泡 盛 日 記

演劇人(役者・演出家)丹下一の日記です。

マメな生活

2011-03-31 09:54:29 | 丹下一の泡盛日記
昨日、ネットが開通したのでこの森の家も「オフィス」と化してしまった。
ちょっと残念な、ちょっと安心したような。

朝は6時には起きてストーブに薪をくべる。
朝ご飯は、五穀米の中華粥に納豆、油揚げと菜っ葉の煮物。そして豆乳。
なんか豆ばかり食べてるなあ。
だが確実に身体が喜んでいる。

樹を切りながら、薪を運びながら、雪をかきながら、汗が流れてくる。
昨夜の雪がうっすらと積もっている。
気温はまだマイナスだろうか。自分はTシャツにジャージの上着で充分だ。
かみさんは入り口のドアにペンキを塗った後、パンと石けん造りに突入。
日が高くなるにつれて気温も上がっていく。

作業するうちに(午前中、家の裏を流れる小さな流れに橋を架けたのだ♪)、だんだんと考えがまとまってきた。
無理をして(経済的にも限界だ)、大きなステージをつくるよりも、このままで四季を過ごしたい。
そしてこれからの1年、たくさんの人をお招きしたい。
自然にどこになにをつくるのか、その流れの中で見えてくるだろう。

みるくの墓もここにつくることにした。
雪が消えたら、これはとりかかろう。
墓碑銘ももう決めた。

身体を動かすというのはこういうことなのだろうか。
汗をかいてるうちに様々なアイデアが浮かんでくる。
4月29日に天女座の10周年で「徐福」を上演する。
自分と女優3人の新しいバージョンで。
一人の男が死んで再生していくストーリーで台本は出来上がっていたが、最初から考え直さなければならない。
構成は元からのもので問題ない。パート1とパート2の2部構成。
大事なのは、御霊沈めと御霊振り。
民俗芸能を学んだのはこういうときのためだったに違いない。

午前中の作業を終えてコーヒー。
あ、これも豆か♪
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森の家から

2011-03-30 22:11:28 | 丹下一の泡盛日記
というわけでかみさんと「森の家」に。
今日は朝から灌木を刈り、生まれて初めて樹を切り倒した。
ばきばき、どさっと。

午後、ようやくネットにつながる。
なのにあんまり見たくない。なんかオフィスにいる時のようにあくせくしたくない。
食事もひとつひとつを丁寧にいただきたいと思う。
無理はしたくないけれど忘れたくもない。

いわき市在住の同級生が「避難命令が出なければ助かった人もいるはず」と怒っている。
行方不明者1000人を置き去りにして避難しなければならなかった原発周辺の地域のこと。
10日をすぎて救助された人もいる。
救助隊が入っていれば助かった人もいるはず。何もわからないまま死んでいった人がいるに違いない、と。
「避難命令」の原因は人災だからね。
昨日、警察が通報を受けて遺体を収容しようとして放射能の数値が高すぎて、と報道されていた。
このエリアは最終的に立ち入り禁止地区になるのだろうか。

仙台の石川裕人大兄、さすが原発推進派の政治家を調べてブログで公開している。
民主党だけでなくもちろん自民党も。民主党政治家だって元自民党いっぱいいるもんね。
そして、みんな今どこにいるのかわからんぞ。
本当になさけない。

そして、これもいわきの友人情報だが、せっかく避難させたご両親も自宅が心配で戻ってきたのだという。
心配なのは「空き巣」。
チェルノブイリのときもそうだったが、避難地域で空き巣が横行した。
避難命令が出た地域も大変なことになっているらしい。
ちなみにチェルノブイリでは、大量の放射能を浴びた家具が盗まれてヨーロッパ中の古道具屋で売られることになり、こちらでも大問題になった。

