出演者の2人とガッツリ飲みつつ、素敵なお話をたくさん聞いた。
そして、知り合いたくさん。
静かに帰宅。
そして、料理。
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役者としての今年最後のお仕事

2023-12-20 23:42:10 | 丹下一の泡盛日記
火曜日、真っ白になった富士山を見て、横浜へ。
「いじめ防止授業」の2日目は1本のみ。
もちろんこういう流れの時には、何かが起きるので気合充分で臨む。
無事終了。
これで今年の役者のお仕事は全て終了。
長津田駅の蕎麦屋に入り、幸せ。
頭の中を懐かしい曲たちが流れている。
ああ、休めと言ってるのだ、と思う。
残っていた茄子をチーズで焼いて、ワイン。
「次」が見えない。
幸せなことに役者としてはオファーをいくつかいただいている。
それでも「自分が演出するしかない」と決めたあの日以来、
何をやってきたんだろう、と考えてしまったり。
いかんいかん。振り返る必要なんかない。
酒も、爆睡したくて飲んでいるに過ぎない。
心に虚(うつろ)をかけたまま、ただただ飲んで、ベッドに倒れ込んだ。
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誕生日は、いじめ防止授業で。

2023-12-18 23:35:58 | 丹下一の泡盛日記
月曜日は「いじめ防止授業」で神奈川県のちょっと遠いところへ。
昨年に続いての、なので場所には馴染みがある。
ナビの通りに出かけたのだけど、乗り換えの時間が足りず(混んでもいないのに)一本遅れる。いかんなあ。
いい時間を2本過ごして終了。
さすがに眠い。
そして長津田駅の大好きな蕎麦屋でお昼、車内はうたた寝。
帰宅して、風呂、シャワー、そしてお昼寝。
夕方、連れ合いが戻ってきて一緒に寿司屋へ。
誕生日のお祝いをしてもらった。
64歳になった。
18歳で劇団に入り、その年に初舞台。
40歳を過ぎた頃から誕生日は、たいてい「本番」と重なっていた。
その幸せ。
旅先だったこともたくさん。
ホテルの部屋や地方の居酒屋での、舞台の仲間に囲まれてのお祝いが本当に幸せだ。
思い返しても、感謝。
そして「人間老いやすく。。。」なんて言葉は本当で。
それでも、もっともっと先へ、と考えてしまうのだ。
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