桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

有り難うございました!

2009-12-18 | Weblog
私のブログを覗いて下さる方から、沢山の喜びの書き込みを頂いた。
今度の決定は、これで再審が決まりましたから嬉しかったです。本当に嬉しいかぎりでしたが、みんなで楽しく、みんなと楽しく、そしてみんなを楽しくの思いで塀の中で暮らし、社会でも努力したつもりの私には、最高裁決定を我がことのように喜んで下さる人に囲まれましたのが、とても嬉しかったです。
全国から祝いの電話やメールを下さった皆さんと同じように、私のブログに書き込みをして下さった方は、私が社会に戻って生きてきた月日を「良くやった!」と認めて下さったように思えまして、本当に嬉しく思います。
有り難うございました。
まだ再審公判が待っていますが、検察の汚さを徹底的に暴く闘いを続けます。
これからも私だけに出来る闘いを、私らしく続けますので、どうか宜しくお願いします。
有り難うございました!

裁判官

2009-12-18 | Weblog
布川事件の最高裁決定に付いて、第一次再審に関わった裁判官が「当時の結論は証拠が違うから当然」という趣旨のコメントをした。そうだろうか?
今回の決定に付いて書く新聞の中身は、そもそも自白しか証拠がないままに有罪にした判断そのものを批判している。
この裁判官が誰かは知らないが、裁判官として当然のように自白だけで有罪にする、その感覚が冤罪を作り出して来たと言って過言ではないのだ。そこに思いいたすこともなく、平然として有罪判断を当然視するところに、裁判官職の歪みを感じてならない。

渡辺昭一

2009-12-18 | Weblog
布川事件には、こんな名前の登場人物がいる。
俺たちが第一回公判で無実を訴えたらば、突然、俺たちを現場前路上で目撃したと証言し始めた男だ。
今度の最高裁決定があっての新聞社の取材に対して、この渡辺は「本当に見たから話した。後悔していない」などと話したのを読んだ。
今まで渡辺の偽証を何とも思わなかった。あり得ない目撃状況など、渡辺の偽証は明らかだし、こんな奴もいていいだろうと思っていたが、今度は腹が立った。後悔していないだと!という怒りが、本当にフツフツと沸いて来たのだ。
この渡辺、俺と一緒に毎日放送の番組を見たことがある。たまたま行き付けのスナックに会社の仲間と行き、そのビデオを見ようとしていたときに渡辺が来たのだ。当然、一緒に見ることになったが、見終わったらば、この虚言癖者は、警察に見たとは言ってないとほざいた。
アタマに来たよ、そのときは。
あの日から4年になるけど、この渡辺は、本当に病人で見てないことを証言して検察のヒーローになった快感を忘れられないでいるのだ。
俺たちは事件現場に行ってはいない。それを見たと言い、後悔しないとは何事だ!
ならば俺が後悔させてやろうか!という怒りが消えない。こんな男は、どうしたらいいのだろう。