だれかが「今国土を失いつつある」と言っていたが、実感がある。
そこには亡くなった方の遺体も放置されたままなのだろうか。

これも友人情報だが、行政の「仕分け」がもたつきすぎて、被災者のために、と誰かが焼いたパンが傷んでしまったそうな。
いったい何をやってるんだ! と思う。
プレイバッカーズで全国たくさんの町によんでいただいた。
それはたいてい気合いの入った、そして素敵に「できる」方が一人いて,ということが多かった。
こういう人が行政にいるなんて素晴らしい、と感動することが多かった。

そして、自分が仕事でご一緒させていただいた某市の課長さんは、本番当日大騒ぎに。
というのもそれまで仕事のすべてを下請け業者に丸投げしていて全部やっていてもらったらしく、そのイベントは海外からゲストがたくさん来るもので、彼自身がそのアテンドをしなければならず、つまりもう大騒ぎになっていた。
会場には彼を名指しで怒鳴る声が何度も聞こえたそうで、そのとばっちりが当然、下請けの自分たちにやってくる。
何を言ってるのかわからない電話がかかってくる。
本番60分前で、そんなことよりやるこたあたくさんあるだろうに。
彼はもうパニック状態。
正直言ってがっかりした。
小さいと言えども市役所の課長といえばそれなりに権限もまかされているはずだ。
その中には市民のためのリスク管理も含まれているのは当然のこと。
震災後2週間を経てどうなってることやら。

その片方では日頃の避難訓練の成果ですべての小学生が避難した、という話も。
まだ続く混乱の中、行政の担当者の方たちにはぜひ一生懸命やっていただきたい。
その指令系統も含めて。

国際情勢は非情だ。ロシアはちゃんとスクランブルかけさせるように戦闘機で接近してくる。
この国の底力を試している。
日本は自由主義を選んだんだから当然だよね。
「寝てないから偉い」なんて場合じゃない。ちゃんと寝て危機管理していただきたい。



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「がんばれ」ということば

2011-03-29 06:48:18 | 丹下一の泡盛日記
多くの企業がテレビCMを自粛しているためAC公共広告機構のCMが目立っているとかみさんを含め何人かから聞いた。(自分は普段滅多にテレビを見ないのでわからない)
そして、「がんばれ」ということばが繰り返されるのが辛いと言う意見もいくつか。
先日の新聞に避難所で被災者の方にかけないように周囲すべきことばの一つに「がんばって下さい」というのがあった。
「がんばって」ということばは病気の子どもには禁句だ。また、精神疾患を持つ患者さんにも禁句だということは大分浸透してきていると思う。

阪神大震災のボランティの経験から学んだ話を書いている方がいて、当時、善意のボランティアが大集合して汗を流している中で「せっかく来てやってるのに」という上から目線があったり、中には「元気にしてるとがっかりする」などというものもあった、とか。
もちろんみんな何かしたいと思って集まっているのだが、被災者の方たちとの接し方が不器用だったのかもしれない。
あれから16年。様々な体験を積み重ねてきているはずだが、今回の震災がかつてない体験の集合体のようなものでもあるため、まだまだ不器用な部分ばかりが目立つのかもしれない。

一般からの支援物資に対し「衣服は新品を」と但し書きがあったりする。
以前、支援物資として送られてきた服や靴をみて驚いたことがある。
それらは自分にはゴミとしか見えなかった。
ぼろぼろのシャツやはきつぶして真っ黒になったスニーカー。
捨ててもいいものをそのまま送ってきたとしか思えない。洗うことさえしていない。
食品も期限切れで中身が真っ黒になっている瓶詰めとか。
終戦直後、なんにもものが無い時代はこんなものでも喜ばれたのだろうか?
被災して何もかも失ってしまった方がこれらの「ごみ」を見て「ありがとう」と言うとは自分には思えない。
むしろとても傷つくのではないだろうか。

香港の友人たちがバーでできる小さなイベントを、と紹介したが、もう少し大きなイベントが開催されるようだ。
基本的に彼らのスタンスはお金を集めて赤十字に送ろう、というもの。
外国からできることは限られている。あくまでシンプルに。このあたりのスマートさが自分にはうらやましい。

