桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

社説

2013-03-08 | Weblog

新聞社としての思いや主張を書くのが社説だが、冤罪を訴える事件の判決などに付いては、余り社説が出されることはない。
その少ない例の一つに、1978年の7月、布川事件の最高裁決定を批判した読売新聞社説がある。
あの社説を読んだとき、俺は勇気を貰った。そして、それから33年後、再審を実現して無罪判決を得た。まだ東京新聞と南日本新聞しか知らないが、福井女子中学生殺し事件、大崎事件の両方に、先の新聞社が社説として、厳しく、その判断の誤りを指摘している。当然の指摘だが、今までは、この当然が少なかった。この当然の声が正しいことは、そう遠くない日に判決となって示されるだろうと、俺は確信している。
真実は、必ず顕れるのだから!


良識

2013-03-08 | Weblog
東京新聞に素晴らしい社説が掲載された。
『再審取り消し「異議審」に異議あり』とした社説の題も素晴らしいが、内容が、またいい。
前川さんを犯人だとする証拠は「見た、聞いた」とする言葉だけだ。社説は、「確定判決を覆すのは、司法の恥じではない。むしろ無実の人を救う司法の方に信頼を寄せるだろう」と説くが、この良識は司法には通じないのだろうか。
信頼に値する司法になって欲しいのが俺の願いだ。そして俺の闘いの目的だ。
東京新聞は冤罪に鋭い意見を書くことが多いと評価が高い。
この社説を読んで、連れ合いと購読を決めた。

東海道

2013-03-08 | Weblog
名古屋の友人に案内された岡崎市の大樹寺からの帰り道、東海道の松並木を通った。
東海道松並木の名残りと言うので、さして期待していなかったが、車で通ってみると、道の両側にある大木で日射しが遮られるほどで見応えがあり、江戸時代は、さぞや美しい風景だったろうと感じる松並木だった。
ただ残念だが、写真では、その日射しが遮られる古の風景は写し撮れなかった。