職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

土曜日の朝

2007年03月31日 | ヤスさん日記
東京には桜の便りが届き始めているとか
新潟にはまだまだ固い蕾のようです。

意識の中に潜んでる問題点。
見えていたのか
感じていなかったのか。
スーッと潜水して
どこまで潜れるか、
作品を創りながら
日々を振り返りながら。

没頭しだすと
他の手段で表現することが
難しくなってくることも
しばしば。

あっちにぶつかり
こっちにぶつかり
皮膚呼吸もとめて
どこまでどれだけ
潜れるものなのでしょうかねー。

週末の静かな工場は
いつも始まりそうな
気配をしっとりと
感じさせてくれます。
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宿題ですね。

2007年03月30日 | ヤスさん日記
新潟ものづくり若手の会の「宿題」
ひとつひとつの作業を進めながら
時々ふと立ち止まりながら
ものづくりの喜びについて考えます。

モノを創れるということ
使ってくれる人がいること
過程でココロの成長があること
技術の練磨ということ

全てが相まみえながらも
どこに喜びをおくか
どこで終わってしまうのか、
狭くならないように
色んな方向の壁を押してみる。

むむむ。
なんとも形容しがたい
この腕に残る感覚は
お母さんの体内にいたときの
それと似ているような。

留まっていれば安心できるような
しかし進まなければならない
という衝動はいかんともしがたく。
人間の性なのか
個人的な欲なのか
進んでみればわかるのかなー
という今日この頃です。

最近お気に入りの句です。
「花の下 片手あづいけて 片手冷ゆ」
今年の桜はどんな色を
運んできてくれるのでしょうか。
陽だまりの中で
また会えるといいなと。
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ふつふつと

2007年03月29日 | ヤスさん日記
東京は散歩日和のようですね。
朝の寒さも山を越えれば
また一味違う空気が
待ってるのでしょう。

簡単な言葉
一言二言に含まれる背景を
大切にしなきゃなー、
と思う今日この頃。
人の来し道行く道は
十人十色、
掴み取るには
簡単な言葉だけでは。

滑ったり転んだり
火傷したりと
先人達の経験のエッセンスを
垣間見せてもらいながら
自分はどう成長していくのだろうと。

貪る心や
憎しみや
嫉妬やねたみや
うぬぼれや
疑う心や
見誤ること
少しでもはずしてゆければなと。
これも簡単じゃあないですけどねー。

本物を掴み取るとき
身体の中の水分が
ふつふつと音を立てているような、
水の下から空を
じっと見つめているような。

ココロの中から
湧き出るコトバ
大切にしたいものです。
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巨人もひよっ子も

2007年03月28日 | ヤスさん日記
今日の目覚ましは雨音でした。
屋根や窓、道路にと
微細な違いを楽しめる、
朝の静寂に感謝です。
一杯のあたたかい飲み物と
しっとりとした静かな時間は
一日の始まりに相応しい喜びを
与えてくれます。

「巨人でも悩む」
当たり前のことなのでしょうが、
そうなのですよね。
宮崎アニメの今までに立った上で
また舵を切ろうという巨人は
考えにふけ自分の中に入ってゆく。
当然に周りから不機嫌だと見られる。

生活と創造の狭間で
揺れ動いているのは
巨人でもひよっ子職人でも
同じところなんだなと。
そのスケールを
どこら辺に持っているのか。
それはとても繊細で
ふとしたことで深いところまで
落ちてゆきそうな。
またソコココにある宝物の発見で
大きく飛翔するような。

自分の頭の中のカタチを
そのまま出せたら。

作品を創っていく過程で
その作品が持っている
稚拙な部分をどう扱うのか、
今はそれでいいという思いと
こんなんじゃぁという思いと。
未来に立っている自分には
まだまだ足元にも及ばず
今、自分の中にいる未来が
急き立てるようです。

まだまだまだまだ
修行が足りないなー。
銅の香りが心地よく胸に滲みこむ
朝の始まりです。
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布団が誘惑

2007年03月27日 | ヤスさん日記
布団のあたたかな誘惑が
まだまだ尾をひく今日この頃
ナガさんいかがお過ごしですか?

この頃は作品を見るたび
文章を読むたび
音楽を聴くたび
その中に生きる作家と
実際の作家のことに
想いを馳せています。
実際の作品を見ながら
その先にある人物を
見ているのかもしれません。

可視的な透明感を持っている作品
モノの中に角がある作品
もやがかかっていて
つい手を出してしまいそうな作品

身動き取れなくさせてくれる作品、
岸田劉生の「切り通しの図」は
私に新しいエッセンスを加えてくれました。
彼の送った人生。
劉生が生きていたら
どんな話をしていことか、
きっと
二人で泳ぐように酒を飲んでいる
であろうことは間違いないようですが…。

ココロの中のモノを
カタチにする上で
時にはそっと
時にはガッと
乖離がないように
解き放ってみるのですが
いまだ道は遠いようです。

時として勝負に勝って
試合に負ける的な美しさもあるもの
ぶつかり合うときの
張り詰め熱を帯びた空気。
私もここぞというときは
がっぷり四つでいきたいものです。
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新しい挑戦

2007年03月26日 | ヤスさん日記
ナガさんこんにちわ。
最近はスポーツ女子が気をはいていますね。
確かに諸々の意見が飛び交う中で
「どう行動するのか」
とても重要なことですね。
スポーツも表現者として
どう見られているのか
どう見せているのか
大切なことだと思います。