だから日本でも即座に「今できること」のポスターをつくりネットで配信、などという話を聞くと嬉しくなってしまう。
また、国連で難民キャンプ用の訓練を受けたチームが行政の隙間を埋める作業をすでにはじめている、と聞き、かみさんはそのチームの事務所にパンを焼いて段ボールに詰めて送った。

ちなみに香港では関東(神奈川のぞく)+福島からの野菜は放射能チェックをしてから市場に、となった。
日本の新聞を読んで発禁かと勘違いして友人に問い合わせたら「チェックしたから市場に」と返事。
タイでも日本産の食品(多くは冷凍食品)に抜き打ちでガイガーカウンターチェックが入り始めた。
大騒ぎして母国に引き上げ(させ)たアメリカと冷静な見解をネットでも流した英国ではどうなっているのだろう?

支援とは何の関係もないのだれど、今日からまた「森の家」に移動。
ネット環境を整備して逗子と連携して作業ができるようにするつもり。
森の家では肉体労働がたくさん待っている。仕事が無いので(探してます! 仕事ください!)、呆然としているよりは、具体的に汗をかいたり仕事の準備をしているほうがいい。




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「いつもと同じ」わんこたち

2011-03-28 17:11:59 | 丹下一の泡盛日記
午前中に銀行など。
今月は全く仕事にならないので経済的に厳しい状況が迫っている。
もともとタイトだったところがちょっと上向いてきたのかな、と思っていたらど~んと全部キャンセル。
やりくりするのは慣れてるが現金が無いと支払うものも支払えない。
被災地の方たちも何もかも失って時間が止まった状態なのだろうけれど、今日、今をどうするかが問われ続けてしまう。
それを思えば、温かい家であぐらかいて酒飲んでるんだもの。

まだ素人は被災地に入れないとかで、被災地で迷った犬猫の一時預かり先に立候補した。
阪神大震災の時、仮設住宅が動物禁止で助かったはずのペット(伴侶動物)たちが家族と引き離されて保健所おくりになった。
これは動物を家族としてきた人たちにとって恐ろしいトラウマになる。
そのことが理解されるようになり大分改善されたとはいえ「被災地に貴重なガソリン使ってドッグフード運んだアホがいる」などというネットの書き込みをみるとどうしたものかと思う。

香港の人たちが様々な手作り支援イベントをおこなってくれている。
こういう作業に慣れていると言うか早いと言うか。
酒好きの自分が喜んで参加できるようなイベント。
1杯飲むたびにその半額が赤十字に寄付される、とか。
大人数が参加しなくてもいいし気軽によれるようなイベント。
参考になるなあ。
Hちゃん、ありがとうございます。
ただ、こちらとしては自分なんぞも含めて心に様々な傷が刻まれているので、慎重になってしまう。

夕方、犬たちと散歩。
わんこたちはな~んにもわからずにただいつも通り嬉しそうに歩き、走る。
「一緒に遊ばないんですか?」とボールをくわえてやってくる。
それを見ているとなんだか涙が出そうになる。
その「いつもと変わらない」ところが嬉しい。
何かあってもこいつらは守らないと,という気持ちになってしまうのだ。

帰国した友人から装置の相談。
それをかついでまた海外に出かけるのだそうだ。
そうだね、こういうエネルギーに触れてこちらも始動しなければ。
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「歌舞音曲」が何かわからない

2011-03-28 00:33:39 | 丹下一の泡盛日記
今日は夕方、横浜中華街へ。
本当は今日はプレイバッカーズの自主公演の日だったが、残念ながら中止になった。
結局、今月3本あったはずの舞台は全部キャンセルに。

