桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

弁護士会憲法シンポジウム

2012-03-10 | Weblog
「憲法の視点から原発事故を考える」とした関東、茨城県弁護士会のシンポジウムだった。福島県における東側の実態と原発のこれからとして開かれたが、深刻な現実と遅れた対応が、今日も語られた。強く印象に残ったのは浜岡原発訴訟で訴えを棄却した宮岡章裁判長に対して、学者の石橋克彦氏は「この判決が間違っていることは自然が証明するだろうが、そのとき私たちは大変な目に遭っている恐れが強い」と批判した事実があると知ったことだ。
今の状況を予言したわけだが、最高裁を含めて、今度の原発事故に対しては責任があると知った。
女川や東海村など、間一髪で助かった原発は、それぞれが奇跡だったようだが、市民の訴えによって設置場所を変更したり、改善を施した結果の奇跡だったと判り、もし市民の闘いがなければ日本全体が壊滅的な被害になったろうと、背筋が寒くなる思いだった。
日本を守り、改革するには闘わなければダメだと、改めて感じた。