昨日はブログ更新を含め
様々なことを振り返る契機となりました。
何を伝えているのか
どう感じてもらっているのか
これは生活のうえでも
作品製作も同様なのだなと。

感じてくれたことを
素直に伝えてもらえることの幸せ。
その指摘がどんなものであっても
とてもとてもありがたいことです。
素直でいられるってことは。

諸々を指摘してもらうこと。
その中での齟齬を、
分かった上でどちらに進むか、は
自分のベクトルが大切で。
ただわかっているということが
必要なのかなと。

自分の中から生まれたコトバを
素直に伝えられること、
ぶつかりながらも成長していければなと
思う今日この頃です。

まずは日々しっかりと
新しい光を吸い込む
そんなことから始めようかなと。
挑戦のはじめの一歩は小さくても
未来を見据えて
じっくり励んでゆきたいものです。
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反省の色

2007年03月25日 | ヤスさん日記
反省の色って何色でしょう。
人それぞれにしか見えない
人それぞれの色なのかもしれませんね。
どうも最近は様々な色の違いに
鈍感になっているような気がします。

ほどよく大きな目線で
色々なモノゴトを感じていたい、とか
とにかく一点集中
これだけは外せないってこと、とか
流れやタイミングが伴わないと
齟齬が生まれてくるものです。

もっとひとつひとつのモノゴト
ひとつひとつの作品
ひとつひとつの色
ひとつひとつに
じっくりと向き合いたいと想う今日この頃です。

アトリエで見つけたてんとう虫二匹。
天道虫がどこから舞い込んできたのか
見えているようで見えてないもの
見えてないものの中に
沢山の大切なものを感じているのでしょう。
ふとしたところにいてくれた
てんとう虫がここにいるよって
ひっそりと語りかけてくれているようです。

モバイルの不具合にて
日にちを修正させていただきました。
ご心配いただいた方
ありがとうございます。
機械音痴でおっちょこちょいな私を
今後ともよろしくお願い致します。
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土曜の放課後

2007年03月24日 | ヤスさん日記
春の日、土曜午後の空気が好きです。
学生時代の午前の授業を終え
皆で家路につく時の解放感。
自転車を飛ばして向かった公園
土の香り、みんなの歓声と笑顔は今も輝いています。

ぐるぐるな一日。
じっくりと考えてみたり
早起きをしてみたり
新鮮美味しい朝食をしょくしてみたり
答えがスカーンとでたり
ほんとぐるぐると。

今日の答えは
やっぱ新潟地元の美味しいものは
元気がでるなー!
とゆうこと。

自分の足が地についているとゆうこと
その土地の生命をいただくとゆうこと
様々なことがつながっているとゆうこと

ココロを落ち着ける場所で
ゆっくり瞑想にふけっていると
たおやかな空気に包まれ
やんわりとした色々に包まれる土曜の午後です。
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さらりとね

2007年03月23日 | ヤスさん日記
ナガさん、2007世界水泳見ましたか?
ンクロナイズドスイミングフリー決勝。
「水の妖精」ヴェルジニー・デデュー。
一夜限りの復活ですよ!

シンクロにおける芸術の大切さを
身体いっぱいに表現するデデュー。
技術か?藝術か?
技術に賭ける若手ロシアのイシェンコ
藝術に賭けるベテランフランスのデデュー
技術、藝術どちらも最高峰
頂上でのあと一歩
どちらに傾くのか。

引退を決めたデデューの想いは?
2年のブランクをどう埋めるのか?
その答えは凄まじいものでした。
以前には出来なかった技を
美しく繰り広げてくれたデデュー、
埋めることよりも更にの進化。
「これが私の復活って意味よ。」
さらりと言い切れる彼女に
プロとしての後光が
きらきらと輝いていました。

涙を誘うパフォーマンス。
水面下での努力と
表出されるときの笑顔。
一瞬を切り取っても
そこに見えるのは
長い長いベクトルに
支えられている
彼女の流れ。

中に込められた想いが
流れを醸し出す作品。
とりもなおさず
日々精進を再び誓う
職人なのでした。
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レディメイド

2007年03月22日 | ヤスさん日記
新潟は土砂降りの大雨です。
ひと雨ごとに暖かくなること
やっと本来の春に向かって
少しずつ歩んでいるようです。

彫鍛金において創るということは
材料の中にカタチを発見して
それを紡いでゆくことような気がします。
書家が紙の上に浮かんだ文字を
しっかりとなぞるが如く。
彫刻家が木材の中から
傷付けないように掘り出すが如く。
大工が100年後200年後の
完成図を見据えているが如く。

カタチはもうすでにそこにあるような、
それに巡り合う為にはどれほどのことが必要か。
ぐるぐると走り回ってみて
そこにあるのはわかっていても
見えそうになっては
消えてゆくこともしばしばなのです。
もうそこにあるのでしょうがねー、
なかなかに届かないものです。

すでにそこにあるものを作品にする
レディメイドというアート。
私の今最高のレディメイドといえば
仕事で使っている
竹の柄の入った金槌
何年も使っていると表面がこすれて削れ
えもゆえぬカーブがかかっているのです。
手先で感じるほのかな甘み
官能的な仕事道具なのです。
ナガさんはどんな
ものがあるのでしょうね?


時にはザーザー雨の中を
弾丸のように突っ走ってみると
トンネルを抜けるときのような、
カラダとココロの位置を
再確認できるような、
そんな爽快感が味わえます。

濡れたアスファルトの香りが
妙に鼻をくすぐる夕暮れです。
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