中華街で矢吹紫帆さんと会う。


4月末に天女座10周年の舞台がある。
絶対やろうね。こんなときだからこそ、と。

昔の日本の映画では「この非常時に歌舞音曲などとんでもない」という台詞がある。
何をもって非常時とするのかわからない。
そして「歌舞音曲」とは何をさすのかわからない。
こういう台詞を吐く人たちは、畳のお部屋で芸者さんと飲んで騒いでいる、という勝手なイメージがある。
芸者さんの芸は素晴らしいと思うが、宴席で酒を飲み、浮かれ騒ぐことが「歌舞音曲」だと思っているのではないか。
きっとストレスがたまっている生活をしているのだろうから、それも仕方ないのだろう。
というのも音楽を含むアートは、それぞれが誰かにとっての「癒し」なのだから。

避難所でギターを弾きながらの歌を聴くことも誰かにとって大事なことになるかもしれないし、エネルギーを爆発させるロックも誰かにとってのストレス解消になるかもしれない。
今こそアートの出番のはずなのだ。
「歌舞音曲」の真実を理解して欲しい。
どうして日本では「技芸」の地位が低いのか。そして芸術(アート)は「お芸術」などと馬鹿にされるのか。

夜中、突然香港から電話。
メールですむところを電話してくるとは、よほど切羽詰まっているに違いない。
「日本はどうなってるの? 訪日するなと強く止められているの」
要するに日本政府の発表と世界で流れている情報に差がありすぎるのだ。
中東はインターネットで政府が崩壊したと書かれているが、日本政府もこういう情報の流れ方を見くびっているのだろう。
お大臣たちは自分たちが英語がわかんないから、みんなわかんないと思っているのだろうか。
日本から脱出する人で空港があふれ、横須賀の米軍基地は閑散としている。みんな逃げてしまった。
米軍住宅がある池子の駅でアメリカ人全然見ない。
こんな報道をきちんとしてくれる局があればなあ。

某仏ブランドは原発事故の直後に「都内の商品はすべて被爆してるから廃棄せよ」と指令を出したそうだ。
フランスと日本の貿易第2位はプルトニウム関係だからフランス政府は日本政府より日本の原発の技術事情に詳しいんじゃないだろうか。
多分、原発推進派の政治家よりは詳しいんだろうな、というより原発の構造を知っていたのか、推進派の政治家たちは?
金勘定だけじゃなくて。

世界中に流れている様々な「情報」を否定できる力が今の日本政府には無い。
ものすごく悲しくて悔しい。
かくいう自分も地震2日目から政府の発表を信じていない。
そのためか、目をそらすような報道、が気になる。

32年前、アメリカのスリーマイル島の原発事故では当時のカーター大統領夫妻が放射能におびえる現地を訪れて「心配しないで」と説いた。
うちの首相じゃ無理なんだろうなあ、って思ってていいんだろうか。。。。
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結婚式で幸せなエネルギーをもらう

2011-03-26 22:46:59 | 丹下一の泡盛日記
今日は神奈川県某所へお出かけ。

18歳から22歳まで早稲田の(大学ではない)劇場にいた。はじめての劇団。
代表で作家・演出家のMさんの娘のSちゃんは当時10歳くらいだったろうか。
そのSちゃんが結婚式を挙げるという。
本来なら今日はプレイバッカーズ自主公演のリハーサルだったが震災で中止になった。
これも神様のアレンジなのだろうか。

もう大分前だけど、すっかり大人になって美しく成長した彼女を紹介されて驚いたことがある。
紹介されなかったら絶対わからなかった。
男の子みたいに早池峰の野原を走り回っているイメージしかない。
その後のことは風の便りに聞いていた。
元劇団員のK子さんが今や演劇雀となっていて「あれがねちゅんちゅん、あそこでねちゅんちゅん♪」と教えてくれるのだ。

