桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

鹿児島へ

2009-12-06 | Weblog
8時に羽田を発ち、鹿児島空港に降りた。
久しぶりの飛行機だったが、眼下の海が一枚板の木目のように感じるほど、穏やかなフライト日和りで、殆んど揺れを感じない機内だった。
九州に入って見た風景は、関東では見られないほどに緑が一杯で、やはり南国だと思ったが、空港に着いてみると風は冷たいし、寒かった。
空港出口には、柳原さん、山田さん、川畑さんの事件当事者、共産党の仁比参議員、元北海道警の原田さんなどもいて、今日の集会は賑やかになりそうた。

群馬県

2009-12-06 | Weblog
群馬県弁護士会主催の「冤罪と裁判員制度を考える市民集会」と題する集会に招かれて行って来た。
茨城守る会作成のDVDを見て頂き、俺が体験を話し、最後にインタビュー的質問に答えての、約1時間30分ほどだったが、参加者百名ほどに布川事件を知って頂くことが出来た。
俺には何時もの話だし、普通に体験した話だが、聞いて下さる方には衝撃的な部分もあるようで、「聞いてみなければ判らなかった」、「初めて警察の取り調べの実態を知った」と言って下さる方が多くて、やはり体験は語らなければダメだと感じた。
今日は弁護士会の主催だし、そこの参加者ならば判っていると思ったが、そうではないようだ。
集会後、若い女性の弁護士さんが「今日は有り難うございました。冤罪体験で楽しい話を聞けるとは思っていませんでした」と、若い感性での質問と感想を語ってくれたし、冤罪仲間を弁護されている先生は「元気が出ました。帰って弁論を作ります」と言って下さり、本当に招いて頂けて良かったと思った。
俺に為せること、俺が為すべきことを、また認識した1日になった。