スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

鳳凰賞典レース&無限の唯一性

2021-01-08 19:01:06 | 競輪
 昨日の立川記念の決勝。並びは鈴木庸之‐平原‐鈴木竜士の関東,郡司‐内藤‐近藤の南関東,清水‐桑原の山口で坂本は単騎。
 鈴木竜士がスタートを取って鈴木庸之の前受け。4番手に郡司,7番手に坂本,8番手に清水で周回。残り3周のバックの出口から清水が上昇開始。ホームで郡司が桑原の後ろに続き,鈴木庸之と併走。この後,鈴木庸之と郡司の自転車が接触。鈴木庸之の前輪が故障してしまい,鈴木庸之は打鐘直前のバックで後退。郡司が打鐘から発進し,清水を叩いて先行。一時的に離れた近藤がホームで追い上げ,内藤の後ろになった清水の外に並び掛けましたが,直後のコーナーで清水に弾かれて浮いてしまい脱落。桑原の後ろになった平原がバックから自力で発進。鈴木竜士が離れて単騎となったものの,内藤の牽制を乗り越え,直線を前に郡司を捲りました。そのまま抜け出した平原が優勝。直線で郡司と内藤の間を突いた桑原が差し込んで1車身差で3着。離れた鈴木竜士は内藤の外から追い込むも4分の3車身差で3着。
                                        
 優勝した埼玉の平原康多選手は10月の京王閣記念以来の優勝で記念競輪25勝目。立川記念は2014年2018年に優勝していて3年ぶりの3勝目。このレースは郡司の脚力が最上位で続くのが清水と平原。ただ平原は鈴木庸之という援軍がいましたので,うまく生かせれば勝機もありそうといったメンバー構成。鈴木庸之はアクシデントで実質的にレースに参加できなくなりましたが,強風だった影響もあり,逃げた郡司にとっては厳しい展開だったのでしょう。展開面では平原より有利だった清水は,発進するタイミングを逸してしまったように思います。

 河合がコラムの中でいっていることは,ガリレイGalileo Galileiが『新科学対話Discorsi e dimostrazioni matematiche, intorno a due nuove scienze attenenti alla mecanica ed i movimenti locali』の中で1が唯一の無限数であるといっていることと,スピノザが無限に多くのinfinita属性attributumを有する唯一の実体substantiaが存在するといっていること,すなわち第一部定理一一第一部定理一四系一でいっていることとの間に,何か重なる論拠が存在するのかということです。いってみればこれは問い掛けであって,河合が何かの結論を示しているということではありませんし,おそらく河合自身もこの問い掛けに対する明確な答えを持ち合わせているというわけではないと思います。ただ,河合がこの問いはきわめて興味深く思われるといっていて,僕にも同じように感じられるのです。僕自身もまた河合と同様に,明確な答えを示すことができるというわけではないのですが,この問い掛けに答えようとする場合に,どのようなことに注意を向けるべきであるのかということに関しては,すでにいくつかのことが分かっていますので,そのことを中心に論じることにします。
 僕はガリレイが示している理由によって,1が唯一の無限数であるとガリレイがいっていることについて,根拠が分からないといいました。比例中項とかべき数というのがどういったものであるのかということ,また平方数や立法数が何であるのかということについては,おそらく僕の解釈は間違っていないと思います。ですから僕が数によって示した実例,これは実は河合のコラムであげられているものではなく,河合が示していることから,実際の数を用いればそれはこのようになるのであろうと僕が考えて示したものなのですが,この実例も間違ってはいないと思います。ですがだから1が唯一の無限数であるということにどのように繋がるのかは僕には分かりません。そのことの間に一定の関係がなければならないようには僕には思えないからです。ただひとつだけ確かなのは,無限数という数がどのような数でなければならないのかということについて,あるいは同じことですが,無限数という数がどのような性質を有しているべきなのかということについて,ガリレイは自身が示したように解しているということです。そしてその数が1だったのです。
コメント
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