Sちゃん、からだを壊したり色々とあった見たいだけど、ベジタリアンになり体質改善をはかっている。
そんな中で彼女を支えてくれる伴侶と巡りあった。
教会での式はささやかだけど美しかった。
そして20年ぶり(?)の再会だけど10歳の時と変わってない彼女。
ハグしたけど背の高さが違ってるだけだね♪
ウエディングドレスも震災で駄目になり急遽ネットで購入して縫い直したり、色々と大変だったようだけど、こんな時に幸せなエネルギーを本当にありがとう。
それにしても表情やしぐさが全然変わってないのはなぜだ(^o^)

お母様のTさん「あ、たんげくんだ!」。30年ぶりに会ったTさんも相変わらずいいエネルギー。
「たま」でもなく「たんちゃん」でもなく「Makoto」でもなく「たんげくん」と呼んでくれる人は数少ない。
「ここまで来たなら、死ぬまでやんなさいよ」
「もちろんです!」

その後、K子さんと中華料理屋へ。
紹興酒飲みながら話はつきない。

結婚式で最後に渡されたクッキー、帰宅してからかみさんと食べた。
かみさん「あら、これ美味しい!」。
いつか彼女たちを森の家に招待したいなあ。
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嬬恋から(今回の最終日)

2011-03-25 17:52:23 | 丹下一の泡盛日記
昨日の朝、釜で米を炊きみそ汁をつくり、納豆をかいた。
それらをちゃぶ台に並べ、手を合わせて「いただきます」。
このシンプルな、だが温かな食事を望んで、手に入れることができない人たちがすぐ近くにいる。

いわき市在住の大学時代からの友人が自分たち専用のプライベート掲示板に毎日状況を書き込んでくれるのが、自分にとって貴重な情報となっている。

夕方、Oさん宅の隣のキャベツ農家にかみさんのパンを持って挨拶に行く。
その後、万座温泉へ。
自分は有名な温泉に出かけるという趣味を持たない。仕事で近くに、などと理由が無ければわざわざ温泉目指して出かけることは無い。
もちろん温泉は大好き♪

かみさんは首の骨に問題があり異常なくらいの肩こり。首の筋もぱんぱんに張るので温泉は大事なアイテム。特に前回娘たちと入ったこの温泉がたいそう体に合ったそうで、ならば、と車を飛ばす。

それにしても温泉手前に有料道路があり1000円以上も支払わないといけないのはなぜなのだ(-_-;
ぷんすか怒りながら車を走らせる。外気温はいつの間にかマイナスに。
フロントで話を聞く。

男性のフロント係はたいへんに礼儀正しい対応の方で、この大きなホテルの格を感じさせてくれた。
彼によると毎日約800人の予約が入っていたが、ほぼ全部がキャンセル。この日の宿泊客は20名ほどだという。
国内だけでなくかなりの数の外国からの泊まり客、それも近隣の韓国、中国、台湾等からのキャンセルが相次いでいると言う。
ランニングコストにもならないほどでホテルの組合を通じて自治体に救援要請をしているがまだ返事が無いと言う。

もちろんこれは地震や津波の被害によるものではない。
原発の放射能を恐れているのだ。
素晴らしい温泉にいやされた後、かみさんが仲良くなった食堂に寄ったが、そこのオーナーも「自分が関西在住だったら、やっぱり東には行きたくないと思うよなあ」と。この古い食堂も「夜にくるお客が一人もいなくなった」そうだ。

自分は今回の原発の件は人災だと思っている。
東京電力のサイトを見たが、津波対策のイラスト入りのページがある。想定している最高値の津波の高さに加えて余分の高さも加えて原発を設置してあるから絶対に大丈夫です、と図にある。
そしてご存知のように事後「10メートルの津波は想定外」と言い切った。
東電が想定していた津波の高さは書かれていない。9.5メートルだったとでもいうつもりだろうか。
自分は三陸沿岸に100年前に大被害をもたらした35メートルを超える津波のことや石垣島の山を越えていったと伝えられる巨大津波の話を記憶している。最近では秋田沖や北海道での津波被害も。
東電の人たちは興味が無かったのだろう。とにかく原発を造ってしまうことに一生懸命だったに違いない。安全のことなど二の次三の次で。
儲かるんだろうな、原発。
自分はこのホテルは東電を訴えてもよいのではないかと思っている。
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新しいお家に入ったら宴会だ

