職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

えもいわれぬ表情

2024年02月29日 | ヤスさん日記
滋賀からの
3名の参加者さん
無事に器を完成されました。
当初
ここまで深い器は
大丈夫だろうか
と思っていたのですが
根性と諦めない心で。
本当に
素晴らしい表情を見せてくれます。


編集している本の中に
塗師さんからの寄稿もあり。
子供の頃。
街の中には
職業それぞれの顔があった。
しかし
今は
のっべりとした顔で
どの職業も同じ顔をしている
とゆうような文章をいただきました。

正しく表情
なんですよね。
私がつくるものにも
表情はある。
けれども
最初につくった
みなさんの器には
えもいわれぬ表情がある。

それを見れることは
私の喜びです。

鎚起銅器道場
まだ始まったばかり。
この動きを
どう軌道に乗せるのか。
また
振り返りながら
磨き上げます。
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初心と経験が混ざり合う時間

2024年02月28日 | ヤスさん日記
ほんと
ここまで物を見続けるって
なかなか無いな
と思いました。

もちろん
私もそうなのですが
参加者の皆さんを見ていて
ずっと
一枚の銅板が形になってゆく姿を
見続けている。

私には当たり前すぎて
見えなかったものが
見えてきています。
この道場の始まりで。


昨日も
ここまで立ち上がれば
とゆうところまで
根性と頑張りで
みなさんが形にしてくれたお陰で私としては
ほっと一息。
今日の
午後には完成するでしょう。

最後まで
奇想天外なことが起こる可能性はありますが
きっと
それにも臨機応変に応える。

今は渦中なので
まだ考えはまとまりませんが
鎚起銅器初めての
みなさんの始まりを観せてもらうことで
私の初心と経験が混ざり合い
とても良い時間を醸成してくれます。

あと1日
最後まで見守りを。
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鎚起銅器道場1日目も無事に終了

2024年02月27日 | ヤスさん日記
新しいこと
とゆうのは
いつも脳に刺激を与えてくれるもので
今回の道場も
走り出してみるまで
わからないことが多く。
ただ
始まってみると
臨機応変で。
咄嗟な自分の行動に
驚くようなこともあります。

まだまだ
自分には
こんなポテンシャルがあったのか
と思うような。

そして
それはただの勘違いかもしれない。
でも
まだまだ
そんなことを感じられることが
青春なのかもしれません。

一枚の銅板から
無事に立ち上がり
一般の方々も
半日でここまで来たか
と思いながらも
まだまだ
器になる道中は長く。

さて
二日目。
本日も
行って参ります。
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怒りと感謝が共存する職人

2024年02月26日 | ヤスさん日記
昨日
銅鍋づくり体験も
早めに終わったので
燕市の産業史料館に
久しぶりに足を運んだのです。

リニューアルもされて
自らの意思で
足を運んだのは5年ぶり
くらいでしょうか。
知人から
どうしても行きたい
と言われた時に
行くくらいで。
積極的には
足を運ばない場所。

まあ
いつもの如く
気に入らないところからは
距離を置くとゆう
いつもの私です。

父のつくったものが
リュニューアルで無くなった
とゆうのが1番の
気に入らないところ
なわけですが。

私が独立して
大橋の血は途絶える
と思われていたでしょう。
実際に
言われていたとも感じます。

そんな
怒りから距離を置いていた私の
変化。

行けば
怒りも湧きますが
ここまでこの地場で
生かされていたことに感謝する
ってことも
重々感じられる歳に
なったのかもしれません。

それらの感情が
一緒くたになって
今までも
頑張れて来れたのでしょう。

法人化をして
本を出版して
それなりに
鎚起銅器の世界に
爪痕を残し。
いつか
引退することも
見えてきた頃。

この春からは
この産業史料館を活用させてもらって
考えていることがあります。
それらも
形にできるように。

さて
本日からは
道場もいよいよ
本確定始動です。
こちらも
励まねば。
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快適ないつかを過ごす為に

2024年02月25日 | ヤスさん日記
満月をずっと眺めてられる。
昨日は
そんな夜半前でした。
月の周りに
しっかりとした輪っかが見えて。
ずっと
ずっと
このままで時間を過ごして眠れたら
なんて思いながら。

石瀬の家の周辺の
心から落ち着く雰囲気が
私の晩年を支えてくれるかもしれません。

最後まで
自分でなんでもできるように。
その為にも
自分の身体にいつも
気を配らなければ。

私は
心配性なので
不調があると
すぐに反応してしまいます。
以前
西日本ツアーの際に
献血した際には
γGTPが高めで
散歩を始めたり
腹筋を始めたり。

その甲斐あってから
先日も
献血へ行ったら
数値的には
改善していました。

周りには
身体のプロのみなさんも居られる
恵まれた環境です。

晩年
この石瀬の家を中心に
村でもできたら
なんて妄想も含みつつ。
さて
今日は銅鍋づくり体験。
いつもの場所へと
行ってきます。
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真っ赤な手の美しさ

2024年02月24日 | ヤスさん日記
田中泯さん
圧倒的な存在感は
映画と変わらずに。

今回は
雪と良寛
とゆう題名で
雪上でのパフォーマス
だったのですが。

数日前の雪が幸いして。
真っ新な雪上を
訥々とした足取りで
黒い着物を纏った田中泯さんが
ゆっくりと現れる。

雪に足を取られているようで
その身体感覚の美しさは保たれ。
一転した
軽やかな良寛さんも
子どもと一緒に遊んでいるかのような
そんな雰囲気を感じさせてくれ。

黒衣から白衣へ。
蘇るような
長い時間
泯さんは雪上に寝転がる。
真っ赤になった
泯さんの手に
表現者としての美しさを
感じられずにはいられません。

最後の最後は
良寛さんが好きだった盆踊りのように
来場者も一体となっていました。
そこに
田中泯さんの人柄も感じられるようで。

折角だからと
1泊した温泉も良かった。
本の校正を持ち込んで
鉛色の空と
真っ白な山々を眺めながら
じっくりと過ごす。

咳をしても一人。
ただ
ひとりの醍醐味です。
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本来の鎚起銅器とは?