2011-03-23 15:28:39 | 丹下一の泡盛日記
昨夜は、この森の家を購入するきっかけとなったペンションのO夫妻を招いて宴会。Oさんは建築家でもあり、偶然だが森の家の隣のログハウスは彼が手がけたものだそうだ。
かみさんはOさんのことを今では「お兄ちゃん♪」と呼んでいる。
気合いの入ったかみさんが次々と料理を繰り出す中、18:30から停電。
スーパーや雑貨屋からはろうそくやランタンが消えている中、かみさんは仏壇用のろうそくをゲットしていた。
廃材にそれをいくつも立てて用意してあったのだ。
O夫妻「かえってこっちの方がいいじゃない!」と大喜び。「うちのペンションもローソクディナーとか考えようかな」。
セロリとじゃこ、新タマネギのサラダ、たらの芽の和え物、Oさんのお土産の煮込み、ストーブで湧かしている鍋のお湯でカンをつけた八海山が消える消える♪
かみさんの手作りパンでアンチョビのトーストとOさんのお土産のシャブリ、のあたりから自分の記憶は無い。
かみさんと夫妻は2時ごろまで飲んでいたそうだ。

新しい家に入ったときはまず宴会だ。
おかげで今朝起きてみると家の中の「気」がすっかり変わっている。
楽しいエネルギーで満たされて、家が浄化されたのだ。
飲み続けているのでさすがに二日酔い。
朝、風呂に入る。

いわきの友人が昨日水道から水が出て11日以来シャワーを浴びた、と書いていた。ただし、まだ茶色いそうだ。
トイレのための水汲みからも解放されたと喜んでいた。
こちらに呼んでやりたい。
被災地にはどんどん物資が運び込まれているが、その仕分け作業などにもたついている、などという話をきくと実に歯がゆい。
そしておにぎりやパンなど冷たい食事が続いているとも聞く。
せめて温かいお茶ぐらいは出せないのだろうか。

そして東京も横浜も水が飲めない街になった。
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嬬恋から

2011-03-23 15:28:39 | 丹下一の泡盛日記
北軽井沢にいます。
嬬恋の「森の家」、電話回線+無線LANのための工事が入るはずが、最初は「家の場所が分からなくて引き返しました」との連絡が。
なんだそりゃ!? と思っていたらこの震災。
今度は作業車のガソリンが手に入らないので工事にいけません。
iPhoneのSMSも入らない状況。
予定通りやってきて、仕方がないので山を下りてネットにつないでいる。

「森の家」初めてのお泊まり。
小さいとはいえ一件の家で泊まれる環境をつくるのは結構大変だ。
前のオーナーは、はっきり言ってめちゃくちゃな使い方をしていたようだ。
ガスは最初からひいていなかった。
卓上コンロと電気ヒーターを使っていたので換気扇すら設置していなかった。
設備は全部問題なく使えるとのことだったが、トイレは壊れヒーターも使えない。
ヒーターがないとお湯が出ない。風呂も使えない。
これはさすがに不動産屋が責任をとり新しいヒーターを入れてくれた。

トイレを全部新しく設置したので、またお金が飛んでいった。
昨日、その新しいトイレが流れない。そして、今日汲取式の便槽が満タンであふれかえっていることが判明。
汲取を依頼することなく使用していたらしい。
ウッドデッキは材木が腐っていて危なくてのることができない。
ひどいもんだ。
そしてこれらのことを知ってたのか知らなかったのか。
「何の問題もありません」と言い切り、値下げに一切応じないで売った。
なんかすごい人だな。
さすがに不動産屋がクレームを付けてもしかすると裁判になるかもしれないらしいが、この人は「一切払わない」と言ってるそうだ。
そしてこんなめちゃくちゃな人でも別荘持てるんだからうらやましいな。