2024年02月23日 | ヤスさん日記
道場の準備も着々と。
必要なものを買い揃え
部屋の見取り図の上に
自分の理想の形を想像する。

独立してから
17年目。
改めて
工房を一つ持つ。

燕の工房も
小さくて機能的
父親と2人から
1人になって
更に
自分の使いやすいように
少しずつ
変化を遂げているわけですが
今度の工房は
その要素から
また
多くの人が使いやすいような形を考える。

今回の本にも書きましたが
今までの自分なりの鎚起銅器を
手放すことで
本来の鎚起銅器の技術継承ができるのではないか
とゆう問い。

本来
とゆう言い方は
とても強い言い方でもある
とは思います。
現行の鎚起銅器にも
80年くらいの歴史はあるものですから。

しかし
きっと周りの皆さんが抱いている
鎚起銅器像に
近づけるのだと思います。
そのためにも
金属加工に触れる方の
人口を増やさなくては。

さて
本日は
午後から田中泯さんのパフォーマンスを観に
雪深い里へ。
PERFECT DAYS以来の存在感を
確かめてきます。
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氷雨の夜道を歩きながら

2024年02月22日 | ヤスさん日記
昨晩は
久しぶりの氷雨。
やはり
新潟はこうでなきゃ
と思いつつ。
一息つきに
仕事を早めに終わらせて
雨降りの暗い夜道に
近所のもつ焼やさんを訪れる。

料理も美味しいが
熱燗をよく飲むのです。
マスターと
差しつ差されつ。
そして
ついつい飲み過ぎて
酩酊する。

帰りも覚束ない
とまではいきませんが
酔っ払った勢いで
歩いて帰る道すがら
いろんなことが頭をよぎります。

そのよぎってゆく
ひとつひとつを
弾き飛ばしながら
歩き続ける。

そのお店では
帰り際に
本を貸してくれるんです。
「1年ばか貸しとくっけね」
とゆう言葉と共に
送り出されて。

借りた本の中から
レオナルド・ダ・ビィンチの言葉が
私にすっと入ってくる。
「知識が確かなものになれば、愛も強くなる。」
いろんな愛の形があるけれども
私には
この言葉が日々の考えと
ピッタリきています。

玄関で酔い潰れて
誰も起こしてくれる人が居なくても
きっと
強い愛を確かなものにできる。
と言い聞かせながら。
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私たちの日々も

2024年02月21日 | ヤスさん日記
能登半島地震から
1ヶ月20日が経ちましたね。
この1ヶ月で
災害ボランティアセンターを通して
ボランティア活動を行った人数が
延べで3000人を下回る
とのことでした。

確かに
何も知らずに現地に行くことは
賛同できるものではありません。
しかし
現地では
土木や解体や建築や
その力を持っている人達だけが
必要とされてるわけではなく。
被災者さんの
心身のケアが必要だとゆうことも
合わせてあります。

私もまた
この29日に
保養活動でつながり合った方を伝手に
能登へと行ってきます。

上下水道がまだまだ整わない地域では
この寒い中川で食器などを洗っておられる
と話を聞きました。
そして
その時に使われる洗剤は
そのまま目の前の海に流れる。
現地からは
環境に優しい洗剤が欲しいと
伝えてもらいました。

これは
日々の私たちの生活も同じで
環境との繋がりが
いつもそこに在るとゆうこと。
他人事ではない
日々の生き方が
私たちにも問われている
と感じます。

現地に居てくれる
コアなスタッフさん達も
精神的な疲労が重なり
ハレーションも起こるでしょう。
現地との繋がるの中で
ほっと一息つけるような空気を
何かひとつでも作りたいと思います。

ながさん
いつも心配りをありがとうございます。
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借金は希望の芽

2024年02月20日 | ヤスさん日記
今回の
本の編集も大詰めです。
27日の入稿に向けて
やれることは
全てやっておきたい。
このタイミングで
仕事が少し穏やかなことも
その流れの中にある
とゆうことでしょう。

一生に一度。
そう思って
墓石を買ったつもりで
前回は印刷費を捻出しましたが
今回は
その墓石を乗り越えて
また
借金をするべく
銀行さんとの交渉も進んでいます。

借金の代わりに
砂金を得る。
でも
事業者として
借金ができることは
幸せなことです。
銀行さんも
私たちの経営の中で
そこに発展する芽を感じてくれている
とゆうことでしょうから。

個人の借金は別として
事業の借金は
ありがたい。

今回も
既に私は砂金を得ています。
この本が
また多くの人に届き
その輝きが増すことを祈りつつ
今日も
打ち合わせが朝から続きます。

ながさんとも
ご一緒できて嬉しいことです。
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