それでもかみさんが気合いを入れて導入した薪ストーブの火は美しい。
ネットもつながらず仕事にならない。
こんなに暇なのはいつにないことなのでどうにも調子がおかしい。
久しぶりにたたみにコタツの部屋。
それを横目にちゃぶ台で熱燗♪
このところの緊張がほぐれて一気に疲れが出た。
爆睡。

テレビが一斉に「通常」に戻るベクトルをみせはじめた。
原発はどうなってるんだろう。
米軍がロボット提供してくれたそうな。
日本はロボット先進国だったらしいが、これも「想定外」の使用法か。

原発推進派の議員たちは福島の現場に駆けつけるべし、と書いたらF大兄からメール。
「その通りだ。そして屋内退避エリアの家をまわって安全性について説明すべし。それをテレビで流すだけでも不安感は少し解消されるだろう。
管総理は、カイワレ食ったんだから、今度はほうれん草をもりもり食べたらどうか?」とのこと。

今後、原発の対応について事前の危機管理も含めて国会等で大きく取り上げられることになるのだろうか?
だとしたらぜひ推進した自民党政権の責任にまでさかのぼって議論していただきたい。
自民党政権が安全を保障したのではなかったか?

この小さな島国に100を越える空港を造り、そして50基をこえる原発を造った。
計画では将来80基を越えるはずだったという。
そして町の明かりが消えて電車の本数が少なくなって、計画停電が取りやめになる日もある。
もちろん稼働できない工場なんかもあるのだろうが、実は電力的にも必要なかったのではないか?
自分は薄暗い町のままでいっこうに構わない。
電車の本数が減ってもいい。そのためにいつも座れなくても構わない。
オール電化の生活なんて不安が増すだけだ。

今夜、嬬恋は停電するそうな。
明かりになるものを全く持って来なかったし、どこも品切れ状態。
懐中電灯と薪ストーブで飲むしかないね♪
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多国籍軍のリビア空爆

2011-03-21 12:54:30 | 丹下一の泡盛日記
ついに多国籍軍がリビアを空爆したそうな。
今朝の毎日新聞によるとトマホークだけでも112発とか。
自分にはゆるしがたい犯罪行為に見える。

リビアの内紛、もう内戦状態だが、は悲惨な出来事だしカダフィ大佐の肩を持つ気はない。
だが、この混乱に乗じて欧米諸国がなぜ軍事介入しなければならないのか?
旧ユーゴスラビアが内戦に陥った時、ボスニアヘルツェゴビナやコソボから伝えられる報道に自分も含めてたくさんの人が「何かしなければ」という思いに駆られた。
そして空爆が指示された。
どこか「悪い奴らをやっつけてしまえ」みたいな気持ちが自分にもあり、空爆を支持しネット上で(当時は掲示板だった)議論になったことを思いだす。
欧州在住、特に東欧在住の日本人の方たちはその掲示板上では全員が空爆反対だった。
事態が悪化するだけで、空爆した国は自分たちの国益の為に介入している、という冷静な意見だった。

湾岸戦争から続くイラク戦争、そして今のイラク情勢を見ればよくわかる。
同じことを繰り返そうというのか、石油利権の奪い合いなのか、それとももっと世界を混乱させたいのか。
世界が混乱する中で多国籍企業群はしっかりと利益を向上させている事実。
そしていわゆる「億万長者」の数が増えている、という富の不均衡がすすんでいる現実。

「民主化」というキーワードにだまされるもはもうやめにしたい。
ウクライナやグルジア(最近はジョージアでもいいのかな)がどうなっているかをみれば理解できる。
コソボ政府は何を決めるにもアメリカ大使館に電話して確認している、という(偏ってるけど)記事も読んだ。
何のための空爆なのか。
カダフィ政権側だって人間なのだ。
そして政権側が戦闘を中止しても攻撃が続くに違いない。
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